新番組『パンサー向井の#ふらっと』は、向井にとって「信じられない!」の連続。

4月からの新番組『パンサー向井の#ふらっと』。メインパーソナリティのパンサー・向井慧さんにその意気込みと込める想いについて聞きました。この番組の出演は、かつてラジオ少年だったという向井さんにとっては「夢のような話」だといいます。そんな番組に向井さんはどのように挑まれるのでしょうか。

憧れのラジオスターとの共演

——まずは4月からの新番組『パンサー向井の#ふらっと』のパーソナリティ就任おめでとうございます。初回までもうすぐですね(取材時)。

向井:どうもありがとうございます。いよいよですね。曜日パートナーのみなさんも発表されて、徐々に内容も詰まってきているので日に日にワクワクが大きくなっています。

——向井さんといえば、ラジオ番組に演者として参加されることも、ラジオを聴くこともとってもお好きで、並々ならぬラジオへの愛を持っている方だという印象です。

向井:そうですね。学生時代からテレビとラジオのお笑い番組がとにかく大好きで。通学途中でさえ「お笑いを摂取したい」「ラジオを聴きたい」という気持ちを抑えられずに、録音してたラジオ番組をカセットテープでずっと聴いてたぐらいなので。ボタンを同時押ししたりなんかして。

——録音までされていたんですね。

向井:そうなんです。深夜ラジオを録音したまま寝て、登下校中にウォークマンで聴く。家に帰ったら、今度はビデオ録画してたテレビのバラエティ番組を見て、夜になったらテレビとラジオを楽しんで、また深夜のラジオを録音しながら寝る……そういうサイクルを送っていた少年だったので、本当に今の状況は夢みたいな話ですよ(笑)。

——火曜日のパートナーを担当されるココリコ・田中(直樹)さんは唯一同じ事務所の芸人の先輩ですが、これまでも共演やお付き合いがあったりしますか?

向井:それが、これは本当に「勝手ながら」のお話なんですが、ぼくは名古屋出身で学生時代CBCラジオをずっと聴いてたんです。そこで当時ココリコさんが『快楽シャワー王国』(CBCラジオ)という番組をされていて、ぼくはそれがもう大好きで。最終回の公開収録にも、当選ハガキを握りしめて観覧に行ってるんですよ(笑)。そんな人とTBSラジオで朝からご一緒にできるというのが、もう信じられなくて。

——それは、すごい。その頃の向井さんに教えてあげると驚くでしょうね。

向井:その頃のラジオ少年・向井くんに「こんなことが起こるんだ」って伝えても、たぶん信じてもらえないんじゃないかな(笑)。そのくらい、うれしくてありがたいお話ですね。

ラジオの帯番組は「最終目標」だった。

——そんなバラエティをずっと愛してきた向井さんが、今やテレビでもラジオでも引っ張りだこですが、今回の帯番組『パンサー向井の#ふらっと』については「ついに」といったお気持ちでしょうか。

向井:いえいえ、実はぼくにとってラジオの帯番組ってどこか「最後の夢」だったんですよね。

——最後の夢ですか。

向井:そう。とにかく「ラジオが好き」ということもあって、この先いろんなことに挑戦して、芸人人生のその先の最終目標として「帯のラジオ番組がやれたらいいなあ」と漠然と思ってたところがあるんです。

——そうすると、今回のお話はすごいスピードでその夢が叶ってしまった!ということですよね。

向井:そうなんですよね。もちろんありがたいことこの上ないですし、それについて振り返ってみたときに、やっぱりこの番組までたどり着くきっかけは、まず名古屋のCBCラジオで番組を持てたってところから始まっているご縁のような気もするんです。それが転機だったんじゃなんじゃないかと。

——たしかに、たくさんのラジオ番組に出演される、その起点となった番組が『むかいの喋り方』(CBCラジオ)かもしれませんね。

向井:はい。自分の話をさせてもらう『#むかいの喋り方』(CBCラジオ)という番組が始まって、そこからゲストを招いてお話をうかがう『パンサー向井のチャリで30分』(ニッポン放送)、仲の良い共演者と空気感を作り出す『又吉・児玉・向井のあとは寝るだけの時間』(NHKラジオ第1放送)、作り手の人の話を聴く『向井と裏方』(AuDee)という、それぞれの番組をやらせてもらって、その結果が、それらの要素が全部含まれているような番組『パンサー向井の#ふらっと』につながっているような気がして。

——なるほど。これまで積み重ねられてきたことのすべてが活かされるような。

向井:そうですね。自分自身の話もさせてもらいながら、毎日いろんなジャンルの方にお話も伺うことになるでしょうし、曜日パートナーの方とそれぞれ曜日ごとの空気を作るラジオにもなるだろうし……。予定よりも少し早い夢の実現なんですが、これまでやってきたことが少しでも活かせたらというのは、意識しているところですね。

曜日パートナーの個性はバラバラ

——これまで培ってきたものがたくさんある向井さんですが、そんな向井さんでも「ここは読めないな」と考えられているような部分はありますか?

