財津和夫 全国ツアー・スタート前に語った今の心境

チューリップの財津和夫(71)が、東海ラジオ特別番組『チューリップ スペシャル』(4月14日13:30~13:55)で今の心境を語った。1972年「魔法の黄色い靴」でメジャーデビューしたチューリップ。2018年は9月から12月までで16公演をこなし、追加公演が4月24日、大宮ソニックシティからスタートする。精力的に全国ツアーを行うチューリップだが、2018年は「財津復帰」の年となった。

大腸癌が見つかる

財津に大腸癌が見つかり手術を受けたのが2017年6月。1年ほどの療養生活を送った。癌が見つかった時、財津は「健康でやってきたけれど、こういうときが来るんだなあ」とつくづく思ったという。同時に「今は2人にひとりが癌になる時代。そう思ったら、ちょっと気が楽になった」そうだ。

「Let it be」の心境

療養中は「ビートルズのLet it beではないが、なるようにしかならないんだから、自然のなりゆきにまかせよう。生まれてからずっと好きなことしかやってきていないし、歌うことや曲を作ることが大好きだったので、それを何十年もできて、十分満足したなという気持ちもあった」というが、病状が回復して、日常生活も普通に送れるようになり、再び活動を始めるようになると「せっかく聖人のようになっていた心が、また、俗人に戻ってしまった。いろいろなことをやりたいなとか」と話した。

療養中のつらさ

療養中は、ただただ治療に専念。再発、転移しないよう薬を飲み続けた。「点滴を何時間もやらなければいけないこと。それが終わった後も強い薬のため体の節々にいろんな症状がでる。それがつらかった」という。

その間に考えたこと

それは「本当に感謝の気持ちが生まれてきた。自分が生かされているのは、まわりの人たちや天の誰かさんが『おまえはこうしろああしろ』とか言っているんだなあ、なんていうことを普段よりも感じるようになった。またこうやって仕事に戻れたということは『おまえにはまだやることがあるんだ』と、天から言われているのかな。もっと苦労しろと言われているのかなと思って。苦労は昔から買ってでもしろと言われてきたが、その意味が分からなかった。苦労しない方がいいとずっと思っていたが、ある意味、苦労したほうが、これまで見えなかったものが見えてきたりすることもある」ということがわかったそうだ。

「財津さん!ラブ!ラブ!」

番組の途中で、大ヒット曲「心の旅」のB面「夢中さ君に」がかかり、この曲の掛け声が「財津さん、ラブラブ」だという話になると「若い時には、それこそ夢中で、掛け声を聞く余裕はなかった」というが「最近は、お客さんが声を合せてくれているせいか、よく聞こえる」そうだ。

ステージから見える風景は

「ステージから客席はどんな風に見えているか」とい質問に対し、財津は「照明的に言うとほとんど見えていないが ときどき明るくなると顔が見える。以前ひとりで来ていた人が、連れ合いが出来て、しばらくすると真ん中に子供がいる、そういう時の流れを知るとうれしくなる」

ツアー直前の気持ち

「何千回もコンサートをやってきているが、毎回緊張が走って、深呼吸ひとつふたつしないとステージに出て行けない。そういう緊張感がないとうまくいかないことが多い。緊張とうまく付き合いながら出て行く方がいいステージができる気がする」

病気の前と後 コンサートに臨む気持ちは

「ステージがもう一度できること 客席のみなさんと再会できる喜びとか、こうやってみなさんが来てくれるから 自分たちがこうやってステージで歌ったりしゃべったりできるんだなあ、という感謝の気持ちがとても強くなった」

「イカ」が「スルメ」になるように

「『夢中さ君に』を聴いていると、若くていいなあ、もうあれは無理だなあと感じる。しかし、年をとってまた違った味、イカがスルメになるように、スルメを味わってもらえればいいと思う。ライブは演奏も毎回違う。メンバーの体調や調子次第でフレーズも少し変わる。メンバーとステージ上で目が合ったときに何とも言えない無言のコンタクトができるので、その時間がステージをやっていてよかったなあと思える瞬間」

今、ふとした瞬間に思うこと

「この年になったので、本当に一日一日を、感じるものを大切にして『十日後に何しよう』とか『一週間後に何しよう』とか、そういうことなしで『あっ、どこか歩きたいなあ』と思って歩く。『こういうところにこんな花が咲いているんだ』とか、気付かなかったことばかり発見できるので、その瞬間、瞬間を大切に生きていたいと思う」

