緊迫するアメリカ・イラン情勢~日本が考えるべき2つの問題

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(1月7日放送)にジャーナリストの有本香が出演。アメリカとイランの情勢、日本としての向き合い方について解説した。

【安倍首相・伊勢神宮参拝】伊勢神宮内宮の参拝を終え、記者会見に臨む安倍晋三首相=2020年1月6日午後、三重県伊勢市 写真提供:産経新聞社

安倍総理が年頭会見でアメリカとイランに自制を促す

安倍総理大臣は6日、三重県伊勢市内で年頭記者会見を行い、緊張が続くアメリカとイランとの対立について「深く憂慮している。事態の更なるエスカレーションは避けるべきで、すべての関係者に緊張緩和のための外交努力を尽くすことを求める」と述べた。また、海上自衛隊を中東へ派遣する方針については、現時点で変わりがないことも明らかにしている。

飯田)1月中旬にはサウジアラビア、UAE(アラブ首長国連邦)への訪問予定があります。「日本ならではの外交を粘り強く展開する」とも語っていますが、なかなか日本は難しい立場でしょうか。

有本)これから中東訪問をするというタイミングで、なおかつ2019年12月にロウハニ大統領が来日されました。イラン側から大統領が来たということです。日本にとってみれば、今回のアメリカの作戦遂行の状況を考えると、絶妙のタイミングで来ていただいたと思います。あの時点で日本的には自衛隊を派遣するのだけれど、アメリカが中心になってやる有志連合とは違うというスタンスを説明して、理解を得たということです。日本がアメリカと一緒になって、イランを敵視して何かするわけではないということは、向こうとコンセンサスができている状況でのいまですから、安倍総理がこのことについてあまり積極的にコメントしていないのが日本のスタンスそのものです。

飯田)今回のソレイマニ司令官の無人機による殺害があって、しばらくコメントらしいコメントがなく、総理自身としては今回のコメントが初めてですよね。

【日イラン首脳会談】イランのロウハニ大統領(左)を迎える安倍晋三首相=2019年12月20日午後、首相官邸 写真提供:産経新聞社

海上自衛隊派遣について深い議論が必要

有本)時間が空いていますね。いま考えなければいけないことは2つあると思っていて、1つは日本にとって、中東で不安定要因が起きることは大変なことです。自衛隊派遣ということは決めていたわけですが、今回のイランとアメリカの関係悪化を受けて、日本の野党筋の代表らが、自衛隊をそんなところへ派遣してはいけないと言っています。しかし、自衛隊すら派遣できないようなところから日本で使う原油が運ばれて来ていて、タンカーは行っているわけだから、これはどうなるのかという話です。ちょうど約半年前に、日本に関係するタンカーが襲われましたよね。こういうこともあるわけですから、むしろ日本のオイル輸入の安全性をどう確保するかということを、議論しなければいけないときです。それを、いままで通り「海上自衛隊の中東派遣はまかりならん」と、幼稚園レベルのことを言ってもらっては困ります。これは政府対野党という構図だけではなくて、与党の議員もしっかり日本のスタンスを打ち出す論陣を張って欲しいと思います。そうは言っても、自衛隊派遣はします。自衛隊は向こうでどういうミッションを遂行するのか、自衛隊自体の安全確保について、現状で十分なのかということも議論して欲しいです。

飯田)今回は、防衛省設置法の4条18号の調査・研究で行くということです。

有本)こんなことは考えられないですよね。

飯田)過去には例もあると言われるのですが、情勢の緊迫度合いを考えると、武器使用をこれだけ制限するというのは果たしていいのかどうか。

有本)これは難しいです。もちろん、向こうで米軍や各国から得た情報の交換・協力はされますが、それにしても有志連合と離れて独立して行くという建付けになっているわけではないですか。これはいいような悪いような、といったところです。

飯田)有志連合の司令部には、部外者なので入れないということになっています。アメリカ軍の司令部に連絡要員を派遣する形になります。

有本)ある意味、日本のような制限のかかっている自衛隊にとっては、ものすごく不安要因のあることだと思います。現実的な視点でどう日本船舶の安全を確保し、かつ自衛隊自体の安全を確保するのか、かなり踏み込んだ形で議論して欲しいと思います。

飯田)イギリスは自国の船を守るという姿勢を鮮明にして、ホルムズ海峡にも船を入れて行くのだと。日本はそこまでできないなかで、狭い道を通らなければいけません。

ソレイマニ司令官の殺害を1面で大きく報じるイラン各紙=2020年1月4日(共同) 写真提供:共同通信社

日本のメディアは反省すべき~ソレイマニ司令官への偏った報道

有本)実際に、ホルムズ海峡という局地にも触らないということでしょう。どうするのかという話ですね。その辺をもっと突いて行く必要があるわけだから、野党のどの党派でもいいので、政府に迫って欲しいです。与党側も、はっきりとした方針を政府が打ち出すような論陣を張って欲しい。もう1つの問題は、今回のアメリカとイランのエスカレーションに関して、ソレイマニ司令官の扱いを報道で見ていると、この人はイランの英雄で、そういう人をアメリカが殺害したのはけしからんという報道一辺倒ではないですか。これは違いますよね。

