【お天気気象転結】桜開花から満開へ…やっときました
文化放送メールマガジン(毎週金曜日配信)にて連載中の「佳子・純子のお天気気象転結」。気象予報士の伊藤佳子記者・鈴木純子アナウンサーが、毎日にちょっと役立つお天気情報をお届けしている。この記事では全文をご紹介。
▼3月28日配信号 担当
伊藤佳子
ついに今週24日(月)、東京の桜の開花が発表されました。
今年も靖国神社の標本木の周りには100人以上の人が集まり、今か今かとその時を待ちます。気象庁の職員2名がやや緊張した面持ちで姿を見せ、標本木の周囲に設けられた柵の中に入り、開花している花の数を丁寧に観測します。電話で報告をした後、集まった全ての人に聞こえるように場所を移動しながら、我々報道陣に向かって2回、集まった一般の方々に向かって2回、次のように開花を発表!
「こちらの東京の標本木、今観測しまして6輪(拍手と歓声!)認められましたので、開花となります(大きな拍手~)」
居合わせた皆さんは本当に嬉しそう…。
「春が来たんだなって…ワクワクします!」「この場にいられてラッキーでした!幸せです」
この開花発表に立ち会いたくて、茨城から毎年必ず来るという人もいました。
桜の開花発表にこんなに大騒ぎしなくてもいいのに…と思う方もいらっしゃるでしょうが、大規模な山林火災や戦争、物価高など暗いニュースが多い中、貴重な明るいニュースとも言えます。
ニュースと言えば翌25日(火)には、東京地裁は旧統一教会=世界平和統一家庭連合に解散命令を出しました。
2年以上取材させていただいている被害者の橋田達夫さんは「やっとここまできました!やっと!…言葉にならない、被害者にとっての第一歩が始まりました」と解散命令が出た10分後に電話で話してくれました。
▲2022年10月18日当時の橋田達夫さん
橋田さんの「やっときました」には、30年の思いが詰まっています。
1993年に元妻が入信、およそ1億円を教団に献金という被害に遭い、ご長男が自殺、家庭が崩壊した橋田さんは、長年にわたって戦い続けてきました。
一方、旧統一教会は25日夜記者会見を開き、田中富広会長は、「到底受け入れられない。宗教の自由、民主主義の危機。教団にとっては死刑、ショックを受けた」と述べ、即時抗告をするとしました。
橋田さんの戦いはまだ続きます。
気象予報士 防災士 都庁・気象庁担当記者 伊藤佳子