NakamuraEmi、「音楽が気持ち悪い」と言われ…“変わる”きっかけとなった出来事

J-WAVEで放送中の番組『SAPPORO BEER OTOAJITO』(ナビゲーター:クリス・ペプラー)。2月2日(土)のオンエアでは、シンガーソングライターのNakamuraEmiさんがゲストに登場! 20代の頃のエピソードを話しました。


■「好かれたい」っていう歌詞を書いていた

現在36歳にしてデビュー3周年を迎えたばかりのNakamuraさんは、20歳のときに音楽をやろうと決意。高校生の時はバレーボールに打ち込み、夢だった幼稚園の先生になるため短大に入学しました。そこで「学生ノリ」でバンドを組んでボーカル担当になったことから、「歌うのって楽しい!」と感じたことで音楽活動がスタート。短大を卒業して幼稚園の先生の職に就いても音楽の楽しさが忘れられず、数年働いた後に辞職しました。

「20代はさまよっていた」と明かすNakamuraさん。お金がなくて就職し直したり、彼氏を優先したりして、「本当にちゃらんぽらんだった」と振り返ります。

Nakamura:でも、やっぱりどうしても歌うのは楽しかったので、ずっと続けてはきたんです。27、8歳の時ですかね、地元の音楽スタジオで働いてたんです。そこで受付とか、レコーディングとかのスタッフをやっている中で、ちゃんと自分らしい音楽をやってる人たちばかりに出会ったときに、自分の書いている歌詞が、ヒップホップをやってる人たちから「なんか君の音楽って気持ち悪いんだよね」って言われて。
クリス:なんで?
Nakamura:「歌はうまいんだけど気持ち悪いんだよね」って。「なんで!?」みたいな感じだったんです。
クリス:カチンと来るよね?
Nakamura:ムカッと来たんですけど、今考えると20代の頃って「認めてもらいたい」「私を知ってもらいたい」という気持ちで、「好かれたい」っていう歌詞を書いてたなというのがすごいあって。
クリス:どういうことなんだろう? 当たり障りのないこと?
Nakamura:本当にそうです。中学生の時に人に合わせるようになっちゃってから、人に嫌われないように嫌われないように生きてきた感じが全部歌詞に出ていて。恋愛を知らなくても愛を語ったりとか。「大丈夫だよ」っていう言葉とかを平気で使ってたというか。自分をしっかりさせるために「ちゃんと働こう」と思って……それが30歳くらいからだったんですけど。そこでちゃんと働き出して、いろんなことを考えるようになったりしてから書いている歌詞が、今のマネージャーたちに出会うきっかけになったので。「気持ち悪い」って言われたことで変わっていったなと思います。


■20代の頃は「本当に取り柄がなかった」

20代の頃はバラードを歌っていたNakamura。それと同時に、RHYMESTERやLOVE PSYCHEDELICO、BONNIE PINKに衝撃を受け、徐々に音楽観が変わっていきました。

クリス:このときに、「私もギターをかき鳴らしながら歌いたい」と思ったんですか? Nakamura:この時は「自分の言いたいことを」っていうよりは、本当に取り柄がなくて。
クリス:それはまだ人に好かれようとしているとき?
Nakamura:まだその時ですね。なので「何かできることはないかな」っていう時に、バンドで歌を褒められたことで鼻高々になったのが始めたきっかけだったので。刺激は受けたけど、結局自分で書ける曲とかやれる活動ってフワフワしてたなと思います。

30代を迎えた頃に事務所に誘ってもらえるようになってはいたものの、Nakamuraさんは事務所に入る決断ができずにいました。しかし、誘ってくれていたマネージャーが竹原ピストルさんを担当していた縁で、竹原さんのライブを見たことで事務所に入る決断ができたといいます。「この人を担当している人が、自分を担当したいと言ってくれているんだったらやってみようと思った」と振り返りました。

次回2月9日(土)の『SAPPORO BEER OTOAJITO』には、UVERworldのTAKUYA∞さんが登場。中学生の時から曲作りをしていたという音楽的バックグラウンドに迫ります!

