『オードリーのオールナイトニッポン』の魅力と神回を振り返る!

お笑いコンビ・オードリー(若林正恭さん、春日俊彰さん)がパーソナリティを務める、ニッポン放送の人気番組『オードリーのオールナイトニッポン』。「ラジオに関する調査」(2020年12月テアトルアカデミー調べ、20代~40代男女の500人を対象)では「好きなラジオ番組」第1位、2021年に刊行された「リスナーが本気で選んだ人気ラジオ番組完全ガイド」(晋遊舎)では、リスナー投票による「ラジオ番組最強番付」の芸人ラジオ部門1位を獲得するなど、芸人ラジオをけん引する存在になっています。

本記事では、『オードリーのオールナイトニッポン』とは一体どんな番組なのか、過去に放送された傑作エピソードも紹介しながら、その魅力を紐解きます。

オードリー出演 ニッポン放送『オードリーのオールナイトニッポン』

オードリーがパーソナリティを務める冠ラジオ番組。『M-1グランプリ2008』で準優勝を果たした翌2009年、2度の単発番組とネットラジオを経て、同年10月10日よりレギュラー放送がスタートしました。

2021年6月12日には放送600回を達成、2022年10月には番組開始から13周年を迎えます。現在、『オールナイトニッポン』のレギュラーパーソナリティ担当期間及びお笑いコンビによる『オールナイトニッポン』において、ナインティナイン(『ナインティナインのオールナイトニッポン』)に次ぐ歴代2位の記録を持ち、現在も記録を更新中です。

オードリーのオールナイトニッポン
放送局:ニッポン放送
放送日時:毎週土曜 25時00分~27時00分
出演者:オードリー(若林正恭、春日俊彰)
番組ホームページ
公式Twitter

Twitterハッシュタグは「#annkw」

出演番組をラジコで聴く

※放送情報は変更となる場合があります。

ビデオリサーチによる首都圏ラジオ聴取率調査では、2016年2月度の調査以来、37回連続で単独首位(全局中同時間帯)を獲得しており、深夜だけでなくニッポン放送を代表する看板番組へと成長しました。2010年と2017年には、ニッポン放送のクリスマス恒例企画『ラジオ・チャリティー・ミュージックソン』のメインパーソナリティも担当しました。

これまで番組イベントや関連グッズなども多く展開しており、2014年9月には東京国際フォーラムで「ニッポン放送開局60周年記念 オードリーのオールナイトニッポン5周年記念 史上最大のショーパブ祭り」を開催。2018年6月から2019年3月にかけては、番組10周年イベント「オードリーのオールナイトニッポン 10周年全国ツアー」を開催し、青森・愛知・福岡の3都市を巡りました。ファイナルの日本武道館公演では、武道館とライブビューイングを合わせて約22,000人の「リトルトゥース(番組リスナーの呼称)」を動員し、ラジオ番組のイベントとしては例を見ない大成功を収めました。

『オードリーのオールナイトニッポン』の魅力

『オードリーのオールナイトニッポン』において、番組最大の魅力とも言えるのがオープニングトーク。ほぼ毎週、番組開始から40分~50分、オードリーが語り続けます。トークテーマは最近の出来事やテレビ番組の裏話、マネージャーのエピソードなどさまざまです。主に若林さんがトークの流れを作りながら、春日さんが相槌を打っていく形で進行していきます。

普段の漫才とは異なり、ラジオでは若林さんがトークのボケ、春日さんがツッコミへと回る機会が多く、春日さんをイジりながらのフリートークを展開していきます。学生時代からの仲でもある2人の掛け合いはもちろん、内輪ノリを大切にしながら番組を初めて聴く人にも意識した若林さんの丁寧なしゃべりも聴きどころです。

スペシャルウィークや生電話には、オードリーが若手時代に腕を磨いたショーパブ「そっくり館キサラ」(東京都新宿区)で活躍する芸人たちや、親交のある芸能人たちが度々ゲストとして登場します。

芸能界にも多く存在「リトルトゥース」

『オードリーのオールナイトニッポン』において、番組リスナーは「リトルトゥース(Little Twoos)」と呼ばれています。この通称は、レディー・ガガさんが自身のファンを「リトルモンスター」と呼んでいることに倣い、2012年5月19日放送回で呼び方が統一されました。現在は番組リスナーだけでなく、オードリーのファン全体を指す際にも用いられることがあります。

