ポプコン出身のシンガーソングライターで"選曲家"としても活躍する松崎真人が、'70~'90年代の日本の曲・日本語の曲を中心にイントロからアウトロまでノーカットでお届けするSTVラジオ『MUSIC☆J』。この時期になると耳にするようなるオフコース「さよなら」と山下達郎「クリスマス・イヴ」。この2曲にまつわる因縁とは…。そしてこの日は、シンガーソングライターであり、自ら事務所の社長も務める実業家でもある眉村ちあきがゲスト出演。四半世紀以上の年齢差を感じさせないトークは楽しい時間です(20:30頃)。(文中敬称略)
M18「さよなら/オフコース」
松崎:1979年12月1日のリリースなんですよ。同じ79年の1月に「愛を止めないで」がスマッシュヒットして(オリコン・チャート)31位まで上がっています。この次に「風に吹かれて」がリリースされて、それが6月です。ですので(79年の)1月に出して、6月に出して、3枚目が12月に出ている。で、もしかしたら「さよなら」は、もう出来ていたのかも知れないですね、「愛を止めないで」のあたりで。冬に出そうと。
松崎:こういう曲(「さよなら」)がそれまで、小田和正に書けなかったわけじゃなくて、書かなかったんだと思います。身も蓋も無い内容ですので。雪が降ってきて、君ともう別れなくちゃイケない…みたいな。そういうセンチメンタリズムみたいなところから、ちょっと距離を置いたところに小田和正の美意識ってあるんですが、バンドを続けて行く限り、勝負をしなくちゃならない時があるんです。ですから、この曲(「さよなら」)は思いっきり、みんなに判りやすく別れの情景を、オフコースの良さを出しつつ歌ったら、やはりそこにメインターゲットがあったということです。
松崎:このコーラスを多用したバラードでヒットを出したオフコースに、まだ若くて血気盛んだった山下達郎が非常に強く反応して「こんなものが!」…僕が言ってるんじゃないですよ。「こういう手法でヒットを出せるんだったらオレだって作れるよ」と言って作った曲が「クリスマス・イヴ」と言うことです。またこれが名曲なわけです。
松崎:音楽業界は、こうしたハイレベルな戦いが繰り広げられた結果、みんなに良い歌が行き渡るという好循環が(生まれます)。ユーミンと中島みゆきもそうだし、ライバル関係が良い方向に、良い方向に転がっていった時代でしたね。