今年のスイカは10年に一度の当たり年!その理由は?

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いまはハウス栽培やいろいろな技術が進んで、一年中食べられるものが多いですが、それでも、晴れの日の多い少ないにより、けっこう味が変わってきます。
「いよいよ、夏果実シーズンの始まりです」と話すのは元東京青果の加藤宏一さん。この5月はもちろん、6〜8月ぐらいまで「これから旬のイチ推しフルーツ」を教えていただきました。

晴天続きで、スイカは10年に一度の当たり年


加藤:
以前、小玉スイカをご紹介しましたが、今年は西瓜が甘くて美味しいです。3月から4月いっぱい晴天が続きました。何といっても晴れの日が続くことが、最高に恵まれたシーズンを迎えることができます。5月に入っても晴天の日もきっちりと巡ってきていますので、間違いのない十分甘い西瓜を楽しめると思います。

現在は熊本県産の大型ハウスで栽培された物が中心に出回っております。こだますいかは、千葉県産や茨城県産も始まっています。農家も、自分の生産プラン通り仕上がって、きっと満足しておられると思います。重いスイカを畑から取ってくるのは重労働。熊本県は2016年の震災や、その後2019年の洪水被害から立ち直って、今年は作付けが増えています。これから6月いっぱい潤沢に出回ります。千葉県の農家も19年の台風で被害を受けて、今年から本格的に立ち直ってきていると思います。ちょうど今頃ハウスの物が始まったところではないかと思います。

食べ方・むき方


加藤:
縁側で庭に種を飛ばしながら食べたのを思い出す人も。最近は、おさらに皮をカットして、フォークで種を外しながら食べるスタイルではないかと思います。昔ながらの三角錐になる形もいいですし、オススメはキューブ状。切り方は、縦に半分に切ったあと、皮の上から横に刃を入れて、そのあと、赤い実の部分を格子状に切ります。食べるタイミングとしては、水分たっぷりなので、運動した後もおいしい。

選び方・お値段

加藤:
選び方は、1玉・半玉の場合は、お尻(花落ち)を見ましょう。点が、指先ぐらいに小さて、キレイなものがいいです。現在、スーパーではカットのものが出回っていて、6分の1カットで600円ぐらい。夏に向けて1玉が出回ると、3000円〜4000円。

鮮度が大事!国内産ブルーベリー


加藤:
スムージーやサラダで食べるという方も多いと思います。原産地は北アメリカで、昔は外国産が多かったのですが、実は、国内産のブルーベリーが大変おすすめです。

平成の初め頃に第一次ブルーベリーブームというのがあったのですが、その時の主役が東京湾の対岸の木更津産のブルーベリーです。木更津は本当に近いので、鮮度がいいんです。当時は農家も栽培ノウハウもはっきりしておらず、手探りの状態であったと思います。農家が木を大事に丁寧に収穫しています。

その後、第二次ブーム・第三次とブームが拡がり、四国や静岡等からも入荷するようになっていますが、シーズン最初は木更津産がオススメ。8月、9月の終盤には、東北・北海道産まで国内産を長く楽しめます。

食べ方・むき方

加藤:
ブルームと呼ばれる白い部分があっても気にしなくて大丈夫です。オススメはやはりジャム。これほど簡単にできる果物はないと思います。洗ってグラニュー糖を好みの甘さまでいれて、木べらでかき混ぜながら10分か15分位煮込みますと、ジャムの出来上がりです。コツは弱火に維持して手を休めることがないようにお願いします。スーパーでは、国産だと1パック500円程度。海外産で、1パック300円程度。


【加藤宏一】
■国内最大の青果卸売会社「東京青果株式会社」の営業管理部で活躍。
■退職された現在も、千葉県立農業大学校の講師を務めるなど、さまざまなメディアで野菜や果物のお役立ち情報を発信されています。

 

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