注目映画、そしてアカデミー賞は…?鈴木おさむが映画評論家の松崎健夫と映画放談

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火曜日の「シン・ラジオ」は文系CLUBラジオです。週替りパートナーは映画評論家の松崎健夫さんを迎えて、映画三昧の3時間!

しかし11月22日(火)は鈴木さん、風邪により絶不調でリモートでの放送です。

鈴木おさむ(以下、鈴木):咳が出まくって、血便まで出ましたが検査してまあなんとか。そして薬指を突き指するという…

松崎健夫(以下、松崎):突き指は違う気がするけど(笑)、ご自愛ください。

鈴木:50すぎると体が壊れていく気がします

そんな満身創痍の鈴木さんですが、映画については今注目の「すずめの戸締り」をはじめ、往年の名画紹介、さらにアカデミー賞作品の予想など、話題は盛りだくさん。

公開前の情報もあって映画好き以外の方も、とくとお聞きあれ!

公開したばかりの「すずめの戸締り」をかく語る

鈴木:「すずめの戸締り」、これ今すごい勢いですよね~

松崎:そうですね、昨日(11/21)の時点で観客動員数が299万人なので、今日はもう300万人いってるんじゃないですか?

鈴木:えっ300万人ですか!? 公開して1週間、10日くらいですよね。

松崎:興行輸入が41億5400万円なので、100億円は固いといわれています。スピードとしてはかなり早い。11月は映画館では閑散期ですがこの勢いなので、この冬休みが勝負なんじゃないでしょうか。

鈴木:この勢いに乗じてか、「ワンピース」とかも元気になったりしてるじゃないですか。全然衰えてない。「すずめの戸締り」も場所によっては時刻表かってくらいに分刻みで上映してますよね。

松崎:いつ行っても30分待ちくらいで見れるようなところもありますね。

鈴木:それで僕も子供と見に行ったんですが、正直ここまで地震の話だとは思ってませんでした。これは人によってはつらいんじゃないかと。でもそこを分かっていながら新海監督は向き合っていますよね。

松崎:うんうん。

鈴木:日本は自然災害が多いのでお祭りで地鎮したりするんだけど、この作品を見て日本がそういう国だということをもっと意識しなきゃなと感じましたね。みんな忘れがちなので…。それを新海監督は神話に掛けながらテーマにしていて、リアリティをファンタジーで包んでみせる勇気と覚悟がすごい。

松崎:僕の周りでも、この作品が単に「よかった」といえるものではないという声があります。地鎮祭をしたから自然災害は収まるわけじゃないけど、それを行うことで災害が起こることを忘れないようにしてるって、子どもたちも感じられるんじゃないかと思います。

鈴木:これを見てうちの子も地震の怖さを知ったと思うし、これまで朧気だったものがピンときたんじゃないかな。

松崎:公開前にツイッターでも「警報のようなものが鳴る」と注意喚起されていました。僕が子供のころにジョーズで海の怖さみたいなものを知ったように、実際に経験するのではなく、作品の中で触れることで色んなことに注意を払えるようになるんじゃないかと。

鈴木:あと音楽の使い方に注目。僕と新海監督は同じ年ですが、僕ぐらいの年代には胸キュンソングが連発されていて(笑)。やっぱり新海監督の作品を見るのは若い方が多いと思うんだけど、そうした音楽のおかげで僕らくらいの年齢でも作品が急に自分事になってくるんですよね。

松崎:映画で音楽を使うとすごいお金がかかりますけど(笑)

鈴木:そう、お金はかかるんだけど選曲もいいし、音楽に対してのこだわりも見どころですね!

