加藤登紀子 父に大反対された“東大進学”「女性は大学を出てくれないほうが嬉しい、みたいな風潮があったんですよね」

放送作家・脚本家の小山薫堂とフリーアナウンサーの宇賀なつみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「日本郵便 SUNDAY’S POST」(毎週日曜15:00~15:50)。今回の放送は、歌手の加藤登紀子(かとう・ときこ)さんをゲストに迎えて、お届けしました。


(左から)パーソナリティの小山薫堂、加藤登紀子さん、宇賀なつみ



◆東京大学在学中に歌手デビュー

加藤さんは、東京大学在学中の1965年、第2回日本アマチュアシャンソンコンクールで優勝。1966年に歌手デビューし、「知床旅情」「百万本のバラ」などのヒット曲で知られるほか、高倉健さんと共演するなど女優としても活躍。81歳となる現在も第一線で活動しています。

「歌手になるつもりはまったくなかった」という加藤さん。ところが、父がシャンソンコンクールに申し込んだことがきっかけとなり、歌手デビューに至りました。

そんな加藤さんの華々しい経歴に、小山は「すごいですよね、東京大学に進学しながら在学中に歌手として注目を集めて。さらに、女優としてお芝居も。東大を受験されたということは、将来、何かしらの研究をしたいという思いがあったんですか?」と質問。

加藤さんは、「(その思いも)なくはなかったんですけど、うちの父は大反対だったんですね。『女が東大に行っても何ともならないよ』って。実際に入ってみたら、そうでしたよ。あの頃はね、東大の女子というのは当時就職がすごく難しかった。(当時)女子の会社員は、大体高卒が求められていたんですね。大卒の行くポジションがない、ポストがないみたいな。女性は大学を出てくれないほうが嬉しい、みたいな風潮があったんですよね」と振り返ります。

加藤さんいわく、当時は「大学に行ったら学校の先生になるか、研究者になるしかないって感じだったんです。だから、うちの父は『おもろないといかん、人生は』と。“面白い人生を送るにはどうすればいいんだろう?”というクエスチョンがあったので、私を耳ごとに脱落させるという(笑)。コンクールで優勝したときに、みんな『東大まで行って歌手になるなんて、親御さんは反対しないんですか?』って(笑)。『うちの親が芸能の道を私に選ばせた張本人ですから』と」と笑います。

◆生の弾き語りに、小山&宇賀も感激

加藤さんによると、第1回日本アマチュアシャンソンコンクールを受けたときは歌手を志しておらず、何もしていなかったこともあり落選。その結果を受けて、1年間レッスンに通ったことから「だんだん歌にハマっていって、2回目のコンクールで優勝したことがきっかけで歌手になりました」と回顧。

コンクール落選という挫折を経験するも、「そのあと『百万本のバラ』を始めとする大ヒット曲に巡り合えるという幸せがありますよね」と小山。これに、加藤さんは「大ヒット曲は巡り合うんじゃなくて、大ヒット曲に育てるんですよ(笑)」と持論を展開します。

また、加藤さんは、自身の元気の秘訣を説いたエッセイ「『さ・か・さ』の学校: マイナスをプラスに変える20のヒント」(時事通信社)を昨年11月に出版。同書の帯には「81歳。ひっくり返せば18歳!」とも書かれています。

そんな自身の1冊について、加藤さんは「この本を書いておいて本当によかった」としみじみ。「81になった途端に、18っていう気持ちになっているわけだから。あとは歌手生活が60周年でしょう? 60周年を迎えるってちょっと重いじゃないですか、テーマとして。この重いテーマに向き合うときに、『私、18』って言えるのはなかなか嬉しいです」と笑顔をのぞかせると、宇賀は「素敵!」と声を弾ませます。

81歳のいまなお、生き生きとバイタリティあふれる加藤さん。この日、スタジオでは、持参してきたアコースティックギターで楽曲「時には昔の話を」弾き語りの生披露も。

しっとりと歌い上げると、宇賀は「素晴らしい~♪」とうっとり。小山も「鳥肌が立ちました!」と感激しきりの様子でした。


弾き語りを披露する加藤登紀子さん



<番組概要>
番組名:日本郵便 SUNDAY’S POST
放送日時:毎週日曜 15:00~15:50
パーソナリティ:小山薫堂、宇賀なつみ
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/post/
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フジテレビの中居氏問題に小島慶子「業界全体で調査をしなければ。」

4月1日(火)の大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)では、日刊スポーツの「フジ第三者委会見、時折質問者らが声を荒らげる場面も司会者がコントロール 時間も大きく短縮」という記事を紹介した。

番組で紹介した日刊スポーツの記事によれば、会見は31日の午後5時から第三者委員会の報告会見が約2時間行われ、委員長を務める竹内朗弁護士ら13人が登壇した、とある。報道陣には300ページ以上の報告書を約50ページにした要約版も配られ、冒頭約42分間で概要を説明し、その後質疑応答を行った。休憩を挟み、午後7時25分からはフジテレビ清水賢治社長が会見に登壇し、改革案などを説明し、時折質問者らが声を荒らげる場面もあったが、司会者がコントロールするなど怒号が飛び交った前回からの改善もみられた。会見は地上波のフジ系のほか、TVerでも配信され、98媒体265人が参加し、全ての質問は受けずに22時26分に打ち切る形で終了。全質問を受けて約10時間半かかった前回から時間も大きく短縮された。以上が記事の内容である。

この記事を受けてフリーライタの武田砂鉄氏は、前回の記者会見でフジテレビの港元社長が『被害にあった女性を思って』という発言をしていたが、昨日の第三者委員会の報告書を読むと、完全に中居氏を守っていたことが明らかになった、と話した。またフジテレビの幹部が中居氏にショートメールを送り、被害に合ったアナウンサーが退社したことを伝えた際、その文面に「何かお役に立てることがあったら動きます」と書いていたそうだが、フジテレビの中の人間が社員であるアナウンサーではなく中居氏側についていたことにゾッとした、と述べた。

番組パートナーの小島慶子は、「今回フジテレビという東京のキー局で性差別的な振る舞いが常態化し、それが企業風土に深く根付いていたということが明らかになったが、それであれば業界全体で調査をしないといけない。なぜなら、テレビ業界においてタレント、スポンサー、代理店は局をまたいで仕事をしているわけで、フジテレビでこれだけ酷い事例があったということは、他の会社でも程度の差こそあれ、同じような構造や体質があるはずだから」と発言した。

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