シンガーソングライターで"選曲家"の松崎真人が、'70~'90年代の日本の曲・日本語の曲を中心にイントロからアウトロまでノーカットでお届けするライブ・プログラム、STVラジオ『MUSIC☆J』(火~金 19:00~)。(文中敬称略)
M11「迷い道/渡辺真知子」
松崎:単純なAB構成(AメロとBメロだけで構成された曲)で3番まであると言う、なかなか凝った曲ですよね。なので、船山(編曲の船山基紀)も3番までを、どうやって山坂を作っていこうかと(熟考して)、アレンジでは「♪現在、過去、未来~」という1番の出だしの後だけ(♪あの人に会ったなら~の後)、女声コーラスで「ハア~」というのが入っているんです。2番と3番の同じ場所には、入ってないんですよ。珍しいですね。
松崎:後半で盛り上げのためにコーラスが入って来るパターンはあるんですけど、1番のアタマ。当時の人にとっては受け入れられるか、されないかと"賭け"みたいな歌詞じゃないですか、「現在、過去、未来」って入り方。ここに割とディレクターがいろいろと気を遣ったんじゃないかと思います。印象的なピアノは、もちろん羽田健太郎です。
松崎:次は、オフコース(の曲)ですが、若干、ギターサウンドが激しい曲を選びたいなと思って、きょうは16枚目のシングルを掛けます。
M12「風に吹かれて/オフコース」
松崎:ライブだと、もっとギターサウンドが炸裂するんですが、このあたりを意識してたんじゃないかと思います。(「風に吹かれて」発売の)1年前、1978年の全米アルバム1位になった…。
M13「DON’T LOOK BACK/BOSTON」
松崎:珍しく高井(番組ディレクター。サウンド・エンジニアの経歴あり)から「いい音で録れてるね」というひと言がでるくらい、当時、本当に革新的な音作りで、特にギターの音色の作り方とかは、オフコースだけじゃなくて、色んなバンドやエンジニアが目指したところだと思います。
その曲、その曲が誕生した時代背景や音楽シーンを知ってから聞き直すと、また違った発見や楽しみ方、聴き方が見えて来そうです。余談ながら、「迷い道」の発売当時のラジオCMは「みなさん、英語の時間です。♪現在、過去、未来~」というキャッチコピーだった記憶があります。中高生の多くがラジオを聴いていた時代、ターゲットに上手く訴求した名コピーです。迷コピー?「迷い道」だけに…。