手紙が書ける「便箋喫茶」とは!?

TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』毎週月曜日~金曜日 朝6時30分から放送中!

7月18日(火)放送後記

今度の日曜日、7月23日は語呂合わせで「文月ふみ(2・3)の日」です。手紙に親しんでもらおうと1979年に当時の郵政省が制定したもので、全国で色々なイベントが行われるんです。日本郵便が昨年度引き受けた郵便物は、およそ144億通で、21年連続で減っています。

手紙書いていますか?

街のみなさんは、最近「手紙」を書いているか聞いてみました。

●「1年くらい書いていないかなあ。異動して遠くに行く人に対してお別れというか、そういう手紙は書きました。」

●「友達のお子さんにいただくのでお手紙を、その返事を書いています。(小学)2年生なんですけど、シールを貼ったり、子ども向けに書いています。」

●「記憶にないくらい書いてないです。学生時代は書いた記憶何回かあるんですけど、社会人になるとなかなかないですね。ファンレターは3月に1回書きました。」

●「手紙書いてないですね。学校で書かされたみたいなのが最後。少し前に交際相手からもらって、すごく嬉しかったですね。」

●「毎月会う友達が書いてくれるので交換みたいな感じで。紙ものとか文房具が好きなので、お互いにやってます。手書きなのでその人の個性が出たり、温かみがあったりとか形に残るのがいいなと思いますね。」

どうしても今は携帯電話やSNSなどで簡単にやりとりできるので、手紙を書く機会はなかなかないという人が多かったです。

手紙が書ける喫茶店「便箋喫茶」とは?

そんな中でいま、手紙を書く楽しさを味わえる喫茶店が人気を集めています。世田谷区経堂の「便箋喫茶」店長・谷川いろはさんのお話です。

「便箋喫茶」店長 谷川いろはさん
喫茶店を利用していただいたお客様が当店にある便箋、封筒だとか文房具、マスキングテープ、シールだとかを自由に使っていただけるお店になっています。便箋3枚、封筒1枚、自由に使っていいものになっていて、便箋は40種類くらい常にお出ししています。手紙を書くということがなくなってしまった中で、喫茶店とかでもしセットが置いてあれば、書こうという気になるんじゃないかなと最初はおいた。書いて切手貼って、すぐ近くのポストに出しに行く方もいらっしゃれば、一緒に来店した友人や恋人にその場で交換している方も結構いらっしゃいます。その人を思いながら便箋を選ぶとか、その人が好きそうな色のペンを使ってみるとかその人にかける時間があるといいなと思いますね。  

この便箋喫茶、ライターさんたちが中心となって2年ほど前にオープンしたそう。店に入ると昔ながらの落ち着いた喫茶店の雰囲気のなか、たくさんの文房具と便箋などが並んでいました。まるで文具店のようで、試し書きもできるんです。カフェのメニューを注文して、待っている間に便箋や封筒を選ぶという流れですが、シンプルなものから、猫のイラスト入りのものなど、便箋や封筒のデザインもさまざま。選ぶ時間も楽しめます。中には決意表明のような形で自分への手紙を書く人もいるそうです。また、手紙を書きたいけれど、書く相手が思い浮かばないという声もあって、その需要を受けて「手紙ガチャ」というものを始めました。誰に届くかわからないものの誰かに手紙を書いてもらって、それを読みたい人がガチャガチャを引くと、誰かに届くというもので、人気を集めています。

「便箋喫茶」のお客さんは

便箋喫茶のお客さんにお話を伺いました。

●「画期的だなと思いますね。今日一緒に来ている友達に書こうかなと思いますね。字の形とかオリジナリティーが出せるのは手紙だからこそかなと思いますね。デジタルの文字じゃ恥ずかしいことも自分の字で書くと「あ、いいかも」って思えたりするのかなと思います。」

●初めてです。手紙が好きで誰かが書いた手紙を読める、これ目当てに来ました。人生の先輩からの手紙でドキドキしました。絶対出会うことない人と出会えるの、楽しいと思います。今手紙の文化、どんどん薄れているので素敵だなと思いますね。この文化がずっと残っていけばいいなと思いますよね。」

SNSで見て知って、楽しみに来たと話していました。便箋や文房具を選ぶ時間も含めて、手紙を書くというゆったりとした時間、定期的に作ってみてはいかがでしょうか。

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