安住アナが語る「サラリーマンラジオの流儀」radiko2024ランキング在京エリア首位TBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国』インタビュー

2024年radikoで在京エリアにおいて一番聴かれたラジオ番組にTBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国』が輝きました。パーソナリティを務めるTBSアナウンサー安住紳一郎さんに放送1000回を迎えた番組やリスナーへの思い、饒舌な“愚痴” が人気を集めるサラリーマンラジオの流儀について聞きました。

たまたま空いた一枠でラジオ初レギュラースタート

――20年前の2005年4月に番組がスタートしました。どんな経緯で始まったのでしょうか。

『安住紳一郎の日曜天国』(以下、にち10)が始まったのは、平日午後の生放送の帯番組『ジャスト』(1998~2005)が終わった直後でした。『ジャスト』のようなテレビの生放送を当時希望していましたが、ドラマの再放送を増やしていた時期でアナウンサーの求人(笑)はありませんでした。ちょうどその時に当時のプロデューサーから生放送のラジオが一枠空くけど、と声をかけてもらってスタートしました。それまで単発もののラジオはやっていましたけど、レギュラーは初めてでしたね。

職人気質のラジオDJの方がたくさん評価されていますが、私はそんなにテレビとラジオとではやり方を変えているほうではなく、テレビのやり方をラジオに流用した感じだと思います。テレビの現場でも本番が始まる前など映っていないところでは、ラジオとほぼ同じような愚痴みたいなものを言っています。『THE TIME,』(2021~)も打ち合わせから放送したらラジオのような愚痴トークになると思います。『THE TIME,』は情報ニュース番組ですからね。

『にち10』を11時からの、ゲストコーナー、あるいは中継コーナーから始まる番組と考えると比較的まともな情報バラエティー番組になっているはずです。10時からの1時間は、私の楽屋での世の中や自分の仕事に対する愚痴みたいなものですね。

「一番饒舌になる分野が愚痴だった」

――安住さんが時折こぼす“愚痴”が多くのリスナーを惹きつけているようですが。

会社勤めとか組織で働いている人たちと同じ経験をしていると思われているのが大きいと思います。実際サラリーマンですし…。そして基本的にあまり成績のいい放送局じゃないので、働いているとただ愚痴しか出ない感じはありつつですけど。もっとイケてる分野で働いていたら…と思うことはあります(笑)。

私は、『にち10』を始めた当初は会社の役職的に係長でした。リスナーたちの私の呼び方も当時は係長。そこから徐々にサラリーマンとして会社の中での立場が変わっていきました。人事情報的な話も伝えていましたから、リスナーは私の人生に“サラリーマンすごろく”的なものを見て楽しんでくれていました。

木村洋二アナから学んだサラリーマン枠の中でトーク

――安住さんのベースになっているラジオパーソナリティや番組を教えてください。

TBSラジオでは大沢悠里さん、久米宏さん、他局では辛坊治郎さん、スポーツアナでは松下賢次さん、初田啓介さんです。北海道で学生の頃に聴いていたSTVラジオの深夜放送『アタックヤング』。当時札幌テレビのアナウンサーだった木村洋二さんがパーソナリティを務めていました。この番組のリスナー体験も大きいと思います。

木村さんは放送局のアナウンサーという型から出ないで話すスタイルでした。芸人さんやタレントさんと違う立場を面白がっていて、社会やサラリーマンとしての悲哀が当時の自分はとても魅力的に聴こえました。私もサラリーマンの枠の中で話しをしています。サラリーマン家庭で育ちましたし、勤め人の美意識や、ユーモア、言葉の選び方が根っから好きなんだと思います。

なんでも経験したがる気質が傑作エピソードを生む

――独特の観察眼で切り取った光景を臨場感たっぷりに語る体験エピソードも人気です。ゲストでいらした星野源さんも安住さんの成人式の話(「ハレの日の孤独」2009年1月11日放送)を絶賛していました。

成人式の話を放送したのは16年くらい前で、放送直後のリアクションは「相当かわった拗らせ案件」というだけでした(笑)。ただ16年経ち世の中が変わって受け止め方が変わったらしく、動画サイトで聴いた人たちからはすごく好意的な受け止め方をされました。当時は相当ぶっ飛んだエピソードだったはずなんですが…。知り合いもいない街の成人式に午前と午後(当時の与野市と浦和市)で2回も出席するなんておかしいですよね。

