『青春ラジメニア』クラウドファンディングが驚異の結果に

ラジオ関西で毎週金曜22:00~23:30に放送中の『青春ラジメニア』が番組初のクラウドファンディングを実施し、1ヶ月の募集期間で支援者数940人、支援総額は驚異の11,182,500円となりました。

同番組は1989年4月より放送開始。4月で35周年を迎えたアニソン・特撮ソングなどを中心にお届けするリクエスト番組で、現在でもリクエストは原則ハガキかFAXという伝統を守っている番組です。

3月15日(金)12時よりスタートしたクラウドファンディングはたったの39分で目標の220万円を達成。
番組関係者も驚きのスタートダッシュを決めると、目標金額を達成したにもかかわらず、その後も続々と支援者が集まり、最終的に940人が支援を行い、1100万円超の大きな支援金が集まり、『青春ラジメニア』の底力とリスナーの連帯感や番組への愛情が示される結果となりました。

 

クラウドファンディングのURL

https://camp-fire.jp/projects/view/730243

 

パーソナリティの1人の南かおりさんはこのように語りました。

「クラウドファンディングが無事終了しました。あっとゆーまに達成したあとは 日々増える皆さんからの応援… 感謝の気持ちでいっっぱいです。本当に、本当にありがとうございました!

現役リスナーさん 今は聞いてないけど 学生時代お世話になったから、という方 たくさんの元リスナーの業界で活躍されている方、ラジメニア無くしちゃダメだ!ってお気持ちがコメントからバンバン伝わってきました。

最大のリターンは毎週の全力の放送!であることは変わりませんが、これからそれぞれのリターンと 沢山のご支援でちょっと楽しいことやろうと企んでます。

応援してよかったーってみんなに思ってもらえるように、こちらも全力で企画中!お楽しみに!

本当にありがとうございました!」

 

もう1人のパーソナリティ、ワタナベフラワームサさんは「今まさにクラファンが終了しようとする瞬間に書かせていただいております。500%超え、、、どうお礼をお伝えしたらいいのかわかりません!おーん、、、。

青春ラジメニアを担当させて頂いて2年、ラジメニア時間で言えば"昨日"みたいな経験値で、「俺がこれからも守り続けるぜ!」という発言が恐れ多くてできずにいます。


あまり控えめ過ぎても気持ちが伝わらないのではと怯えていたりもします。今までに経験したことのない体験、ありがとうの伝え方、難し過ぎます。


支援いただいた皆様のメッセージを読ませていただき、本当に皆様の人生を支えた番組なのだなと改めて感じています、そして少なからず僕をきっかけにアニメやアニソンを好きになったという声もあり、涙しました。嬉しい。
自分が誰かの人生の1ページになるなんて、なれるなんて、本当にありがたいことです。

まだまだ頼りない自分ではありますが、最初から強い主人公なんていない(最近は多いけど、、、)のが僕の好きな漫画やアニメの主人公!!!そんな自分になる為にも、皆様の想い、一生懸命受け取ります!!!

これからも沢山のアニソンを、特撮ソングを、みんなで楽しんでいきましょう!
みんなで楽しもう!という気持ちが作った物語!最高過ぎます!ありがとうございます!!!」と感謝の気持ちを述べました。

 

毎週の放送が最大のリターンということでスタートした当クラウドファンディング。

驚異的な結束を見せた35年の歴史を誇るラジオ番組の今後にも注目です。

亡き夫からバトン受け継ぎ叶えた夢「EVのハーレー」

桜から新緑の季節、ツーリングにはたまらないシーズンがやってきました。なかでも、バイク好きの方にとっての憧れといえば、「ハーレーダビッドソン」! 人生で一度は乗ってみたいと思う方もいることでしょう。

今回は、この「ハーレー」のEV(電動)化に成功した、あるご夫婦のお話です。

上野悠子さん

それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。

栃木県宇都宮市の郊外に、「ハイフィールド」というバイクのカスタムショップがあります。代表の上野悠子さんは、1978年生まれの46歳。2018年に結ばれたご主人の誠さんが開いたお店を受け継ぎました。

アメリカンカルチャーが好きだった誠さんは、「ハーレー」を取り扱うお店に勤めた後、20年ほど前に独立して、27歳のときに「ハイフィールド」を開きました。“カッコいいバイク”にこだわって、一時は海外での事業展開も進め、東南アジアと日本を行ったり来たりしながら、こんな夢を語っていました。