ゴーストはラブストーリーじゃない

鈴木:ゴーストは高校3年のときに見たんですけど、このコーナーのために何十年かぶりに見返しましたね。そして「こんなサスペンス映画なんだ」とビックリしました。

松崎:(笑)犯人捜しをするサスペンス映画ですよね。

鈴木:ゴーストがラブストーリーというのが、僕の中で勝手に更新されちゃっていて。世間でもラブストーリーとパッケージされてるし、ほとんど犯人捜しと復讐とか忘れちゃってる。バラエティでとんねるずが、ろくろ回しのところばっかりやっててその印象が(笑)。改めてみると全然違っててめちゃくちゃ面白い。

松崎:今ではこういうストーリーが多くあるんだけど、色んな物語を一つの脚本中に閉じ込めていて、その見せ方がすごくうまくてこれはもう脚本のお手本のようなものですね。

鈴木:あと80年代あたりの映画って、やたら日本のことが出てきますよね。

松崎:この映画でも最初のほうで「日本の会社と商談する」ようなシーンがあります。この時期、日本の企業がロックフェラーセンターを買収するとか、パナソニックがユニバーサルを買収するとかあって、その時代背景が映画に如実に出ているんです。

鈴木:なるほど。最近はアメリカ映画でやたら中国のことが出てきますけど、全く同じ現象ですね。

松崎:日本は何でも金で解決するような反感を買った時期でもあったんですけど、映画自体は日米で大ヒットしましたよね。日本では90年の9月に公開されましたが、翌年までヒットして、90年と91年の両方の洋画の興行収入ベスト10に入っているんです。半年ぐらい上映されてましたね。

鈴木:そうそう、高3の冬にどっちをみるか悩んだ末に「トータルリコール」を見て、それから春休みになってまだ上映していたから観れました。

松崎:あとデミ・ムーアは同時期の「プリティ・ウーマン」でジュリア・ロバーツの友人役で出る予定があったようですが、こちらに出ることになって。もし「プリティ・ウーマン」を選んでいたらこうした人気につながらなかったんじゃないかっていう話もあって。

鈴木:いや、とんでもなく可愛いです。

松崎:デミ・ムーアはこのとき28歳くらいで、それまでもいい青春作品に出ていたんだけど、そこから抜け出せていなくて。そこでこの大人の映画「ゴースト」に出会い、人気女優になっていきました。

このあとも助演のウーピーゴールドバーグの魅力や、監督ジェリー・ザッカーの作品作りについてなど、映画好きにはなかなかコアな話題に突入。映像にしなくても観客を想像させ、解釈に導く名シーンについてなども解説しています。改めて見直したくなってきますね!

注目映画、そしてアカデミー賞は…?

鈴木:そして松崎さんの気になる映画は、湊かなえさん原作の「母性」。戸田恵梨香さんと永野芽郁さんが出てますけど、どちらが主演?

松崎:ああ、いいとこ突いてきますね~(笑)。これが非常に難しい映画で、どっちも主役って言っていいのかなあ?? ある一つの事象を、母(戸田恵梨香)からはこう見える、娘(永野芽郁)からはこう見えるっていう話なので、難しいんですよね。この映画の謎解きにもなっているっていう…

鈴木:なるほどね。話としてはどうですか?

松崎:親子っていろんな形があると思うんですけど、母娘というのは男性には計り知れない関係性があるなど思い知らされました。

鈴木:最近「毒親(どくしん)」って言葉が出てきて、何か揉めごとがあると娘さんが母親に対してとか、女性同士のことについて語られることが多いですね。

松崎:そうですね、この映画でも一つの型にはめて理解しようとするとやっぱりそれぞれあるなと思い知らされます。全く親子の関係がうまくいってないんですが、ただうまくいってないのに娘側は母親側に対して愛を求めていることを描いているので、それがものすごく物悲しく感じられます……とはいえこちら謎解き映画なんですけど。

鈴木:え、謎解き映画なんですか?

松崎:ある女子高生が亡くなったという話が最初にあって、なぜ彼女は亡くなったのかという謎解きになっているんです。

鈴木:へえ~!

松崎:それから祖母役の高畑淳子さんの存在感もすごい。個人的には主役でもないのに、これまで出演した作品の中でも代表作になるんじゃないかっていうくらいの印象です。

その後も「サイレント・ナイト」という人類滅亡をテーマにしたクリスマスストーリーのコメディ映画の解説や、DC映画とマーベル映画などにみるヒーローものストーリーを徹底比較。破壊や復讐に触れるストーリーが増えている傾向をみて、松崎さんも「復讐をよし」とするアメリカ映画の傾向に少し危機感を唱えており、はてはアメリカ大統領選とDC映画の関係性など、鈴木さんと熱く議論を展開していました。

鈴木:さてここからは来年の米国アカデミー賞について。「トップガン マーヴェリック」はこれだけ人気が出て、賞にひっかからないですか?

