【西武】水上由伸投手インタビュー 勝ちパターン返り咲きへ「僕は点を取られる気はありません」


4月3日放送のライオンズナイターでは、ベルーナドームで行われた西武ーオリックス2回戦の試合前に、埼玉西武ライオンズの水上由伸投手にインタビューした模様を放送した。勝ちパターンへの思いを訊いた。

――前日(4月2日、西武ーオリックス1回戦)の試合では、あの牽制球(6回2死1・2塁で2塁ランナーを牽制で刺したプレー)が一番インパクトに残りました。
水上「ありがとうございます」

――そしてライオンズナイターで選んでいるデイリーMVPにも水上さんが選ばれました。
水上「ありがとうございます」

――あの牽制球は本当に鮮やかでしたね?
水上「キャンプ中に何度もやっていたので、サインが出ても決められる自信はありました。豊田(清、投手)コーチと青木(勇人、投手)コーチからも『ああいうところで決めなかったら、やっている意味がない』と口酸っぱく言われていたので」

――2死1・2塁で(先発の)平良(海馬)投手の後を受けて、嫌な流れになりかけていた場面をパシッと断ち切るワンプレーになったと思います。
水上「(セカンドの)外崎(修汰)さんからサインが出て、もちろんバッターと勝負する気ではいたのですが、アウトにすることができたので本当うまくいきました」

――ここまでシーズンが始まって(4月2日終了時点で)2試合に登板しまして、オープン戦も含めて無失点と非常にいい流れで来ているのではないかなと思いますが?
水上「すごく体もキレていますし、プロに入ってからは一番いい形でシーズンに入ることができているなと投げながら思っています」

――去年とは体の感覚も全然違う?
水上「全然違いますね」

――去年は体が重かったなとかなかなかうまくいかないなといった部分があった?
水上「あったと思いますね。都合が悪いことは忘れるので、あまり覚えてないです(笑) 」

――(調子の良さは)一昨年のような感じですか?
水上「一昨年もそんなに覚えていないです。一昨年のように戻りたいと思っても、体も変わってきたりして戻れないので、今年は今年の自分という気持ちでやっています」

――今年は甲斐野央投手や(アルバート)アブレイユ投手が加入して、リリーフ陣の競争も続くと思いますが、勝ちパターンの中心で投げたいですか?
水上「点を取られなければ、自然とそういったところで投げられると思うので、僕は点を取られる気はありません」

――今年の目標も含めてメッセージをお願いします。
水上「今のところすごくいい雰囲気でチームもきているので、自分の中ではキャリアハイを超えるという目標で、チームとしては優勝を目指して頑張りたいと思います」

――前日の試合の解説・東尾修さんが水上投手に関して「投球についてセンスがある。コツというか、相手のバッターの雰囲気をよく見ている。そこは感心する」と水上投手を非常に評価していました。
水上「ありがとうございます」

――バッターの雰囲気を感じることはある?
水上「マウンド立ってみてバッターを目の前にすると感じるものはあるので、気持ちでは負けないようにしています」

※インタビュアー:高橋将市アナウンサー

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EV市場に変調……アクセルをふかしはじめた日本勢への影響は?

政策アナリストの石川和男が5月19日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送Podcast番組「石川和男のポリシーリテラシー」に出演。米EV(電気自動車)大手テスラが、減収減益や人員削減に追い込まれるなど変調をきたすEV市場について専門家と議論。今後の日本がとるべきEV政策やメーカーの戦略について提言した。

※画像はイメージです

米EV大手テスラは4月15日、世界で従業員の10%以上を削減すると発表。同社の今年1-3月期の決算は、前年同期に比べ4年ぶりの減収減益となったほか、EVの販売台数も9%減となった。一方、安値攻勢をかける中国メーカーBYDの今年1-3月期決算は、純利益が前年同期に比べ11%増、販売台数は13%増となったものの、伸び率は減少した。

この現状について、ゲスト出演した自動車業界に詳しい経済ジャーナリスト井上久男氏は「中国では今、景気低迷を背景にした価格競争からEVの値引き販売が起きている。今年3月に中国のスマホ大手シャオミが出したEVが、かなり評判がよく、まさに走るスマホ。テスラより安い価格で市場投入してきており、中国のEV大手BYDが“シャオミ潰し”に動くなど、中国勢同士で競争が起きていて第二のEV競争が始まっている。テスラはそれに巻き込まれている」と解説した。

日本勢について井上氏は「まだ商品をほとんど出せていない。値引き競争したくてもできない。それが不幸中の幸いで、値引き競争に巻き込まれずに済んでいる」と指摘。あわせて「EVが新しいもの好きな人たちの間である程度一巡して、いわゆるキャズムのような状態になっている。充電環境の悪さや、補助金がないと高くて買えないなどの理由から、再び世界でHV(ハイブリッド車)が売れ始めている」と明かした。

一時はEVに関して出遅れが指摘された日本メーカーだが、井上氏によると「テスラやBYDが引っ張ってきた、この4年くらいのスピードが早すぎた」とのこと。井上氏が取材した大手国内自動車メーカーの経営陣は「(EVが)想定内の普及スピードに戻ってきた」と話したという。

井上氏は「中国では“賢い車”、車のスマート化が加速している。日本メーカーは中国勢に比べると、まだスマート化に関するノウハウは少ない」とも述べ、トヨタと中国SNS大手テンセント、日産と中国ウェブ検索大手バイドゥが提携したように、車のスマート化技術の強化が重要だと指摘した。

そのうえで、今後日本メーカーが世界のEV市場で勝てる価格について聞かれた井上氏は「市場によって違うと思うが、アメリカであれば補助金なしで400万円くらい(1ドル150円程度を想定)のEVを出せば売れると思う」と述べる一方、「日本国内では150万円くらいだと思う。国内は軽自動車が中心のマーケットになっていて、可処分所得も伸びず、高齢者も増えるなかで国民の足となっている。地方に行けば一人一台。ガソリンスタンドも減少する中、軽自動車のEVでもう少し安いものが出れば爆発的に売れると思う」との見通しを示した。

最後に石川は「(今のEV価格競争を)日本が傍観者として見ているのは、実はいいこと。日本メーカーは、競争を見極めたうえで売っていくことができる。最終的に日本メーカーが大事にしなければならないのは価格戦略。いいものが売れるのではなく、売れるものがいいもの。メーカーが価格戦略を立てられるよう、国も支援策をふんだんに出して、国策として日本のEVメーカーを育てていくべきだ」と持論を述べた。

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