ミドリガメが、「特定外来生物」に指定されます

TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』毎週月曜日~金曜日 朝6時30分から放送中!

5月25日(木)放送後記

6月1日から、ペットとして身近なミドリガメが、「特定外来生物」に指定されます。

これにより、「逃がすのは禁止」、「売り・買いも禁止」となり、「いま、ご家庭で飼っている分は寿命まで飼い続けて下さい」ということになります。違反者には、3年以下の懲役、又は300万円以下の罰金が科されるようになり、重い罰則となりますが、なぜ規制強化なのか?

それは、ミドリガメは外来種で、各地で大繁殖しているのが問題になっているからです。

松江市の元船頭が、ミドリガメ退治

では、現場は実際にどんな状況なのか?

島根県松江市でミドリガメの駆除活動を行っている、遠藤 修一さんに伺いました。

「まつえワニの会」代表 遠藤 修一さん
松江はですね、お城があります、国宝「松江城」。その周りにですね、お堀がたくさん残っちょーだ。内堀、中堀、外堀と。で、その周りに河川がたくさん残ってて、そこにですね、ミドリガメがですね大繁殖しちょーだ。僕、堀川の船頭さんしとった、遊覧船の。お城の周りぐるーっと回るんですけどね、13年間やってたんだわ。その時に、すごい数でね、ミドリガメが。大きくなると30センチぐらいになるんだわ。甲羅干しはもうね、鈴なり。岸辺に上がってくるんだわ。それでねお客さんもね、よく知ってるんだわ。「あれ外来種かね?」っちゅう質問がよくありましたですね。それで「そうだよ」ってさ。「みっともないが」なんて言いながら、回っておりましたね。

▼松江城のお堀には、ミドリガメが大繁殖

▼カメは陸に上がるため、水を抜く「かいぼり」をしても、効果は薄いそうです

水の都「松江」。遠藤さんはそのお堀をまわる、「堀川遊覧船」の船頭をしていたのですが、ミドリガメが大繁殖!生態系を乱している状況です。

そこで、船頭仲間を集めて、3年前から駆除活動を開始。

お堀にワナを仕掛けるなどして、一昨年はおよそ2000匹、昨年はおよそ4000匹、捕獲しています。

▼かごあみに餌を入れて、カメを捕獲

でも、これだけ駆除すれば、根絶も近いのかな?と思いましたが、ミドリガメの繁殖力は凄まじい。

ミドリガメ(正式にはミシシッピ アカミミガメ)は、年に2~3回、多くて5回、産卵します。そして、一回に産む卵の数は、多いと20個。松江のような天敵がいない場所では、爆発的に、増加します。

元をただせば、お祭りの「亀すくい」などが流行りましたが、そうしたペットのカメを手放す人が、大きな原因の一つですが、40年ぐらい長生きするので、捨ててしまう人も多くいるのが実態です。

そこで、遠藤さんたちは、「ミドリガメの天敵 ワニのように頑張るぞ!」という思いを込めて、自分たちのチームを「ワニの会」と名乗り、活動はまだ道半ばということです。

カメ退治・先進地域では、お堀の「蓮」が復活!

そんなカメとの格闘について、全国でも例のない「根絶」に近づいている地域もありました。

兵庫県丹波篠山市・農村環境課の、山口 達成さんのお話。

兵庫県丹波篠山市・農村環境課 山口 達成さん
かつてですね、篠山の中心地にある「篠山城跡のお堀」にはですね、篠山に生えている特有の「蓮」という、蓮の花とかレンコンとかが有名ですけれども、そういったものが、一度消失してしまったんです。その要因として「アカミミガメ」が考えられておりまして、それを駆除するために、予算を市の方でかけておったり、国さんとか県さんからお金をもらいながら、活動を2014年から継続しております。2019年頃に蓮が復活しまして、そこから倍々に増えていって、現在は約8割程度まで復活しております。一度お金をかけた後は、細く長く続けるというのも、重要かなというふうに感じております。

10年の駆除活動が、ようやく功を奏しました。

そして、この地域でも、やはりカメの住処は「お堀」で、もともと、お堀一面に、蓮が広がっていたそうですが、ミドリガメが食べつくしてゼロになりました。

それが、10年かけて復活し、ようやく元の風景に戻ってきたそうです(定期的にドローンを飛ばして状況を観察)。

さらに、丹波篠山はワナ作戦だけでなく、「カメダイヤル」を開設。

カメの事なら何でも相談できる、相談窓口で、例えば、「用水路でカメを見つけました」「地面を歩いていました」「ポンプにつまっていました」など問い合わせると、市役所が引き取ってくれる仕組みを作っています。