向井:やっぱりパートナーのみなさんそれぞれ本当に個性が豊かなので、想定外の楽しいことはたくさん起きそうですよね(笑)

——月曜日、さっそく滝沢カレンさんからスタートし、ココリコ・田中さん、三田寛子さん、髙橋ひかるさんと続きますね。

向井:滝沢カレンさんは何が飛び出すのか本当にわからないですから(笑)。でもそんなドキドキ感を毎週月曜日生放送で味わえるのは、すごく楽しみですよね。

田中さんは、大好きで聴いてきたパーソナリティであり、尊敬する大先輩。緊張感もある中で、胸を借りてどんな空気感を作り出せるか、というところもわくわくしますし、三田さんには、実はちょっと特別な想いもあるんですよ。

——これまでもご共演経験がありますよね。

向井:そうなんです。そのときからずっと思ってることなんですけど、ぼくは7年ほど前に母を亡くしていて、「お母さんと喋る」みたいな感覚をほとんど忘れかけてしまっているようなところがあって。

そんななか、三田さんとレギュラー番組をご一緒させていただいたときに、勝手ながらちょっと母親みたいなものを重ねてしまうような、本当に包み込んでくれるような魅力のある方だと感じたんです。いつかちゃんといっぱいお話してみたいとずっと思っていたお一人だったんですよね。だからこういう機会をいただけて感謝しています。

——そんな方と、この機会にご一緒できるのもまたご縁ですね。

向井:本当にそうですね。そして、木曜日の髙橋ひかるさんは、まだ二十歳なんですよね。朝の番組でぼくが、二十歳のひかるさんとどんな話ができるのか。全曜日本当にそれぞれの楽しみがありますし、どれだけそれぞれの空気感をお届けすることができるのか、その「ちょっと読めない部分」も一緒に楽しんでいただけたら、と思います。

「あの頃の向井」を見返せているか

——順風満帆な向井さんに、ひとつうかがわせてください。

向井:はい(笑)。なんでしょう、どうぞどうぞ。

——過去に、向井さんがお好きな番組について熱く語られるとき、「だけどこの番組に、芸人・向井は要らないんです」「この枠には向井は必要ないんですよね」といったことをテレビで何度かお話しされていたのがすごく印象に残っているんです。ご自身が「おもしろい!」と楽しみたい番組に向井さんは必要ない、と。その気持ちってまだお持ちですか?

向井:もちろん!(笑)

——本当ですか。こんなにご活躍の幅が広がった今も、そのお気持ちがある。

向井:もちろん今もやっぱりぼくには、そういう気持ちがあるんですよね。それはきっと、本当にテレビとラジオが大好きで、ずっとずっと楽しんできたからこそ。だけど、ラジオと向き合いはじめて、正直なところ、あのとき「向井要らない」って思ってたお笑い好きの向井青年も、ほんの少しは認めてはじめてくれているような気もしてるんです。あの頃よりは。

「こんな一面あるんだ」とか「こんなこと考えてるんだ」って、ちょっとだけ気になる芸人になってくれてるんじゃないかとは思えるようになりました。これは大きい進歩だと思うんですよ。

——発言当時からのさらなるテレビでのご活躍やあ、たくさんのラジオ出演を経て、今回こうして新たに番組を始められる向井さんは「あの頃の向井さんを見返せているんじゃないか」と勝手に思っていました。

向井:それは……まだかなあ。どう頑張れば、あの頃の向井少年や向井青年に手放しで「好き」って言ってもらえるんだろうな(笑)。だけど、そのためにも頑張りたいというのは常にありますよね。

——なるほど。本当に大好きだからこそ、その壁はなかなか高いんですね。そういった意味では、今回のラジオはかつてのご自身にも気に入ってもらえるラジオになりそうでしょうか。

向井:そこですよね。まさにタイトルの通りなんですけど、とにかくこの番組は「フラットに聴けるラジオにしたい」というのがいちばん大きいんです。

もちろんTBSラジオを何十年も聴いている方にも、絶対に楽しんでもらいたいっていう気持ちもありますし、さらにラジオを今まで聴いたことない人にもきっかけになってもらえるラジオにしたい、っていうのがあります。一番敷居の低いラジオを意識して、あの頃の自分が聴いても、誰が聴いても楽しいラジオになるといいなと。

——それが、向井さんの『パンサー向井の#ふらっと』のテーマなんですね。

向井:はい。本来、全パーソナリティが思っているはずの「ひとりでも多くの人に聴いてもらいたい」っていう、そんな当たり前のことを本当に強く意識してやっていこうと思っています。

もちろん帯番組ならではの大変さもあるかと思うんですが、そんなときには大先輩の極楽とんぼの加藤さんや麒麟の川島さんのことを思い出しながら(笑)。「あんなお忙しい先輩が、やっていることなんだぞ!」と自分を奮い立たせつつ、生活のリズムも整えて万全で挑みたいですね。このドキドキ感とワクワクを楽しみながら、たくさんの方に聴いていただけるよう頑張っていきたいと思います。

向井慧/1985年生まれ、愛知県出身。菅良太郎と尾形貴弘と共に2008年お笑いトリオ「パンサー」を結成し、ツッコミを担当。テレビ、ラジオ、劇場で幅広く活躍中。

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