山寺宏一の忘れられない現場、オーディションでようやく勝ち取った役とは?
TBSラジオ「山形純菜 プレシャスサンデー」(日曜日・午前6時~生放送)
日曜日の朝聞いて得するワイド番組です。映画、芝居、イベントなど情報満載。山形純菜アナウンサーが、日曜日の朝パーソナリティをつとめます。

6月23日(日)ゲスト:山寺宏一さん
声優界のトップランナーとして大活躍している山寺宏一さん。
現在、大ヒット公開中の映画「アラジン」プレミアム吹替版にジーニー役(ウィル・スミス)で出演されています。
山寺さんのレインボーボイスによる、愉快でエネルギッシュ、何でも願いを叶えてくれる青いランプの魔人に、子どもは勿論、幅広い世代の人々が虜になっています。
そして、山形純菜アナウンサーもその一人。憧れの山寺宏一さんに、主に「外国映画の吹替のお仕事」について、伺いました。

Q:アニメと吹き替えの現場の違いってなんでしょうか?
山寺:大きく違うのは、オリジナルの声があるか?ないか?ですよね。
日本のアニメは、そこで初めて声を入れるわけですから。
吹替の場合、オリジナルの完成された作品があるわけですので、それをお手本に出来ます。
僕は「その方が日本語ペラペラだったら、こんな感じ」
…そういう風に思って頂く様に演じています。
声優の存在を見ている方に忘れて頂くのが一番いいので。
そうなったら、声優の勝ちかなって思いますね。
Q:今でもオーディションを受けることってあるんですか?
山寺:「とりあえず声を聞きたい」っていうのは、ありますし、日本のアニメでもありますよ。
すごい大作で、重要な役で…、何度か落ちたりもしましたね。
オーディションと言っても、審査員がズラリと並んで「さあやってみろ」ではないですよ。
アフレコ現場のちょこっとやるバージョンのような感じなのでそれほど緊張はないです。
でも、どうしてもやりたい役だったら、もの凄い緊張しますね…。
これでとれなかったらどうしよう…って思います。
Q:忘れられないオーディションはありますか?
山寺:ドナルド・ダッグですね。
一応決まるまで、6回ほど、受けました。
まず、ドナルドの発声、あの喋り方が、ちゃんと出来なくて…。
最初は、たくさん、オーディションを受ける人がいたんでしょうけど、最終的には、僕、一人のオーディションになってました。
僕が出来るかどうか、皆が見ると言う。
受かってからもプレッシャーが大変でしたけどね。
Q:では、忘れられない現場は?
山寺:もちろん、全部の現場を覚えてますよ(笑)!
でもやはり、吹替をやっている者にとって、オリジナルの俳優さんに会えるのは特別な事なんですよ。
僕は、一度だけ「マスク」のジム・キャリーに会えて。
それと「少林サッカー」のチャウ・シンチーに舞台挨拶でご一緒させてもらって。
あと「アベンジャーズ」にも参戦した「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のクリス・プラットはじめ、監督、キャストの皆さん。
そして今回の「アラジン」のウィル・スミス&アラン・メンケン!
これは、一生、忘れられないですね!
お二人とも素敵な方でした!
Q:今回のジーニー役、演じられていかがでしたか?
山寺:今回、吹替の依頼が来なかったら「声優辞めてやる」って言ってました!
まぁ実際は住宅ローンもありますし、辞める気はなかったですけどね。(笑)
ウィル・スミス本人にもお会いして、吹替を披露させて頂いたんですが、大笑いしてましたよ!
「不思議だ」と言ってましたね。
チャーミングな方で。惚れちゃいそうでした。(笑)
ウィル・スミスもジーニー役は「自分の集大成」と仰ってましたが、僕にとってもそうなんです!
僕の声優生命をかけて、見るべき作品だと言わせて頂きます!
歌も「フレンド・ライク・ミー」はじめ、歌わせて頂きました!
音楽にもぜひ、ご注目下さい!
山寺さん、貴重なお話の数々、ありがとうございました!