飯田)イランから見たらそうなのでしょうが、他方、シリアの内戦で包囲されているところや、今回のイラクを含めて見ると違いますよね。

有本)イランから見ればとおっしゃいましたが、まさにイランの体制から見ればということです。イランは非常に特殊な国で、そもそもアラブの国が周りにたくさんあるなかで、ペルシャ人の国ではないですか。そしてシーア派でしょう。イランというのはイラン・イスラム共和国と言います。イスラムの国として成り立っている特殊な国なのですが、そのシーア派・イスラムの国として成立している形で、イスラム国家として革命の輸出をしようとしていた。そういう体制の帯を築こうとしていたわけですね。ですから、革命防衛隊のソレイマニさんは英雄というだけではなくて、外での工作活動の司令官なわけです。結局、他の国々にしてみれば自分たちの国の不安定要因である、いままでイランが後ろにいるとお伝えして来たことがらの司令官なのです。

飯田)イラクもそうだし、シリアもそうだしと。

有本)そういった国々から見れば、テロリストなわけですよね。アメリカがテロリストとして敵視しているというだけではなく、周辺国にとってもそうだし、この人が指示を出すことによって相当数の周辺国を含む民衆が殺害されて来たわけです。

飯田)巻き添えや紛争。これは善悪二元論では語れないわけですね。

ガーセム・ソレイマーニー (左) 、アブー・マフディー・アル=ムハンディス(英語版) (右)。 2017年にテヘランのモサラで行われたソレイマニーの父親に対する式典にて(ガーセム・ソレイマーニー-Wikipediaより)

ソレイマニ司令官殺害は検討を重ねた上での実行

有本)この人を標的にした作戦は、突然トランプ大統領が思い付きでやったわけではなく、これまでも進言されて来ていました。これが吉と出るか凶と出るかは今後次第ですが、アメリカとしては検討を重ねた上での大統領の決断ということではあるわけです。

飯田)他方、これが第三次大戦不可避とまで書くメディアもいますが、そういう意味では全面作戦ではなく、抑制的な形でピンポイントでやった。

有本)しかも、これはイラクの領内ですからね。もちろん報復ということをイランは言っていて、実際にその一端と思われるようなことを既に実行しています。しかし、これもアメリカと全面戦争をやろうという形でやっているわけではないので、事態をきちんと冷静に見なければいけないことと、あまりにも「ソレイマニさんという英雄を殺したアメリカは悪い」という短絡的な伝え方だけで、日本国内の報道が終始していることは危険だと思います。中東という、日本にとって大事な地域を見る上で、あまりにも報道が偏っています。私たちを含め、反省が必要です。

飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00

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Snow Man佐久間大介、劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』特集でジャングルポケット・アグネスタキオンの魅力に迫る!

5月18日(土)、Snow Manの佐久間大介がパーソナリティを務めるラジオ番組『Snow Man佐久間大介の待って、無理、しんどい、、』(文化放送・毎週土曜日20時~)が放送。5月24日に劇場公開を控える劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』特集として、ジャングルポケット役の藤本侑里とアグネスタキオン役の上坂すみれをゲストに迎え、劇場版でメインキャラクターとなるジャングルポケット、アグネスタキオンの魅力に迫った。

佐久間「劇場版がすごく楽しみ」-

ウマ娘は、Cygamesが展開するクロスメディアコンテンツ『ウマ娘 プリティーダービー』のこと。実在する競走馬の名前と魂を受け継ぐウマ娘たちが、仲間やトレーナーたちと学園生活を送りながら「トゥインクル・シリーズ」制覇を目指す世界が舞台となり、発表以来ゲームを中心として、アニメや音楽、コミックなど、さまざまなジャンルで作品展開を行っている。

アニメでの展開は、2018年から3期にわたるテレビアニメシリーズとショートアニメが放送されている。2018年のテレビアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』はスペシャルウィークとサイレンススズカ。続く2021年の『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』はトウカイテイオーとメジロマックイーン。そして、昨年12月に放送を終えた『ウマ娘 プリティーダービー Season 3』では、キタサンブラックやサトノダイヤモンドといった一時代を築いた競走馬をモチーフとしたウマ娘を主役として物語が展開された。さらに配信アニメ『ウマ娘 プリティーダービー ROAD TO THE TOP』や、短編アニメ『うまゆる』が公式YouTubeチャンネル『ぱかチューブっ!』で公開され大好評を得ている。

佐久間「そんなウマ娘の映画が5月24日に劇場公開ということで、それぞれが演じられているキャラクターについても紹介してもらってもよろしいでしょうか。橋本さんからお願いします」

