「メリット・デメリットはあると思うんですよね」東京都が“カスハラ”防止条例制定へ

5月23日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、カスタマーハラスメントに関するニュースについて意見を交わした。

藤井氏「不当なハラスメント申告が横行している事実もある」

東京都は22日、顧客らから理不尽な要求を突きつけられる「カスタマーハラスメント(カスハラ)」の防止条例制定に向けた基本方針を取りまとめた。民間事業所だけでなく、役所や学校などあらゆる職場でカスハラを禁じ、防止に向けた都や顧客、事業者の責務を明示。この方針を基に条例案を策定し、今年秋の都議会での成立を目指すとしている。

東京都の基本方針のポイントとしては「カスハラを『就業者に対する暴行や脅迫などの違法行為、または暴言や過度な要求などの不当で就業環境を害する行為』と定義」、「官民を問わず、都内で仕事をする全ての事業者と就業者、その顧客が対象」、「都は相談業務のほか、施策推進に必要な財政措置などを行う」、「事業者は対応マニュアルを作り、カスハラ行為者に中止を申し入れる」などが挙げられる。

カスハラの代表的なものとして、商品・サービスに欠陥がないのにクレームをつけたり、身体・精神的な攻撃、土下座の要求、性的な言動をとったりするなど、社会通念上相当と認められない行為を挙げた。カスハラに該当するかどうか線引きが難しい行為もあり、今後、手引を作って具体例を示すとしている。

寺島アナ「藤井さん、このカスタマーハラスメントに関してはどういうふうにお思いですか?」

藤井氏「この“ハラスメント”っていう言葉が、ここ10年・20年で使われるようになって。メリット・デメリットはあると思うんですね。皆さんもご理解されているとは思いますけど。明らかに不当なものがあって、それに対して“◯◯ハラスメント”っていう名前を付けることで抑止できるという効果は確実にありますよね。ただ、その効果のために、明らかにハラスメントじゃないのに、やられてる方が不当申告、いわば“ハラスメントハラスメント”をして、不当なハラスメントハラスメントっていうものが横行している事実があるんですよね」

寺島アナ「そうか。『これ、ハラスメント!』って、ハラスメントじゃないのに言っちゃうケースもありますもんね」

藤井氏「それがこのカスタマーハラスメントでも確実に起こることになるでしょうね。そうすることを通して、みんな結局怖がって、たとえば『ちょっとやっぱり君、どうなんや?』ってちょっと言うだけでも『はい、ハラスメント〜!』ってなるとかね。場合によっては、何かを言われて『なにっ?』ってチラッと見るだけで『はい、その目つき、ハラスメント〜!』とかね。これ恐ろしいですよ。そうなると結局、何の要求もしないで泣き寝入りするほうがカスタマー側に激増しますよ。いま上司のパワーハラスメントで、泣き寝入りしている上司が山ほどおんねんから。アカデミックハラスメントでも泣き寝入りしている教授がどれだけいることか。ちゃんとした教育がまったくできなくなってるんですよ、いま」

寺島アナ「そうなんですねぇ」

藤井氏「だからいわゆる“ハラスメントハラスメント対策”もやってもらわないといけないんですけど、それはやらないんですよ。強者側が弱者になってるんですよ、いま。強者側が強者であるというだけで正当なクレームをつける、正当な主張をすることがハラスメント扱いを受けることを通して、強者側が何も主張することができなくなってるんですよ。地獄に落ちますよ、この国は! いまの僕の発言は全部ハラスメント扱いですね。『はい、藤井、ハラスメント〜!』って、『はい、アウト〜!』って(笑)」

寺島アナ「いやいや、いまのは藤井さん、意見ですから(笑)。藤井さんは個人に言ったわけじゃないですからね」

藤井氏「でもこれね、意見でも聞いてる方が圧力を受ければ『はい、ハラスメント〜!』って言いよるんですよ。『私に言ってるのかぁ〜!』『私へのハラスメントだ〜!』って言える権利はあるわけですよ。ハラスメントっていうものの定義は、受けた方が全て定義できるっていうことになってるんですもん。だから結局、喜怒哀楽の怒を世の中から無くすしかハラスメント対策はできないんですよ。でも、それをしたら悪がはびこりますよ。喜怒哀楽の怒があるのは悪事を抑止するためにあるんだから。だからハラスメントっていう言葉じゃなくて、お客とお店側が『トラスト(信頼)』、信頼関係できるような環境を作りましょうっていう運動を僕はやりたいと思いますね」