もともとなんでも経験したがる、自分でやってみたがるところがあって。たとえばテレビを買い替えたりする時に量販店の引き取りをお願いせず、東京・豊洲にある処理センターに自分で持って行って処分したりとか。ホームセンターではなく、砕石場に砂を買いに行ったり…なるべく過程を自分で見てみたいという欲がある… “変わってる”というんでしょうね。これでもだいぶまともになってきましたけども(笑)

公式YouTubeにある「魔性の館内放送」(2022年1月17日放送分)、「免許センターの話」(2022年2月6日放送分)など街で見かけた気になる人たちの話もよく聴かれているようですね。ちょっと私自身が組織の中でうまく生きられないタイプなので、他の人が見逃すようなところが目に入ってくるのかなと思いますね。

生放送NGな方も…マニアックすぎる愛好家が多数ゲスト出演

――ゲスト出演される方が個性的というかマニアックな方が多いような気がします。

ゲストの方は毎週印象が強いですね。回数的に代表的なゲストは、みうらじゅんさん、ヤマザキマリさん、磯田道史さん、教養もユーモアもあるちょっとマニアックな文化人が多いです。またこれまでには換気扇が好き、石が好き、デパートのエレベーターが好きなど、当時は日の当たらなかった愛好家の方々にも大勢出演いただきました。

最初の頃は手探りで、どこまで突っこんでいいのか…「そんなことありますか?」の相槌の技術がまだ上達していなくて、放送が始まって話をしているうちに機嫌を悪くさせてしまって、私がずっとしゃべり続けたこともありました。申し訳ないことをしました。

『マツコの知らない世界』(2011年~)とゲストがカブることが多いです(笑)。

『にち10』を20年続けて感じたこと

――『にち10』は今年2月に1000回を迎え、この4月で20年という長寿番組になりました。

これまで自分が担当してきた番組は長く続けてきたものが多いので、意外というよりは目標どおりにやってこれたという喜びです。それは目に見えるもの、見えないもの含めてたくさんの方のご支援があってということです。20年ラジオで働いてきて気づいたことの一つとして「ラジオを聴いてください」と勧誘しても、はい聴いてみます!と言って次の日から聴いてくれるものではありません。よほど信頼している人から薦められるとか、山小屋でラジオしか入らなかったとか。

自分が疲れている日、環境が変わって戸惑っている状態の時に波長が合ったというきっかけが多いようです。風が吹いて上手に偶然が合えば…という感じです。同じことを続けるだけだと思います。1000回、20年といった節目だからといって、これからやってみたいことや挑戦したいことが特にないんです。変わらずに同じ時間に同じメンバーで放送することです。

“地元”が一緒のリスナーと年を重ねていきたい

――『にち10』リスナーの方から毎週メールが多数寄せられるそうですね。

すごく優秀なリスナーがついていると思います。教養もあるし、届いているメールを見たらびっくりすると思いますけど…誤字脱字がまずありません。もちろんおかしな人もいますけど(笑)。当初の狙いどおり、会社員や公務員が多いです。お客さんは、そのうち演者に似てくると言いますが、自分に似ていると感じることもありますね。そんな私もリスナーの人に教えてもらった情報をTVで使っていることがあります。ありがたいです。

リスナーへは一緒に変わらず年を重ねていきましょうと言いたいですよね。地元が一緒という感じのつき合いで。みんなも人生があって、自分も人生があって。お互いのいい所を褒め合い、ダメなところを笑い、こんなこと前にあったよねーという話がしたいです。

ラジオ業界全体が上向きになれば

――放送局の社員として、現在のラジオ業界について思うことはありますか。

今、AMラジオの放送局が47局、FMラジオが約380局あって全部で430ぐらいのラジオ局がありますが、なかなか利益を出すのが厳しい状況なんですね。最近はradikoさんの力もあって、ずいぶんと皆さんに聴いてもらえる機会に恵まれつつあります。ですが、ラジオ業界全体ではかなりきついと思います。自分も責任を感じています。

