素晴らしいオープニング&クロージングが心地よい、Happyness『Floatr』

J-WAVEの番組作りに携わるスタッフたち。日々、ジャンルを問わず音楽を聴き続けているラジオ番組制作者たちの、おすすめの楽曲やアーティストを紹介します。(J-WAVE NEWS編集部)


・『Floatr』 / Happyness (2020年5月リリース)

例えば、ある1日。時間が経つにつれてどんどんと事が上手くいかなくなり、やっと帰宅出来たかと安心した途端、手を滑らせてグラスを落下させ、床を破片と水で汚す。子供であれば、その怒りを拳に込めて壁に一発食らわせれば、壁のへこみを見て、焦りで冷静さを取り戻すかもしれない。だがもう、そうもいかない。そんな時にこのアルバムは不敵な笑みとともに寄り添ってくれるかもしれない。



Jonny AllanとAsh Kenaziの2人からなるサウスロンドン出身のバンドHappynessの3rdアルバム『Floatr』は、「title track」というこの上ないオープニング曲で始まる。もう分かったよ、名盤なんだろ。そんな風に思い、私はレコードを買いに行った。アルバム全体として、90年代のUSインディーロックの影響を感じさせるサウンドを軸に、ビートを前に出した「Milk Float」や「Bothsidesing」のリズミカルなトラックや、「When I’m Far Away (From You)」のようなピアノバラードなどが展開される。そして、様々なサウンドエフェクトが時折顔を覗かせ、遊び心を感じさせる。

「title track」という素晴らしいオープングで始まった今作は、そしてまた素晴らしいクロージングトラック「Seeing Eye Dog」で終わる。これだけを聴いてももちろん良いが、この曲の前に1分程のインスト曲があるので、それとセットで聴いて欲しい。Pavementの「Fillmore Jive」を思い出させる最高のクロージングだ。人に言われたどうでもいい慰めなんて忘れて、これを聴いて泣けばいいと思う。

・Happyness YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCZ40iRKq1aO-xIr0VlnlRYw

■執筆者プロフィール

・盛口薫(もりぐちかおる)

担当番組
『SAPPORO BEER OTOAJITO』
『TAKRAM RADIO』

ラジオ番組制作者。初めて生で見た有名人はカイヤ。この春、大阪にある実家が諸事情のため消滅したので、行き場を失ったCDがダンボールに入って、現在住んでいるワンルームのド狭い部屋に積み重なっている。

タグ

『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』など新作映画を紹介『シネマ 銀幕の夜』

Photo by Robert Palka ©2019 Film Produkcja All rights reserved

8月14日(金)放送の『シネマ 銀幕の夜』は、新作映画を2本ご紹介します。両作品とも、3組6名様へチケット(劇場鑑賞券)のプレゼントもありますよ。どうぞお楽しみに!

Facebook

ページトップへ