川谷絵音が作詞・作曲 FM802の春の「ACCESS!」キャンペーン今年の楽曲の参加アーティスト発表!

新生活を迎えたり、出会いや別れの多い春。FM802では毎年春にACCESS!キャンペーンを展開しています。
ACCESS! キャンペーンは、FM802とゆかりあるアーティストが多数参加するオリジナル・キャンペーンソングを制作するドリームプロジェクト。この、オリジナル楽曲は毎年期間限定でFM802独占オンエアしています。
2021年のキャンペーンソングの詳細が、30日の『TACTY IN THE MORNING』で発表されました。
今年のキャンペーンソングのタイトルは「春は溶けて」。作詞作曲は川谷絵音が担当しました。
シンガーは川谷絵音に加えて、北村匠海(DISH//)、長屋晴子(緑黄色社会)、三原健司(フレデリック)、ホリエアツシ(ストレイテナー)、yamaの6組。

4月1日(木)FM802『UPBEAT!』には、川谷絵音が生出演し、番組内でこの楽曲を初オンエア。5月末までFM802での独占オンエアとなります。

【川谷絵音コメント】
距離を保つことが当たり前になりましたが、良い距離感っていうのは悪いことではないし、それによってより個人の時代になったんですよね。
人とあまり会わなくなってから僕は思ったんです、みんな自分で思ってるより自由だって。春になったから何か特別なことがあるんじゃなくて、いつでも春は溶けてそこにあるんです。
椿には「控えめな素晴らしさ」という花言葉がありますが、控えめに考えたら幸せはすぐ側にあったりします。
明日は来ちゃうし、生きてかないといけないけど、僕らは自由だから。悪くない話でしょう。そんな曲。
FM802の皆さん、トオミさん、素晴らしい歌い手の皆さんに手伝って頂きこの曲が完成しました。感謝。

川谷絵音

【キャンペーンソング詳細】
楽曲名: 春は溶けて
作詞・作曲: 川谷絵音
シンガー : 川谷絵音/北村匠海(DISH//)/長屋晴子(緑黄色社会)/三原健司(フレデリック)/ホリエアツシ(ストレイテナー)/yama

UPBEAT!
放送局:FM802
放送日時:毎週月曜~木曜 11時00分~14時00分
出演者:加藤真樹子、川谷絵音
番組ホームページ

※該当回の聴取期間は終了しました。

亡き夫からバトン受け継ぎ叶えた夢「EVのハーレー」

桜から新緑の季節、ツーリングにはたまらないシーズンがやってきました。なかでも、バイク好きの方にとっての憧れといえば、「ハーレーダビッドソン」! 人生で一度は乗ってみたいと思う方もいることでしょう。

今回は、この「ハーレー」のEV(電動)化に成功した、あるご夫婦のお話です。

上野悠子さん

それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。

栃木県宇都宮市の郊外に、「ハイフィールド」というバイクのカスタムショップがあります。代表の上野悠子さんは、1978年生まれの46歳。2018年に結ばれたご主人の誠さんが開いたお店を受け継ぎました。

アメリカンカルチャーが好きだった誠さんは、「ハーレー」を取り扱うお店に勤めた後、20年ほど前に独立して、27歳のときに「ハイフィールド」を開きました。“カッコいいバイク”にこだわって、一時は海外での事業展開も進め、東南アジアと日本を行ったり来たりしながら、こんな夢を語っていました。

「アジアの国々を見ていると、日本のバイクも、今に電気の時代が来る。タバコだって、煙をもくもく上げて吸っていたのが、すっかり電子タバコになっただろう。きっと、同じことがガソリンエンジンでも起こるから、ハーレーをEV化したいんだ!」

しかし、まちの小さなバイク屋さんには、技術もお金もありません。誠さんは、サポートしてくれるパートナーを探して、全国を走り回りました。

そして、横浜の自動車技術会社と繋がり、経済産業省の補助金の存在を知ります。ちょうどお店も移転して、『さあ、これから』という時に誠さんは体の不調を訴えました。

バイクのカスタムショップ「ハイフィールド」

「じつはずっと胃がムカムカするんだ。東南アジアで辛いものばかり食べていたからかな」

大きな病院で告げられた病名は「胃がん」、それもステージ4でした。

「ステージ4だって、3年生きた人もいるというじゃないか。俺の体、あと3年持ってくれ。そうすれば絶対、ハーレーをEVにできる!」

誠さんはそう言って、つらい抗がん剤治療を受けながら、仕事を続けました。2022年8月には、経済産業省に補助金の申請を行って、資金調達に望みをかけます。

でも、その年の11月、誠さんは病状が急変、力尽きました。まだ43歳の若さでした。

誠さんの葬儀が終わると、奥様の悠子さんは、ご縁のあった方々を一人ひとり訪ねました。行く先々で誠さんが愛され、ハーレーのEV化に強い意欲を持っていたことを知ります。

そんな悠子さんのもとへ、経済産業省から「補助金採択」の知らせが届きました。事情を知った事務局の方からは辞退を勧められましたが、悠子さんは迷いませんでした。

上野悠子さん

「彼がずっとやりたかったハーレーのEV化、やれるところまでやってみます!」

思い切って一歩を踏み出した悠子さんですが、実はバイクの免許も持っていなければ、車体の仕組みも知りませんでした。まず『バイクに乗る人の気持ちを知ろう』と教習所へ通って、普通二輪の免許を取ります。バイクの仕組みについても、お店のスタッフの方に1から教えてもらいました。

ただ、肝心のEV化した「ハーレー」の設計図は、誠さんの頭の中にしかありませんでした。悠子さんは、改めて取引のあった人を訪ねて、誠さんとどんなことを話したのか、手掛かりを求めて、少しずつ聞き取り調査を進めて、概要を把握していきます。すると、エンジンをモーターに置き換えることで話が進んでいたことが分かってきました。

とはいえ、単純にエンジンをモーターに置き換えてしまうと、排気管やギア操作など、バイクが好きな皆さんのこだわりの多くが失われてしまいます。デザイン、配置、安全性、操作性、重量など、試作を繰り返すたび、空にいる誠さんに「これでいいの?」と問いかけますが……、もちろん、返事はありません。

『そうか、彼はこの決断、決定を、毎日毎日1人で繰り返していたんだ』

いつしかそう思えるようになった悠子さんは、苦しい気持ちが、次第に誠さんへのより強い尊敬の気持ちに変わっていきました。

EV化したハーレー(画像提供:株式会社チームハイフィールド)

そして数々の苦労を乗り越えて、2024年2月、ついにEV化した「ハーレー」が完成。長年、誠さんと仕事をしてきたスタッフも「これは面白い」と太鼓判を押してくれました。

面白い理由、それはズバリ「音」です。EV化であのエンジンの爆音は無くなり、ほぼベルトとタイヤの音だけが響き渡ります。実際に走らせると、鳥の鳴き声や街の音が耳に入ってきて、とても楽しいという。そんなスタッフの方の言葉に自信を持った悠子さんは、こう話してくれました。

「静かなハーレーなんて……、とおっしゃる方は少なくありません。でも、いつか爆音を鳴らして、排気を撒きながら走ることがカッコ悪くなるかもしれない。その時の選択肢の一つとして、必要とされる日が来ると信じています」

大きな音と共に、自分だけの世界を楽しむツーリングから、風や音を感じて、周りの世界と繋がる楽しさも秘めたツーリングへ。上野誠さん・悠子さんが夫婦でつないで生まれた「EVのハーレー」は、もしかしたら、次の時代の“カッコいいバイク”になるかもしれません。

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