黒沢清監督、前田敦子を絶賛「彼女の魅力は、孤立している強さと不安にある」

前田敦子主演映画『旅のおわり 世界のはじまり』の黒沢清監督が東海ラジオで語った。前田について「彼女は常に孤立している強さと不安の両方を兼ね備えている。孤立しているからこそ魅力的。たったひとりで周りとは一線を画して立っている姿。こういうタイプの女性は日本人にはあまりいない」と絶賛。

さらに、映画後半の前田が歌うシーンについて「激しい愛の世界を歌い上げた」と前田の歌手としての力量を高く評価した。このシーンはクライマックスともいえるシーンで、日本でもなじみの深い歌(シャンソンの名曲)の原曲の世界を表現することに成功している。

黒沢は、キャスティングについては、スケジュールの都合などで希望がかなわないことも多いため「脚本は、特に人を想定せずに書き始める」そうだが、今回の役は「やっぱり前田だよな」ということになったらしい。前田は黒沢作品3作目の起用となる。そして「出ずっぱりの前田をカメラが追っていくことで、彼女の感情と観客の感情とが一致して、彼女の不安がそのまま物語のサスペンスにつながるかなと思った。」とも。映画の中でバザールに迷い込んだ前田が見せる表情は確かに印象的だ。

映画の舞台はウズベキスタン共和国。黒沢は、プロデューサーから話があったとき「その瞬間、どこの国だかよくわからなかった」というが「昔から中央アジアは好きでシルクロードの本はよく読んでいた」とのこと。以前からシルクロードに興味があった黒沢にとって「いつか行きたいと思っていた場所」での撮影となったわけだ。

今回の作品の設定は、日本のバラエティ番組の制作クルー(前田はリポーター役)が、ウズベキスタンに来て、取材の過程で、いくつかの小さなトラブルに遭遇する話。エピソードの中には、黒沢監督自身の実体験に基づくものあるという。黒沢は「海外では、すごく警戒しつつも、自分の周りに張り巡らされている殻を破ってみようとする。それが人間の本性。危険な目にも会うが、新しい世界が開けて行く。海外はそのいいきっかけになる」と話した。

前田敦子主演映画『旅のおわり 世界の始まり』は6月14日公開。黒沢清監督のインタビューは、東海ラジオ『小島一宏 モーニングッド』6月3日~7日 各日8:40頃~放送。

小島一宏 モーニングッド
放送局:TOKAI RADIO
放送日時:毎週月曜~金曜 7時00分~9時00分

※該当回の聴取期間は終了しました。

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Mrs. GREEN APPLE大森元貴「大嫌いな言葉で、僕はなるべく使いたくない言葉だけど、もうしょうがない」毎日憂鬱なリスナーに送った言葉とは?

3人組ロックバンドMrs. GREEN APPLE(大森元貴(Vo/Gt)、藤澤涼架(Key)、若井滉斗(Gt))がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「SCHOOL OF LOCK! ミセスLOCKS!」(毎週月曜 23:08頃〜)。
3月31日(月)の放送では、生徒(リスナー)から届いたメッセージを紹介。受験で挫折したリスナーにエールを送りました。


Mrs. GREEN APPLE大森元貴



<リスナーからのメッセージ>
私は、今年の春から高校生となりました。受験を通して自分の行きたかった第一志望の高校に入学することができずに、入学式まで毎日が憂鬱な気持ちになっています。そんなときミセス先生はどのようにして物事を受け入れたり、気持ちを切り替えたりしていますか?(15歳)

<ミセスからのメッセージ>

若井:なるほどね。

大森:やっぱり「憂鬱です」って書き込むって、よっぽどだと思うよ。

藤澤:いや、そうよ!

大森:憂鬱って、ただへこんでいる状態のことを指さないじゃん。何かこう、空虚な気持ちになったりとかさ、無気力になったりとかさ、前向きになれない気持ちみたいなことじゃん。だから、難しくない? これから、前も向かなきゃいけないことなんか、たぶんすっげえわかっていると思うんだけど。若井はどうですか?

若井:いや、俺も同じ経験をしたことがある!

大森:いや、滑り止めを滑った人だな、って。

若井:そうなのよ! 滑り止めを滑ったし、もともと目標にしてた学校にちょっと届かなかったから、別の高校に変えたりとか、っていう経験もあったから。

大森:そうなんだ! それは、どうしてたの? 自分で。

若井:自分は、すぐ切り替えられる人だったから、その高校を目指して受かって嬉しくて、その日々が楽しかったというか、切り替えられたけど……まあ、たしかに憂鬱になる! それほど本気だったってことだもんね、きっと。

大森:だから、第一志望に行けたっていうか、合格した自分っていうのを想像して想定して、理想形として日々そこにモチベーションを持ってやってたところ、それが現実には起こらなかったっていう、その乖離みたいなものに自分の心が追いつかない、ってことでしょ? きっと。

若井:そうね。

大森:じゃあ、例えば受からなかったこととか、そういう結果じゃなかったことって、何か意味があるんじゃないかとか、そういう風に思っていくしかないっていうか。

若井:そうだね。

大森:意味なんかないんだけど……って言っちゃったら難しいんだけど。「どうやって今後の人生、この出来事に意味を持たせようか」みたいな、そういうふうに思っていくしかないと思うんだよね。それは学校も然りだけど、いろいろあると思うんだよね。

置かれる環境とか、いろんな不可抗力によっていろんなことってたくさんあると思うんだけど。そこに「自分はここから何を学べるんだろう?」とか「これには何の意味があるんだろう?」みたいなのを自分で作ってく、みたいな。意味なんか探したってないんだけど、自分で「この出来事は俺のなかで・私のなかでこういうふうに意味付ける!」みたいな、そのぐらい開き直っちゃっていいんじゃないかな、って思います。

藤澤:“開き直る”ね!

大森:うん。大っ嫌いな言葉だけど、あえて言うけど、もうしょうがないので。これは全然前向きでも後ろ向きでもどっちの意味でもなく、もうしょうがない。すごい嫌な言葉だけどね。僕はなるべく使いたくない言葉だけど。

若井:たぶん今はマイナスなことしか、憂鬱なことしか考えられないと思うけど、ちょっとずつでもプラスなほうに、元貴が言ったように変えていけたらね。

大森:「意味があるよ!」とかっていうのは、ちょっとあまりにも無責任なので「意味を作りなさい」っていうふうに思います。


(左から)Mrs. GREEN APPLE藤澤涼架、大森元貴、若井滉斗



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3月31日(月)放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 4月8日(火)AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

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<番組概要>
番組名:SCHOOL OF LOCK!
パーソナリティ:こもり校長(小森隼・GENERATIONS from EXILE TRIBE)、COCO教頭(CRAZY COCO)/月曜~火曜、アンジー教頭(アンジェリーナ1/3・Gacharic Spin)/水曜~金曜
放送日時:月曜~木曜 22:00~23:55/金曜 22:00~22:55
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/lock/

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