オードリーと関わりのあるタレントやアナウンサーを始め、「リトルトゥース」を公言する著名人は数多く、各人物や他番組にも影響を与えています。ここでは、その一例をご紹介します。

佐藤栞里
オードリーとは『ヒルナンデス!』(日本テレビ系)で共演中。自身のInstagramでは、リトルトゥースグッズを身に着けた写真を頻繁に投稿しています。

髙橋ひかる
オードリーとは『スクール革命!』(日本テレビ系)で共演中。オードリーのファンであることを公言しており、2020年9月12日放送回にはゲスト出演。髙橋さんの初冠ラジオ番組『髙橋ひかる Highway Runway』(JFN系列)で使われているリスナーの愛称「リトルウェイウェイ」は、リトルトゥースに由来します。

高田文夫
かつては自身も『ビートたけしのオールナイトニッポン』(1981年1月~90年12月)で構成を担当。"最年長リトルトゥース"を自称しており、2021年6月10日にオードリーがゲスト出演した『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』(ニッポン放送)では、2019年3月に行われた武道館公演の話題で盛り上がりました。

日向坂46
オードリーとは『日向坂で会いましょう』(テレビ東京)で共演。佐々木久美さんや松田好花さん、富田鈴花さんら多くのメンバーが番組を聴いており、『日向坂で会いましょう』では『オードリーのオールナイトニッポン』のやりとりが出てくることも。松田さんがニッポン放送でパーソナリティを務める『ひなこい presents 日向坂46松田好花の日向坂高校放送部』の構成は、『オードリーのオールナイトニッポン』でも構成を務める佐藤満春さんが担当しており、番組リスナーは「リトルヤホス」と呼ばれています。

SixTONES
メンバーの髙地優吾さん、松村北斗さんがリトルトゥースであることを公言。2020年4月からは『オードリーのオールナイトニッポン』の前番組枠で、SixTONESの冠番組『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』(毎週土曜23時30分〜)が放送されており、春日さんが2020年9月12日にゲスト出演した際に、番組リスナーの愛称「リトルストーン」が承認を得て採用されるなど、"兄弟番組"として土曜の深夜を盛り上げています。

「チーム付け焼き刃」

オードリー、リトルトゥースとともに、『オードリーのオールナイトニッポン』に欠かせない存在が番組スタッフたち。企画のほとんどをリスナー任せにしたり、行き当たりばったりで始めたりすることから、2010年2月27日放送回で若林さんに「チーム付け焼き刃」と命名されました。現在の主なメンバーは次の通り。

佐藤満春(構成)
通称「サトミツ」。お笑いコンビ・どきどきキャンプのツッコミ担当。同じ事務所に所属するオードリーとは若手時代から親交が深く、2人の良き理解者。春日さんが時折発する「春日語」を完全に理解していたり、共通の友人として春日さんにクミさん(春日さんの妻)を紹介したりするなど、オードリーの歴史を語る上では欠かせない人物。

藤井青銅(構成)
過去には、『ウッチャンナンチャンのオールナイトニッポン』や『伊集院光のOh!デカナイト』など多くの人気番組に携わり、ニッポン放送の編成部にオードリーの『ANN』起用を提案した張本人。藤井さんが担当したラジオ番組『フリートーカー・ジャック!』(ラジオ日本)では、ブレイク前だった若林さんの才能を見出しており、オードリーにとってはラジオの師匠ともいえる存在。

舟崎彩乃(ディレクター)
ニッポン放送のグループ会社「MIXZONE」所属。2代目ADを経て、2022年4月から4代目ディレクターに就任。そのほか『乃木坂46のオールナイトニッポン』や『欅坂46 こちら有楽町星空放送局』、『ナインティナインのオールナイトニッポン』(AD)も担当中。

飯塚大悟(構成)
現在、『水曜日のダウンタウン』(TBS系)や『ニノさん』など、多くの人気テレビ番組を多く手掛ける構成作家。オードリーとは、2006年の初単独ライブに携わったり、『いきなり!黄金伝説。』(テレビ朝日系)のロケ担当や『たりないふたり』(日本テレビ)に参加するなど長い付き合い。