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【番組情報】
番組名:『SAPPORO BEER OTOAJITO』
放送日時:毎週土曜 18時−18時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/otoajito/

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米津玄師、メジャーデビュー後に「ブレイクまで駆け上がっていく」軌跡を追う【特集】

カメラマンクレジット:Jiro Konami

J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』(ナビゲーター:藤田琢己)。2月6日(水)のオンエアでは、Licaxxxとのコンビでお届けしました。

注目の新譜・いま注目すべき名盤・話題の来日アーティストなど、週替わりで1組のアーティストを4日間かけて掘り下げていくコーナー「FEATURE TOPICS」。この週は米津玄師を特集しています。

リリースから間もなく1年が経とうとしている『Lemon』は、ダウンロードランキングでいまだに1位を独走し、昨年末には史上最速で200万ダウンロード作品として認定されるなど、数々の記録を塗り替え続ける、今の日本の音楽シーンを代表するアーティストです。1日目と2日目では、音楽との出会いから、ボカロP「ハチ」として人気を博し、米津玄師名義で活動を始め、メジャーデビューするところまでを追いました。3日目はその続きから。

【1日目】米津玄師を徹底解剖! バンドが自然消滅して…ボカロP「ハチ」として大人気に
【2日目】米津玄師「初音ミクを“隠れみの”にしたくない」本名で活動を始めた理由


■初の生バンドサウンドで制作された楽曲は?

2013年にシングル『サンタマリア』でメジャーデビュー。それまでひとりで作品を作り続けていた米津さんは、初のバンドレコーディングに挑戦。ひとりではなく、いろいろな人がいなければ成立しないものを作るというのは、人とのコミュニケーションが少し苦手という米津さんの性格的には、簡単なことではなかったかもしれません。しかし、そこを乗り越え新しい環境で作品を作ることが、より多くの人に聴かれている今の米津さんにつながる大きな転機だったと言えるでしょう。

2013年10月には、ボカロP「ハチ」として、『ドーナツホール』を投稿。ボーカロイドのGUMIを迎えて制作された同曲は、およそ2年9カ月ぶりの投稿でしたが、1日で殿堂入りを達成。ただ、今までの制作方法とは違い、『ドーナツホール』は打ち込みではなく生バンドサウンドで制作されました。

藤田:米津玄師となってからのバンドでレコーディングされたものが、「ハチ」としてフィードバックされたと言えるかもしれませんよね。

『ドーナツホール』は、アルバム『YANKEE』でセルフカバーされています。


■「ハチ時代からのファン」も取り残さないように…

2014年4月に自身2枚目、メジャーデビューしてからは初のアルバムとなる『YANKEE』をリリース。

『YANKEE』にはいろいろな意味が込められているそうです。「移民」という意味もあり、「自分はインターネットから違うところに移ってきた移民だけど、完全に別の世界として切り離しているわけではなく、ネットのコミュニティーの世界、そしてメジャーの音楽シーンの境界線を突破するひとつのきっかけになる作品」ともとれるアルバムとなりました。

Licaxxx:「ハチ」時代からファンだった人たちが取り残されてもいけないしとか、本人的にはいろいろあったのかなと思います。
藤田:これまで「ハチ」として作っていた曲をカバーすることはなかったけど、『YANKEE』で『ドーナツホール』をカバーしているという点からも、「ハチ」と米津玄師を分断するのではなく、地続き感もちゃんと伝えていきたいという思いもあったんでしょうね。

『YANKEE』はオリコンチャートで2位を獲得。iTunesの年間ランキングでBest of 2014 “ベストアルバム”受賞。さらに人気となっていき、ついに米津さんは初ライブを開催します。

Licaxxx:これはすごいことですよね。ここまで聴かれていてもライブをしてこなかったタイプだから。
藤田:作品を発表してライブをするって条件反射的にあったりするけど、作品を紡いでいくことを主としてきた米津さんがいて、作品がちゃんと評価を得て「じゃあ、いよいよライブ」ということになったわけですね。
Licaxxx:そもそも米津さんは顔を出すタイプじゃなかったですからね。


■アルバム『Bremen』は「より普遍的でみんなが共感できるもの」

2015年には自身3枚目となるアルバム『Bremen』を発表。より普遍的でみんなが共感できるものを意識して作られたというこのアルバムは、自身初のオリコン・アルバムチャート1位、そしてiTunes・アルバムランキング1位、ビルボード・アルバムチャート1位と三冠を達成。さらにはその年の「第57回 輝く! 日本レコード大賞」で、優秀アルバム賞も受賞しました。

Licaxxx:作曲能力がすごいと、広く知られていきましたよね。
藤田:曲のアレンジメントに関わる人たちの努力もあるけど、米津さんのソングライティングは本当にすばらしく、花開いた感じがありましたね。

というところで3日目は終了。7日(木)の米津玄師さん特集は、いきものがかりの水野良樹さんとお届けします。時間は22時10分ごろから。お楽しみに。

【関連記事】米津玄師と比べなさい!? 初めて「音楽を作るとき」に大切なことを、いきものがかり・水野良樹が解説

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【番組情報】
番組名:『SONAR MUSIC』
放送日時:月・火・水・木曜 21時−24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/

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