山下達郎『SPACY』の魅力は? Yogee New Waves・角舘健悟が語る、アナログで聴くと気持ちがいいポイント

Yogee New Wavesの角舘健悟(Gt/Vo)が、お気に入りの山下達郎のレコードを紹介した。

角舘が登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『RADIO DONUTS』(ナビゲーター:渡辺祐・山田玲奈)のワンコーナー「TOYOKASEI ANALOG TOK」。レコードをこよなく愛する方々をセレクターに迎え、自身のコレクションから“アナログで聴きたい名盤”をセレクト。実際にレコードに針を落とし、楽曲をお届けする。

6月のセレクターは角舘が担当。6月1日(土)の放送では、山下達郎のアルバム『SPACY』をセレクトした。

初めて買ったレコードを振り返る

1991年生まれの角舘健悟。アナログレコードとの出会いは大学時代に遡る。

角舘:僕のアナログライフのはじまりは大学1年生のときです。1万円ぐらいのプレイヤーに、今は都内に減っちゃいましたけども、「レコファン」という、500円で10枚ぐらいレコードが買えるレコ屋があって、そこでなるべく知っているレコードを買って流していました。初めて買ったのはたしかThe Selecterというスカのバンドとエルヴィス・プレスリーのLPだったと思います。

レコードから流れる音を聴いた角舘は、アナログならではの音像に大きく驚いたという。

角舘:LPはヘッドフォンで聴くのもいいですけど、コンポにつないで大きな音でスピーカーで流すのがいいわけです。全然違ったなあ。振り返ると、14年間ぐらいアナログと接していますね。そういうご縁もあってか、自分のバンドでアナログ盤をリリースするのが恒例になっています。

アナログ盤『SPACY』の魅力とは?

今回、角舘がセレクトした1枚は、山下達郎の『SPACY』だ。

角舘:山下達郎さんの音源は、サブスクにまずない。CD、カセットテープ、またはLPを買うしか聴く方法がないんですね。そんな中、達郎さんは最近LPを再リリースしまくりまして、ファンたちを喜ばせております。特に僕は『SPACY』というアルバムが大好きなんですよね。

『SPACY』は山下達郎が1977年に発売した、通算2作目のスタジオアルバムだ。

角舘:何がいいかと言いますと、まずビートがすごく強調されているところです。アナログとして聴くときに、とても気持ちがいいですね。1曲目の『LOVE SPACE』のドラムは村上 “ポンタ” 秀一さんなんですけども、ドラミングの音がマジでたまらないです。ベースが細野晴臣さん、 ピアノは佐藤 博さんと、僕の大好きなプレイヤーたちが集まっていて、それが楽曲の中でコラボレーションしているのがたまらないです。

続けて、角舘はレコードジャケットのデザインについて語る。

角舘:ジャケットもなんだか不思議ですよね。いわゆるパソコンの画面で見るのと実物では、全然見え方が違います。当時はLPが出るのが当たり前だったので、このサイズでリリースされることが前提とされているジャケットのデザインだから、このサイズで見ないと理解できないものがたくさんありますね。70年代のアルバムはまさにそうですね。

渡辺:角舘さんのお話でもありましたけども、アナログに向いている音楽性として感じられるのは、音楽の中の時間の豊かさですね。1曲を聴いている時間の中に、すごく豊かさがあるわけです。それがアナログに針を落として聴く時間の豊かさにつながるんですね。音楽性とも関係がある気がします。

6月のセレクターを担当する角舘。現在は6月8日のオンエアが、radikoタイムフリーで楽しめる。

2024年6月15日(土)28時ごろまで

Yogee New Wavesの最新情報は、公式サイトまで。

『RADIO DONUTS』のワンコーナー「TOYOKASEI ANALOG TOK」のオンエアは毎週土曜日の8時30分頃から。
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戦後81年でつくっていきたい「新しい戦後」

大竹まことがパーソナリティを務める「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜日~金曜日11時30分~15時)、10月15日の放送に評論家で近現代史研究者の辻田真佐憲が出演。10月16日に発売となる著書『「戦後」とは何だったのか 未来を変える日本現代史』にちなみ、「戦後」とは何なのか、人々はそれにどう向き合えばいいか、解説を展開した。

大竹まこと「難しそうな本(10月16日発売『「戦後」とは何だったのか 未来を変える日本現代史』)ですけど、そんなことないんですか?」

辻田真佐憲「ないと思います(笑)。昨年が戦後80年ということで『「あの戦争」は何だったのか』という本を出しまして。これが電子を含めて11万部、行った感じで。80年でひと区切りがついて、今年で81年。戦前が77年でした、明治維新から敗戦まで。もう戦後のほうが長いんです。長いほうの戦後は学校の教科書でもそれほど扱っていない、意外と『これ1冊!』みたいな本がなかった。それに合わせて今年は“戦後とは何だったのか”と。タイトルも重ねてきました」

大竹「日本情勢や世界情勢、国会など、すべてが混乱しているように見えます。どの辺から手をつければ、新しい戦後みたいなことに近づいていくんでしょうか」

辻田「時代の切れ目が来ている、というふうに考えるべきでは、と。戦後ってずっとダラダラと続いている、というイメージがあると思うんですね。敗戦のとき、焼け野原になってすべてが失われた。8月になる度に強調されます。でもその結果、あの印象が強すぎて、それ以降に大きな変化がなかった、という印象が強くなった気がする。1945年の8月が悲惨だったことは事実です。ただそれ以降もいろいろな切れ目があったはずだと」

大竹「うん」

辻田「戦後の切れ目は認めたうえで、これまでの平和を、どういうふうに現代に対応させて維持していくか、と考え方を変えていくほうがいいのでは、と。そう思って『新しい戦後』という言い方をしたんですね」

青木理「タモリさんが数年前に『新しい戦前が来るんじゃないか』といったことをおっしゃって。僕も含め多くの人が、なんとなしに頷いたところはある。新しい戦前にしないために、新しい戦後を考察してつくりあげていかなくてはならない、ということでしょうか」

辻田「いまの我々って戦前か戦後かという二者択一になっていると思うんです。戦後を否定すると『戦前に戻ろうとしている』『戦前回帰なんだ』という批判が起こる。当たり前ですけど我々の世界は戦前か戦後かの二者択一ではない。別の選択肢だってあるはずで。たとえば戦後、中国は相対的に経済力も軍事力も弱かった、冷戦構造のもとでアメリカが日本に配慮してくれたなど。いろいろな条件があって戦後の平和や経済平和があったと思う」

大竹「うん」

辻田「でもその条件ってほとんど変わってしまっているわけです。中国は日本の遥かに先を行っています、冷戦も終わっています、と。アメリカは日本に様々な要求をしてくる。時代が変わっていることをまず認める必要があるのでしょう。でもそれは戦前に戻ろう、ということではない。戦後の良い部分がたくさんあったはずです」

大竹「はい」

辻田「変わったいまの環境の中で、どう守っていくのか、育てていくのか、発展させるのか。こういう観点が必要だと思うので、後ろ向きの『新しい戦前』よりも『新しい戦後』を今後、積極的につくっていこう、と。そういうメッセージを、今回の本には込めました」

このあとも「戦後」について辻田が語った。

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