チェ・ひろし(構成)
ラジオネーム「関口勇斗」の名前でハガキ職人として活動後、2016年頃から『オードリーANN』の構成を担当。「チェ・ひろし」は若林さんの命名で、誕生日が同じチェ・ゲバラと同性の関口宏さんに由来。番組では、自ら考案のコーナー「チェ・ひろしのコーナー」を展開中。

『オードリーのオールナイトニッポン』コーナー紹介

『オードリーのオールナイトニッポン』で現在放送中のコーナー(2022年8月時点)をご紹介。

死んでもやめんじゃねーぞ
通称「死んやめ」。番組初期から続く人気コーナーで、原則エンディング前に放送。コーナー名は、若林さんが芸人を辞めようと考えていた際、先輩芸人のビトタケシさんに「あんちゃん、死んでもやめんじゃねーぞ」と励まされたエピソードに由来します。

春日さんがビートたけしさんの声マネでメールを読み上げ、「おい、○○!○○であること、死んでもやめんじゃねーぞ!」という形でネタを紹介。コーナー前には、ビトタケシさんが歌う「浅草キッド」のジングルが流れます。

チェ・ひろしのコーナー
チェ・ひろしさんが構成作家として新人の頃に考案したコーナー。ラジオながら体を張る企画を春日さんに実行させます。企画内容は、春日さんが全身または半身で裸になるものがほとんど。

番組にゲストが来た際、このコーナーを実行させることが定番となっています。2016年12月17日放送分では、ゲスト出演した梅沢富美男さんが、頭に100円玉を乗せた状態でケツバットを行い、落ちてきた100円玉を春日さんが空中でキャッチできるか、という内容にチャレンジしました。

チン!
番組のメインスポンサー「ニチレイ」提供によるコーナー。ニチレイの冷凍食品をレンジに入れてチンされるまでの時間、オードリーが聞きたいことをリスナーから募集。採用者の中から1名、応募者の中から抽選で2名に、ニチレイの冷食製品の詰め合わせがプレゼントされます。

クイズ!東洋一のツッコミ王春日 
リスナーから募集した、春日さんに言わせたいツッコミのフレーズを言えるか実践するコーナー。現在は「チン!」の投稿テーマとして展開。コーナー名は、春日さんが若手時代に「東洋一のツッコミ」と書かれたたすきを着用して漫才を行っていた事に由来します。

過去の放送エピソード紹介

10年以上にわたり、土曜の深夜を盛り上げる『オードリーのオールナイトニッポン』。過去の放送回から印象的なエピソードの一例をご紹介します。

東日本大震災後、漫才2本を披露 (2011年3月19日放送)

東日本大震災発生後、一週休止をはさんで初めての放送。「こんなときだからこそ、楽しい2時間を」と、冒頭から「春日の弟子」という題目の漫才を7分間披露。その後、若林家に春日さんを呼んで漫才のネタ合わせを行った際のエピソードをにぎやかにトーク。ウルフルズの「ええねん」を若林さん、『ドラゴンボールZ』の主題歌「CHA-LA HEAD-CHA-LA」を春日さんが歌ったバージョンもオンエア。番組の作家であり、トイレに詳しい佐藤満春さんが「簡易トイレの作り方」なども解説。ラストには4分間の漫才「デート」を披露し、2時間誰も傷つけないトークを展開しました。

若林が結婚を発表! 春日、リトルトゥースと同じタイミングで知る (2019年11月23日放送)

やたら「俺のカミさんが」を連発し、婚姻届の記載欄についても詳細に語る若林さん。南海キャンディーズ・山里亮太さんを始め、お世話になっている人々にも結婚報告の電話を掛けた、と春日さんに報告します。いつもより一方的な物言いで、かつリアルさも伝わり、真偽のほどがわからなくなった春日さんは「怖い」を連発。春日さんが「9対1で結婚しているな」と確認したところ、若林さんは「10にして」と結婚を発表しました。春日さんには事前に伝えておらず、「リトルトゥース」と同じタイミングでの報告に。番組でおなじみのショーパブ芸人・バーモント秀樹さんにも生電話で結婚を伝えました。

オードリー・若林、ラジオで結婚を発表!「いい夫婦(11月22日)に入籍」

オードリー・ぺこぱの共演にTAIGA号泣! (2020年2月22日放送)