名古屋は「風を感じる街」

名古屋は、財津が1975年から13年間「人生ゲーム」という深夜番組を担当していたこともあり、若いころから何度も訪れた街。名古屋に来るといつも思うことを聞かれると「道路が広い。ゆったり歩ける。風の通りがいい。名古屋の風が好き風を感じる。」と答えた。

 

インタビュー中、終始、穏やかな表情で真摯に語っていた財津和夫。自然体の魅力に溢れていた。チューリップ期間限定再結成ツアー2019年追加公演「チューリップ コンサートツアー 2019 is there」は、5月18日(土)が17:30開演、19日(日)が16:30開演。名古屋国際会議場センチュリーホールで開催される。

TULIP SPECIAL
放送局:TOKAI RADIO
放送日時:2019年4月14日 日曜日 13時30分~13時55分

※該当回の聴取期間は終了しました。

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【注目の学生アーティスト】UNISON SQUARE GARDENに影響を受けた、ボーカル力の高さが魅力の「かたこと」

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:あっこゴリラ)。

大学生・専門学生の音楽事情に迫る「SONAR TO THE NEXT」のコーナーでは、大学生・専門学生アーティストを数珠つなぎで紹介していきます。4月11日(木)のオンエアでは、「かたこと」のたくみさんに話をきくとともに、大学生・専門学生アーティストを紹介してもらいました。


■最初は、ゆずになりたくて…

【オンエアはこちら】かたこと『最果てから』をradikoで聴く

たくみさんに電話でお話をお訊きしました。

あっこゴリラ:何がきっかけで音楽をやり始めたの?
たくみ:もともと小さい頃にエレクトーンをやってたんですけど、それを小学生とのときにやめちゃって……。その後、中学2年生のときに「ゆずになりたい! 」と思いアコギをもって歌い始めて、そこが始まりですね。
あっこゴリラ:かたことを紹介してくれたBob’sちゃんもそうだけど、ゆずだったりYUKIちゃんだったり、やっぱり世代問わないよね。私の世代や、もっと上の世代でもゆずに憧れてっていたからすごいなと思って。

【関連記事】憧れはYUKI! キュートな声に元気がもらえるBob‘s


■UNISON SQUARE GARDENに影響を受けた

あっこゴリラ:曲はなにで作ってるの?弾き語り?
たくみ:そうですね。弾き語りで軽く作って、スタジオに持っていってバンドでアレンジして。
あっこゴリラ:ゆず以外だとどんなものから影響、インスピレーション受けてますか?
たくみ:バンドで言ったら、UNISON SQUARE GARDENが好きで、他にもいろんなバンドの曲を聴いたり、実際ライブに行ったりとかしてます。最近は、SUPER BEAVERを観に行きました。
あっこゴリラ:たしかに渋谷くん(注:SUPER BEAVERのボーカル・渋谷龍太)も歌めちゃうまいもんね。……たくみもうまいよ!
たくみ:ありがとうございます。



■哀愁漂うボーカルが魅力なバンド「ユレニワ」

そんな、たくみさんがおすすめする大学生・専門学生アーティストは、バンド「ユレニワ」。

あっこゴリラ:どこで知り合ったんですか?
たくみ:3年前の僕らがまだ高校1年生のときに、ユレニワは高校3年生だったんですけど、高校生のバンドコンテストに出ていてそこで出会ったのがきっかけです。
あっこゴリラ:たくみくん的おすすめポイントはどこですか?
たくみ:まず一つは、ボーカルのシロ ナカムラさんの哀愁漂う歌ですね。楽曲のアレンジが緻密に練り上げられている曲で。あと、メンバーは4人なんですけど、全員がロックスターなんですよ。誰が欠けてもダメなんだって、ライブを観てて感じるところがすごい魅力かなと思います。
あっこゴリラ:それはいいですね。すばらしい! 曲聴いてみたい!


【オンエアはこちら】ユレニワ『バージン興論』をradikoで聴く

次回は ユレニワさんのお話を聞くとともに、おすすめのアーティストを紹介してもらいます。

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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時−24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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