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“10分どん兵衛”の真相をマキタスポーツに聞く「10分って言いましたけど本当は…」

お笑い芸人の大竹まことが同世代や全世代の男女に向けてお送りしているラジオ番組『大竹まことゴールデンラジオ』(文化放送・毎週月〜金曜13:00~15:30) 3月21日の放送は、新潮社から発売中の『グルメ外道』を著したマキタスポーツ氏を招き、金曜パートナーの壇蜜とともに本の内容について伺った。

大竹「まあ、この本はすごいよね。こういう食べ方があるのかと驚いてますけど。外道と言うからには、他の人とはずいぶんものの考え方が違うなと思うんです。最初に出てくるのが10分どん兵衛」

マキタ「そうですね。今からかれこれ10年近く前になりますけど、ネットを中心にバズるという現象になりまして、この食べ方が流行ったんですよ」

壇蜜「みんな美味しいって言い出したよね」

マキタ「僕が他局でやってるラジオ番組で、ちょこっと10分どん兵衛の話をしたことがきっかけだったんですけれど、だんだん流行っていって。僕、当時お芝居をやってて、稽古場である共演者が「マキタさん、10分どん兵衛知ってる?」って言われたんですけど「いやいや、それ俺だから」みたいな。そのぐらい一人歩きしているような体験をしましたね」

大竹「最初、ラジオでなんつったの?」

マキタ「実はこれ、ずっと恥ずかしい食べ方だと思ってまして。あんまり人に言えない食べ方だなとかって思ってたんですが、ちょっと共演者にそそのかされるような形で、ポロッと言ったことがきっかけでしたね。恥ずかしいんですよ」

大竹「それは、ご自宅が傾いたり、いろんなことがあった」

マキタ「(笑)傾いたというか、まあひもじかったんですね」

大竹(笑)

マキタ「同じ意味かな?」

壇蜜「お腹すいてたんですね」

マキタ「お腹すいてたんですよ。なるべくお湯を入れてふやかして、かさ増しをして食べることによって、汁を充分に麺に吸わせて満腹感を得ようって、いやしい考え方がちょっとそこにあったんですよ。だから別にどん兵衛だけじゃなくて、いろんな麺でそれやってたんです。いろんなインスタント麺、袋麺、カップ麺とかでいろんなことをやってたんですけど、ある時期にどん兵衛が麺の種類を変えたんですよ。結構硬くなったんですね。割れた麺の欠片を見たら、なんか三層構造みたいになってて、これは何かの思し召しだと。5分って言われてるけど「5分以上いけ!」っていうサインだと思ったんですよ。10分って僕言いましたけど、本当は10分、15分、いや20分」

大竹「ええ?(笑)」

マキタ「ぐらいとかも全然やってました」

壇蜜「もう冷めちゃうよ」

マキタ「だから、20分とかって言うと恥ずかしいから10分って言ってたんです」

大竹「要するにかさ増しすれば腹膨れるだろうと」

マキタ「はい、悲しい記憶なんですよ」

大竹「オレ、そんなことはしなかったけど、ラーメン1個ね。オレ7人で食ったことある」

マキタ「もっと悲しいやつが出てきましたね。難民船で来たんですか?東京に」

大竹「その日ね、7人いて何にも食う物なくなって。そしたらね、なんか友達がカバンの中からね。これならあるよみたいなんでね、インスタントラーメン出して。で、食おうって話になって。普通の鍋じゃなくて少し大きめの鍋で、それも多分かさ増しになったんだろうね。みんな、まだだ、まだだなんて言いながら、食って。いやもうね、味っていうよりね、薄い汁のイメージしか頭の中に残ってないけど、もう笑っちゃったね。あまり悲しくて」

マキタ「悲しいですね。だからそういうなんか上には上がいますよ、そりゃ。比べ物にならないですよ、大竹さんたちのひもじさとは」

大竹「(笑)ちょっと待って。オレ、争うつもりじゃないんだよ」

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