「アジアの国々を見ていると、日本のバイクも、今に電気の時代が来る。タバコだって、煙をもくもく上げて吸っていたのが、すっかり電子タバコになっただろう。きっと、同じことがガソリンエンジンでも起こるから、ハーレーをEV化したいんだ!」

しかし、まちの小さなバイク屋さんには、技術もお金もありません。誠さんは、サポートしてくれるパートナーを探して、全国を走り回りました。

そして、横浜の自動車技術会社と繋がり、経済産業省の補助金の存在を知ります。ちょうどお店も移転して、『さあ、これから』という時に誠さんは体の不調を訴えました。

バイクのカスタムショップ「ハイフィールド」

「じつはずっと胃がムカムカするんだ。東南アジアで辛いものばかり食べていたからかな」

大きな病院で告げられた病名は「胃がん」、それもステージ4でした。

「ステージ4だって、3年生きた人もいるというじゃないか。俺の体、あと3年持ってくれ。そうすれば絶対、ハーレーをEVにできる!」

誠さんはそう言って、つらい抗がん剤治療を受けながら、仕事を続けました。2022年8月には、経済産業省に補助金の申請を行って、資金調達に望みをかけます。

でも、その年の11月、誠さんは病状が急変、力尽きました。まだ43歳の若さでした。

誠さんの葬儀が終わると、奥様の悠子さんは、ご縁のあった方々を一人ひとり訪ねました。行く先々で誠さんが愛され、ハーレーのEV化に強い意欲を持っていたことを知ります。

そんな悠子さんのもとへ、経済産業省から「補助金採択」の知らせが届きました。事情を知った事務局の方からは辞退を勧められましたが、悠子さんは迷いませんでした。

上野悠子さん

「彼がずっとやりたかったハーレーのEV化、やれるところまでやってみます!」

思い切って一歩を踏み出した悠子さんですが、実はバイクの免許も持っていなければ、車体の仕組みも知りませんでした。まず『バイクに乗る人の気持ちを知ろう』と教習所へ通って、普通二輪の免許を取ります。バイクの仕組みについても、お店のスタッフの方に1から教えてもらいました。

ただ、肝心のEV化した「ハーレー」の設計図は、誠さんの頭の中にしかありませんでした。悠子さんは、改めて取引のあった人を訪ねて、誠さんとどんなことを話したのか、手掛かりを求めて、少しずつ聞き取り調査を進めて、概要を把握していきます。すると、エンジンをモーターに置き換えることで話が進んでいたことが分かってきました。

とはいえ、単純にエンジンをモーターに置き換えてしまうと、排気管やギア操作など、バイクが好きな皆さんのこだわりの多くが失われてしまいます。デザイン、配置、安全性、操作性、重量など、試作を繰り返すたび、空にいる誠さんに「これでいいの?」と問いかけますが……、もちろん、返事はありません。

『そうか、彼はこの決断、決定を、毎日毎日1人で繰り返していたんだ』

いつしかそう思えるようになった悠子さんは、苦しい気持ちが、次第に誠さんへのより強い尊敬の気持ちに変わっていきました。

EV化したハーレー(画像提供:株式会社チームハイフィールド)

そして数々の苦労を乗り越えて、2024年2月、ついにEV化した「ハーレー」が完成。長年、誠さんと仕事をしてきたスタッフも「これは面白い」と太鼓判を押してくれました。

面白い理由、それはズバリ「音」です。EV化であのエンジンの爆音は無くなり、ほぼベルトとタイヤの音だけが響き渡ります。実際に走らせると、鳥の鳴き声や街の音が耳に入ってきて、とても楽しいという。そんなスタッフの方の言葉に自信を持った悠子さんは、こう話してくれました。

「静かなハーレーなんて……、とおっしゃる方は少なくありません。でも、いつか爆音を鳴らして、排気を撒きながら走ることがカッコ悪くなるかもしれない。その時の選択肢の一つとして、必要とされる日が来ると信じています」

大きな音と共に、自分だけの世界を楽しむツーリングから、風や音を感じて、周りの世界と繋がる楽しさも秘めたツーリングへ。上野誠さん・悠子さんが夫婦でつないで生まれた「EVのハーレー」は、もしかしたら、次の時代の“カッコいいバイク”になるかもしれません。

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