ぺこぱ・シュウペイさんと松陰寺太勇さんが『M-1グランプリ2019』で披露した“ノリツッコまない”漫才で大ブレイク後、番組にゲスト登場。ぺこぱをかわいがっていたという、番組でおなじみのショーパブ芸人・TAIGAさんもゲストでやってきます。TAIGAさんのライブで音を出すオペレーターもやっていたという松陰寺さんは、TAIGAさんとの濃密な関係を語るうちに、ビックスモールン・チロさんが主催するマラソン大会で優勝経験がある事が明らかに。

「リトルトゥース大歓喜」な情報にオードリーが大喜びする中、TAIGAさんに異変が。長い付き合いのオードリーとぺこぱが『おもしろ荘へいらっしゃい!』(日本テレビ系『ぐるぐるナインティナイン』内の企画)を経てブレイクし、『オールナイトニッポン』という華やかな場所で共演している姿を目の当たりにして本番中、号泣してしまう事態に。

【番外編】TBS『オールスター後夜祭』で裏番組『オードリーANN』クイズが出題(2021年3月27日放送)

2021年3月27日(土)の深夜2時過ぎ、有吉弘行さんと高山一実さん(乃木坂46)がMCを務めた『オールスター後夜祭'21春』(TBS系)で、「『オードリーのオールナイトニッポン』で今やっているコーナーは?」という早押しクイズが出題されて話題に。「オープニングトーク」、「若林のフリートーク」、「春日のフリートーク」、「死んでもやめんじゃねーぞ」の4択で、正解したのが宮下草薙・宮下兼史鷹さんとアルコ&ピース・酒井健太さん。酒井さんの解答時間が0.22秒と、宮下さんの2.02秒に大きな差をつけて勝利しました。ラジオに定評があるオードリーとアルピーが同時刻に交わった瞬間、ラジオファンに鳥肌が…。

古き良き深夜ラジオの伝統を引き継ぐ、ストロングスタイルのフリートークが魅力の『オードリーのオールナイトニッポン』。「リトルトゥース」はもちろん、新たな「リトルトゥース」も置いていかないオードリーのトーク。番組を聴けば、聴取率単独トップを更新し続ける理由が分かります!

この記事を書いた人

radiko編集部

radiko編集部員が「ラジコを通じて、ラジオの良さをもっと知ってもらい、皆さんが面白い番組に出会うキッカケ」になるように、ラジオ各局の情報をまとめて発信中。radiko newsでは、新番組へのインタビュー、さまざまなテーマに沿ったまとめ記事など、独自の切り口でも番組をご紹介しています。ラジコ公式SNSの情報更新も行なっています。

radiko公式Twitter

radiko公式Instagram

ラジコをスマートフォンで聴く

ラジコをパソコンで聴く

プレミアム会員登録をして全国のラジオを聴く!

サンタの衣装はなぜ赤色? 靴下にプレゼントを入れるのはなぜ?「クリスマス」にまつわる疑問に迫る

放送作家・脚本家の小山薫堂とフリーアナウンサーの宇賀なつみがパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「日本郵便 SUNDAY’S POST」(毎週日曜15:00~15:50)。12月3日(日)の放送は、クリスマスカード・切手収集家の木村正裕(きむら・まさひろ)さんをゲストに迎えて、お届けしました。


(左から)小山薫堂、木村正裕さん、宇賀なつみ



◆もうすぐクリスマス…日本と海外では祝い方が全然違う?

小さい頃からクリスマス好きだった木村さんは、6歳頃からクリスマスに関して自ら勉強するように。なぜなら、昭和40年代当時というと「日本でクリスマスをお祝いする文化が家庭のなかに入ってくるタイミングだったんです」と木村さん。

「実家では小さなクリスマスツリーを出してパーティーをやっていて、私が進行表を書いて、自分で司会をやって、それでクリスマスパーティーみたいなものを企画したのが最初の記憶ですね」と振り返ります。

クリスマスカードにはさまざまな絵柄があり、そこにはクリスマスアイテムが描かれているものもあるなか、「日本で作られているクリスマスカードと、ヨーロッパやアメリカで作られているクリスマスカードは根本的に絵柄が違うんですね。私が持っているクリスマスカードで面白いものは豚がたくさん描いてあるもの。クリスマスカードで豚が出てくる頻度って実はすごく多いんですよ」と木村さんからは意外な言葉が。