活動資金が行政から出ず、ボランティアは限界

でも、当然この活動にはお金もかかります。

当初、年間100万円規模の経費を投入。さらに現在も、年間30万円の予算をあてて、住民も巻き込んで活動を続けてきた成果が、ようやく実を結びました。

一方で、先ほどの松江の元船頭・遠藤さんは、「丹波篠山は、特別なんだよ」と話していました。

「まつえワニの会」代表 遠藤 修一さん<
行政のね、「島根県」「松江市」がですね、やる気があるかないかです。予算がつかないんだわ。外来種の駆除のやる気がないということ、要するに。この「カメ獲り」は、毎日(現場に)出るんだわ。毎日出ないと、カメが網から逃げちゃうんだわ、破って。なのに、今年は全然予算がつかなくてね、また。僕らも「今年はやらないよ」って宣言して、やってない。だけど、僕は代表だけん、ボランティアでやります。僕だけ!丹波篠山みたいにね、市が率先して、あんなふうにやらないと、減らない。何とかならんのかなと思うけどな…難しい!

▼ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)の捕獲会(遠藤さん提供)

やる気があるのかないのか、島根県に取材したところ、「予算が限られている中で、ヒアリなど、優先的に駆除しなければならない生物も多くいる中、ミドリガメだけに潤沢な予算は割けない。ただ、今回、指定が特定外来生物に変わったので、今後、予算のバランスを考えていく必要は、あるかもしれない」ということでした。

ちなみに、特定外来生物の駆除は、基本的に、誰もが自由に行うことができるが、その後の処分が難しいため、まずはその場所の管理者や行政機関に相談してくださいと、環境省のホームページに記載されています。

ちなみに、この6月からルールが変わるのは、ミドリガメの他に、アメリカザリガニも同様。身近な生物の取り扱いが変わるので、注意が必要)

今回の規制強化を機に、行政も駆除活動に積極的になって欲しい。

また、駆除も重要ですが、まずは、「捨てない」、「拡げない」意識を持つことが前提。

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「プーチン暗殺計画発動」一部夕刊紙が報じる 「真に迫るリポート」辛坊治郎が指摘

キャスターの辛坊治郎が6月6日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に出演。ロシアに侵攻を続けるロシアのプーチン大統領を巡り、「暗殺計画発動」と報じた同日発行分の『夕刊フジ』の記事について、「真に迫るリポートだ」と指摘した。

Russian President Putin Visits the Development of the Creative Economy in Russia Exhibition May 30, 2023, Moscow, Moscow Oblast, Russia: Russian President Vladimir Putin tours the exhibition ‘‘Development of the Creative Economy in Russia‘‘ on display at the Zotov Cultural and Educational Centre, May 30, 2023 in Moscow, Russia. (C)Gavriil Grigorov/Kremlin Pool/Planet Pix via ZUMA Press Wire/共同通信イメージズ

辛坊)夕刊フジ、私の気になる記事が1、2面に掲載されています。「スクープ最前線」と題したジャーナリスト、加賀孝英氏によるリポートです。

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「プーチン暗殺計画発動 ロシア敗戦濃厚」

~『夕刊フジ』2023年6月6日発行分(1面)より

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辛坊)リード部分を読んでみます。

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「米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は5日、米当局者の分析として、ロシアの侵攻を受けるウクライナが反転攻勢を始めた可能性があると報じた。ウクライナ軍は欧米の軍事支援を受けて、ロシアが占領する国土を奪還する準備を進めてきた。ロシア国防省も5日、ウクライナ東部の戦線で前日、ウクライナ軍の大規模攻撃を受けたが、撃退したと発表した。こうしたなか、ロシア国内では内部対立が露呈し、ウラジーミル・プーチン大統領の権力構造に深刻な亀裂が生じているという。プーチン氏側近同士の『内戦勃発』危機と、『反プーチン』のロシア人武装組織の動向とは。」

~『夕刊フジ』2023年6月6日発行分(1面)より

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辛坊)サブ見出しが付いています。

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「クレムリンはパニック状態 就寝中にドローン攻撃… 顔面蒼白で起き上がれず」

~『夕刊フジ』2023年6月6日発行分(1面)より

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辛坊)本文の一部をご紹介します。

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「一体、何が起きているのか。以下の通りだ。
◇5月30日未明、8機の自爆ドローンがモスクワ南西部を攻撃した。うち2機が、モスクワ郊外ノボオガリョボの大統領公邸近くで撃墜された。『プーチン氏への暗殺攻撃阻止』のために配備した対空防衛システム『パーンツィリーS1』が作動した。
◇プーチン氏の居場所は『クレムリン内に裏切り者がいて、24時間、ウクライナと反政府組織に筒抜け』になっている。西側情報当局によると、ドローン攻撃時にプーチン氏は寝ていた。」
~『夕刊フジ』2023年6月6日発行分(1面)より

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辛坊)真に迫るリポートです。

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