松崎:それがですね、下馬評では入るんじゃないかと。

鈴木:何の部門で?

松崎:作品賞ではないかと…今の時点ですけど。アカデミー賞ってハリウッドの映画産業で働くプロデューサーや監督、撮影者や俳優などが組合員になっていて、その人たちが投票権を持ってるんです。

鈴木:へえ~

松崎:「トップガン マーヴェリック」ってコロナ禍から映画館に人を戻した功績があるじゃないですか。それに対して投票する人がいるんじゃないかという。

鈴木:それ以外の作品では?

松崎:「エブリシングエブリウェア・オールアットワンス」という長いタイトルのものです。

鈴木:これは僕もカンフー映画ということで気になってたんですけど、アクションのできるミシェール・ヨーが出演していて。でもカンフーとマルチバースでアクションとなると、賞には受賞には遠いですかね?

松崎:ストーリーはマルチバース(多元ストーリー)でたしかに複雑ですが、ミシェール・ヨーがたくさんの役割を演じていることでの評価が期待できるかと。

鈴木:ほう。

松崎:あと複雑な話なのに映画を見るとそこまで複雑に映らないので、技術・演出部門や

編集・脚本部門での可能性もあるのではないかと思いますね。

鈴木:ほかの作品はいかがですか?

松崎:「エンパイア・オブ・ライト」という作品で、サム・メンデスという「アメリカン・ビューティー」を手掛けた監督によるもので、 主な舞台が映画館なんですよ。これは僕の見立てですが、これから映画そのものや、映画館を舞台にしたものが増えそうな予感があります。

鈴木:そうなんですか?

松崎:まだ観てないですがスピルバーグの自伝映画もありますし。僕がこの映画で感動したのは、つらいときに映画を見に行くシーンがあるんですけど、それが“僕たちがつらいときには映画があるよ”と言ってくれているような気がして。「映画愛」みたいなのが今年のキーワードになる気がしますね。

鈴木:だから映画館に人を戻した「トップガン マーヴェリック」の評価も高まっているんですね!

ここで紹介した映画のほかに、番組ではたくさんの魅力ある映画を独自に、より詳しく紹介していますのでお聞き逃しなく!

松崎さんの次回の出演は12月20日(火)になります。名画の見方は「ダイ・ハード」。そして2022年のベスト7映画を発表します。こちらもお楽しみに。

シン・ラジオ-ヒューマニスタは、かく語りき
放送局:bayfm78
放送日時:毎週月曜~金曜 16時00分~18時52分
出演者:鈴木おさむ、松崎健夫
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※放送情報は変更となる場合があります。

マヂカルラブリー×蛙亭 “オールナイトニッポン”仲間のお笑いコンビ2組が共演!

お笑いコンビ・マヂカルラブリーがパーソナリティを務める毎週木曜日27時からの『マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0(ZERO)』。スペシャルウィークの2月16日(木)に蛙亭がゲスト出演することが決定した。

『マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0(ZERO)』2月16日(木)27時00分~28時30分 生放送

マヂカルラブリーと蛙亭は、数々のバラエティ番組やお笑いライブなどで共演しているが、じっくりトークするのは今回が初めてだという。

蛙亭は毎週火曜日配信の『オールナイトニッポンPODCAST 蛙亭のトノサマラジオ』を担当しており、ともに“オールナイトニッポン”の冠を背負った2組がどのようなトークを繰り広げるのか、注目だ。

『マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0(ZERO)』は2月16日(木)27時から生放送。番組はラジオ・radikoのほか、HAKUNA Liveで動画でも配信。スタジオの様子を動画で楽しむことができる。

■番組タイトル:ニッポン放送『マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0(ZERO)』
■放送日時:2023年2月16日(木)27時00分~28時30分
※HAKUNA Liveで動画同時配信
■パーソナリティ:マヂカルラブリー
■ゲスト:蛙亭
■番組メールアドレス:ml@allnightnippon.com
■番組twitter:@magiloveANN0
■番組ハッシュタグ:#マヂラブANN0

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