これに小山が「なぜなんですか?」と興味を示すと、木村さんは「クリスマスのときに豚を食べる習慣がある国が多いんです」と回答。さらに、「もともとは、冬の間に食料が少なくなってきて、秋に豚をハムなどの保存食にして取っておいて、クリスマスの時期に大切な食料をバーンと出してみんなで無礼講で食べる、という背景があります」と説明します。

そうした背景がある国のクリスマスカードには「豚がたくさん出てきたり、かわいい女の子が豚を抱えてにっこり笑っていたりします。“その後、この豚はどうなるんだろう?”って考えてしまうようなものとかもあります(笑)」と木村さん。


木村さん所有のクリスマスカード「贈り物を持つクリスト・キントとブタ」(スウェーデン 1907年使用)



そのほかにも、「馬の足に履かせる馬蹄(ばてい)ですね。幸運の印なので(カードに)描かれていたり、そういったクリスマスのアイテムが描かれることは結構ありますね」とクリスマスカードにまつわる話が次々と飛び出します。

続いては、サンタクロースの話題に。小山が「サンタの衣装が赤いのは、コカ・コーラの広告だったっていうのはよく聞きますけど、あれは本当なんですか?」と質問すると、木村さんは「その要素も多少はあると思いますけれども……」としつつ「俗説ですね」と明言。

というのも、「その前にも赤い衣装のサンタクロースはいたので。そのなかでコカ・コーラが赤い衣装のサンタクロースに目をつけて、大々的に宣伝をしたのだと思います」と見解を示します。

木村さんいわく、赤色だけでなく、他の色を着たサンタも昔にはいたそうで「私が持っているクリスマスカードだと、緑色の格好をしたサンタクロースとか、灰色の膜みたいなものをかぶっているサンタクロースとか、いろいろなサンタクロースがいますね」と話します。

さらに小山が「(サンタが)煙突から入って靴下にプレゼントを入れるというのは、誰が?」と尋ねると、「もともとの物語の1つとしてあるのは、セイント・ニコラスという昔の聖人がいまして、いろいろな奇跡を起こす人と言われているんですけど。貧しい家庭に適齢期の娘さんたちがいて、その人たちの婚姻のためのお金が足りないというので、夜にそこの家を訪ねて、開けっぱなしの窓からポンと金貨を投げたら、吊るしてあった靴下の中に入ったという話が聖書外典という本に残っていまして、そこから話が来ているんですね。そして、北欧のほうでは小さな妖精の伝説もありまして。小さい妖精が煙突から入ってくるというのもサンタクロースのルーツの1つです」と真摯に答える木村さん。

一方、宇賀からは「よくアメリカやヨーロッパのドラマで、クリスマスカードを贈り合うシーンが出てきたりするじゃないですか。向こうのクリスマスカードって、日本でいう年賀状みたいな感じなんですか?」との質問が。

木村さんは「実はクリスマスというのが正式に終わるのは1月6日の公現祭と呼ばれる日なんですね。クリスマス当日から1月6日までがクリスマスの期間なので、年末年始も含まれるんですね。日本の場合はお正月にたくさんお祝いをしますが、どちらかというとヨーロッパのほうはクリスマスのお祝いをしてそれが1月6日まで続く……ということになるので、クリスマスカードで『Merry Christmas & A Happy New Year』と書いてあるものもあります」と話します。

さらには、「日本だとクリスマスが終わるとデパートの方たちが(装飾の撤去を)徹夜でやりますけど(笑)。クリスマスツリーを片付ける日が決まっている国もありますが、だいたいが1月6日くらいに片付ける感じですね」と海外との違いについて言及します。

それを聞き、「だから向こうは年が明けてもクリスマスツリーをしまわないんですね」と納得しきりの宇賀でした。


木村さん所有のクリスマスカード「子供たちにギフトを手渡しするサンタクロース」(英国 1913年使用))



----------------------------------------------------
12月3日放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 2023年12月11日(月) AM 4:59 まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

----------------------------------------------------

<番組概要>
番組名:日本郵便 SUNDAY’S POST
放送日時:毎週日曜 15:00~15:50
パーソナリティ:小山薫堂、宇賀なつみ
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/post/

Facebook

ページトップへ