スタッフのラジオへの思いを利用してなんとか持ちこたえています。やる気搾取の現場です(笑)。せめて、ネットやSNSでスタッフやパーソナリティーのモチベーションの下がる言動はこらえて欲しい。アメリカとかではDJってすごい給料が高くて憧れの職業なんですよ。せっかくradikoで一番聴かれたラジオ番組と言って取材して貰ったのに、「SNSでイヤな書き込みやめろって…」。なんか…夢がないよね。結局愚痴になっちゃった(笑)。

【番組紹介】安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎の日曜天国
放送局:TBSラジオ
放送日時:毎週日曜 10時00分~11時55分
番組ホームページ
公式X
公式YouTube

ハッシュタグは「#nichiten」

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※放送情報は変更となる場合があります。

この記事を書いた人

高田りぶれ(たかだ・りぶれ)

山形県生まれ。ライターなど。放送作家のキャリアを生かし、テレビ・ラジオ番組のおもしろさを伝える解説文を年間150本以上執筆。趣味は観ること(プロレス、サッカー、相撲、ドラマ、お笑い、演劇)、遠征、料理。

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菅井友香、中村ゆりかと『チェイサーゲームW 水魚の交わり』公開前夜に撮影秘話を語る!

5月14日(木)、女優の菅井友香がパーソナリティを務めるラジオ番組「サントリー生ビールpresents『菅井友香 の #ぷっはーと乾杯ラジオ』(文化放送・毎週木曜日21時30分~22時)が放送。ゲストに女優の中村ゆりかを迎え、映画『チェイサーゲームW 水魚の交わり』公開を翌日に控えた心境や、約3年にわたって向き合ってきたシリーズへの思い、撮影現場でのエピソードを語り合った。

中村「女性ならではの悩みやリアルな部分にしっかり向き合った作品」-

番組最多となる3度目のゲスト出演となった中村。菅井は「まさか3回来てもらえるとは」と喜びを見せた。

映画の撮影は昨年7月ごろに行われたそうで、中村は「暑かった」と当時を振り返った。公開を翌日に控え、菅井は「ちょっとほっとするような、でもドキドキもあるような」と現在の心境を明かした。

本作は、ドラマ『チェイサーゲームW 美しき天女たち』から7年後を描く物語。菅井演じる樹と、中村演じる冬雨が、中学生になった娘・月とともに暮らしながら、恋人から家族へと変化していく関係性が描かれる。

劇中では2人とも35歳という設定。中村は「一つ屋根の下で生活していくお話だけど、結構長いスパンで撮影もしていたなって。(ドラマから合わせると)3年くらい」としみじみと振り返った。

中村はこれまでのシリーズとの違いについて「ドラマ1、2の頃はライバルがいたり、感情の起伏も激しくてヘビーな日々だった。でも映画では、そこを経た信頼関係があって、より深い家族のテーマになっていた」とコメント。長く共演を重ねてきたことで、自然にお芝居のキャッチボールができたと語った。

菅井もドラマで積み重ねてきたものがあることで、お互い阿吽の呼吸ができていると感じられたようで、「恋愛から愛への変化も自然と生きられた」と撮影を振り返った。

印象に残っているシーンとして話題に上げたのは、家族3人で出かける場面。静岡県の大室山での撮影について、中村は「場所も新鮮で、すごく気持ちよかった」と回想。

また、菅井は樹の衣装の変化にも注目してほしいとコメント。ドラマではバリバリ働くキャリア女性だった樹が、家庭に入って自分のことが後回しになり、髪型や服装が動きやすさ重視になっているという生活様式の変化も丁寧に描かれている。と作品の見どころを語った。

中村も「女性ならではの悩みやリアルな部分にしっかり向き合った作品。きっと共感してもらえると思う」と自信を見せた。

さらにドラマと違った点として、菅井は「今回の撮影では、ゆりかちゃんが現場で寝落ちしてるところを一回も見なかった」と明かし、中村は「前はゲーム会社の椅子が座り心地よすぎて、そのまま寝ちゃったこともあった」と笑いながらエピソードを披露し、番組を盛り上げた。

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