福岡での高級魚「あぶってかも」の名前の由来

黒木瞳がパーソナリティを務める番組「あさナビ」(ニッポン放送)に、WEBサイト「ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑」を運営している水産アドバイザー藤原昌高が出演。福岡での高級魚「あぶってかも」について語った。

伊豆半島近海のスズメダイ(スズメダイ-Wikipediaより)

黒木)今週のゲストはWEBサイト「市場魚貝類図鑑」を運営されている、水産アドバイザーの藤原昌高さんです。20歳まで魚が嫌いで、食べたくもなかった。

藤原)はい。

黒木)どうして嫌いだったものが好きになったのですか?

藤原)静岡県の料理屋さんに行きましたら、いままで食べられなかったものが食べられたのです。

黒木)ちなみに何だったのですか?

藤原)鯛など、いろいろな魚をいただきました。上手な人がきちんと料理をすると、美味しいのだということに気が付きました。僕は山間部で生まれたので、知らなかったのです。

黒木)お魚をね。

藤原)それで調べるようになって、日本料理を始めました。

黒木)日本料理を始めた。

藤原)はい、独学で。包丁も全部買って。

黒木)全国津々浦々の漁港に、足を延ばしていらっしゃるのですか?

藤原)はい。黒木さんはどちらが故郷ですか?

黒木)福岡です。

藤原)福岡はいま通っているところです。福岡の人が何を食べているかなど、そういうことを調べています。

黒木)福岡の人は、何を食べているのですか?

藤原)いまだと「あぶってかも」を食べています。

黒木)あぶってかも。

藤原)スズメダイという小さい魚です。僕がいちばん好きな魚です。

黒木)スズメダイ。

藤原)福岡の市場でも高い、高級魚です。

黒木)そういう魚の名前なのですか?

藤原)そうですね。福岡の名前が「あぶってかも」です。

黒木)初めて聞きました。

藤原)炙ったら鴨の味がしてしまったというところから。実際に福岡の人が食べてみたら、鴨みたいだと言ったらしいです。

黒木)それまでは捨てられていたのですか?

藤原)捨てられていたのですが、網が上がらなくなるくらい獲れてしまった。捨てるのはもったいないので船に乗せて、塩をかけて焼いて食べたら、鴨よりも美味しかった。そこから「あぶってかも」という名前が付いて、それ以来、福岡の名物になりました。

黒木)知らなかったです。

藤原)9月はそろそろサバが出て来ますね。福岡は日本一サバが美味しいところだと気が付きました。去年(2018年)は福岡県に、ずっとサバを調べに行っていました。日本全国、築地にも行って、高いものを並べてみたのですが、福岡がトップクラスでした。

黒木)どうやって食べるのがお好きですか?

藤原)福岡は昔から、生で食べる習慣がありました。長浜の市場の若い人が出してくれた、普通のお刺身が美味しかったですね。

黒木)ゴマサバで茶漬けにしたり。

藤原)そうですね。ゴマサバにするだけかと思っていたら、彼らは普通に刺身で食べるのです。素晴らしいです。

黒木)福岡に帰ったときはゴマサバを食べていましたが、刺身を食べないといけませんね。

藤原昌高(ふじわら・まさたか)/ Web図鑑「市場魚貝類図鑑」運営

■1956年、徳島県生まれ。
■子供のころから川の生き物に親しみ、水産生物のことを調べ始める。
■その後、人間と関わりのある食品(生物)を30年以上にわたって調査。
■ぼうずコンニャク株式会社を設立し、Webで「ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑」を運営するほか、水産に関わる本を多数執筆。著書に『からだにおいしい魚の便利帳』など。
■元島根県水産アドバイザー、水産庁の外部専門家。

ENEOSプレゼンツ あさナビ
FM93AM1242 ニッポン放送 月-金 6:43-6:49

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甲府市でもこの夏開始「部活動の地域移行」とは

渡辺麻耶が木曜日のDJを担当するFM FUJIの番組『Bumpy』(毎週月曜~木曜、13:00~18:50)内のコーナー「CLOSE UP TODAY」(毎週木曜、17:35~)。4月18日のオンエアでは、甲府市教育委員会学校教育課の指導主事、井上透さんに、甲府市でこの夏始まる部活動の地域移行についてインタビューしました。

麻耶:早速ですが「部活動の地域移行」とは、具体的に言うと、部活動がどのように変化していくことなんでしょうか?

井上:これまで「学校部活動」として行ってきた中学生のスポーツ活動・文化芸術活動を、これからは地域の方が指導する「地域クラブ活動」として行っていくというものです。

麻耶:なぜ「部活動の地域移行」を進めることになったのでしょうか?

井上:理由は、主に2つあります。1つは、少子化の影響です。少子化により部員数が減り、学校単独でチームが成り立たず、十分な活動ができなくなったり、休部・廃部になったりする状況が出てきました。現に、数年前から、野球やサッカー・バレーボールなどいくつかの種目において、複数の学校による「合同チーム」で大会参加している状況が増えてきています。

もう1つは、教育問題の複雑化・多様化の影響です。教育問題の複雑化・多様化に伴い、これまで行われてきた指導体制を継続することが、教員にとって大きな負担になっている状況があります。競技経験等もない先生が顧問を務める場合、その負担はさらに大きくなるものと考えられます。

こうした背景から部活動の存続が厳しくなってきたため、国がガイドラインを示し、全国的な動きとして「部活動の地域移行」を進めるに至った、ということです。

麻耶:大会などはどのような枠組みで出場することになるのですか?

井上:国で令和5年度から7年度までの3年間を「改革推進期間」と位置付けています。それに基づいて、甲府市としては令和6・7年度については、一部の種目でこの事業に取り組んでいくことになっているのですが、令和7年度まではこれまで通り、学校単位や合同チームで大会参加する予定でいます。

麻耶:今年度は一部の種目で実施するということですが、その内容を教えてください。

井上:8月から、バスケットボール・バレーボール・剣道の3種目で活動に取り組みます。市内の国公立中学校12校を、3校ずつ4つのブロックに分けて、ブロックごとに月2回程度合同での練習を行う予定です。

麻耶:来年度以降の予定について教えてください。

井上:今年度は3種目ですが、来年度はさらに2種目程度加えることを考えています。令和8年度には、現在休日に活動を行っていて、市内の学校に設置されている種目すべてで、地域移行を行う予定です。いずれは、月2回の活動をさらに増やして、休日の活動を「地域クラブ活動」として行うようにできないか検討しているところです。それを実現させるには、まだまだたくさんのハードルがあるのですが、これまで学校部活動が担ってきたスポーツ活動・文化芸術活動の振興・発展を、いよいよ地域や国全体で考えていかなければならない時期に来ていると考えています。私も元々中学校教員の一人ですが、長らくスポーツに携わってきた者として、中学生たちが末長く関われるスポーツ活動・文化芸術活動の機会の構築に注力していきたいと考えています。ぜひ地域の方々にも、ご理解・ご協力いただきたいと思います。

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