藤本「私が演じるジャングルポケットは、自由気ままなフリースタイルレースの世界に身を置き、やんちゃな荒くれ者たちを束ねてきたカリスマ的存在です。フジキセキの走りに魅了され、最強を目指すために、トレセン学園の門を叩きました。エネルギッシュな性格で強い、強ええやつの走りを目にしたらじっとしていられない性格なんですけれども、ただ一方で、天真爛漫で子供っぽい一面もある、かっこ良さと可愛さを兼ね備えたようなかわいいウマ娘です。そして、憧れの先輩であるフジキセキをフジさんフジさんと呼んで、慕って目標にしている。そんなウマ娘です」

佐久間「すごい。なんか今の説明の中に一瞬ポッケ(ジャングルポケット)がいましたよね」

上坂「宿ってましたね」

藤本「本当ですか?」

上坂「強い、強ええやつ」

佐久間「いやそう。やっぱそうなんだ」

藤本「ポッケは強いやつじゃない。強ええやつ」

佐久間「素敵。そんなポッケが今回のメインを張ってるということでね。すごいですね。劇場版で主人公ですもんね」

藤本「そうなんですよね。大変ですよね」

上坂「(笑)。あなたですよ。あなたあなた」

佐久間「自分のことじゃないように、あの時の自分は違うぐらいな」

藤本「大変なことが起こってますね。なんか主人公って大きい話すぎて、なかなか現実の話として、頭の中に入って来ないというか」

佐久間「現実味がないというか」

藤本「はい。もうその状態のままここまで来てます」

上坂「(笑)。すごい。収録が結構前だったので、もう」

藤本「そうですね」

佐久間「そっか。そうですよね」

上坂「去年のうちに録り終えたので、半年ぐらいずっとじゃあふわふわしちゃってる?」

藤本「そうですね。地に足がついてない感じで」

上坂「本当に、映画を見たら1発で大好きになる。ジャングルポケットの世代を知らない方でも、その時レース見てなかったよっていう方でも絶対に好きになるし、史実を追いかけたくなるキャラクターだなっていう」

佐久間「へ~。気になる。見てぇ!」

藤本「この世代の関係性がまたいいですよね」

佐久間「この時代の競馬もすごいですもんね。お父さんから聞いて、公式でもレースの映像が上がっているので、実際の映像を見た時にこの馬、強ええ!ってなった競走馬もいろいろいます。ポッケもすごい中で、上阪さん演じるアグネスタキオンがめちゃめちゃ強い!っていう印象なので、アグネスタキオンについても説明聞いてもよろしいでしょうか」

上坂「はい。私が演じるアグネスタキオンは、天才的な頭脳を持ち、目的のためなら手段を選ばないマッドサイエンティスト。周りの目を気にせず、研究第一を貫いているため、変わり者扱いされることも多いが、他を寄せ付けないその走りは圧倒的。ウマ娘に眠るさらなる可能性を追求するという目的に没頭しており、レースを実験場、他のウマ娘たちを実験対象と考えている。授業をサボって研究することもしばしばで、甘い紅茶をよく飲みます」

佐久間「すごいですよね。格好も白衣を着ていて、袖がちょっと長かったりもしてね」

上坂「地味に萌え袖でかわいいですよね。一着でゲームで勝ったりすると袖をくるくる回したり」

佐久間「そうそう!かわいいんですよね。タキオンが」

上坂「ゲームだと結構トレーナー君に頼りっきりで、お弁当作ってもらったりとか、おねだりキャラなのかなって思うんですけど、劇場版だと、どちらかというと史実に近いというか負けなしでターフを去った、4勝して勝ち逃げしていった幻の三冠馬という異名を持つアグネスタキオンなので、その他を寄せ付けない感じが、ティザー映像をご覧になってる方もいると思うんですけど」

佐久間「いやすごい出てますね。あの強者感。圧倒的強者やんけみたいな」

上坂「あのタキオンと、さらに覇王のテイエムオペラオーを前にして」

佐久間「あの時代のオペラオーもすごく強いですもんね」

上坂「あんなに囲まれても動じず、そんな強者揃いの中に他にもマンハッタンカフェですとかダンツフレームですとか、強いライバルの強ええやつの中で、ポッケがどういう走りを見せててくれるのか。めちゃめちゃ熱い。それこそライブ会場では、ティザー映像をトレーナーさんにいち早くご覧いただいたんですけど、すごい反響でしたね」

藤本「すごい大歓声でしたね」

佐久間「あのティザーはテンション上がりますね。やっぱり。あの短い映像でもこのレース絶対あのレースだってなったもん」

上坂「すごい!」

佐久間「実際のお馬さんの走っている映像を見たことがあったので、うわ!あのシーンあるじゃんみたいになって」

上坂「すごい!もうわかってる」

藤本「そんなことがわかるんですね。あの短い間に。すごい」

上坂「ファンの方、そして競走馬がお好きな方も本当必見の作品になっていますね」

佐久間「劇場版がすごく楽しみになってきています」

ほかにも、劇場版『ウマ娘 プリティーダービー 新時代の扉』の気になるストーリーや見どころについて語ってくれた。5月24日の劇場公開前に、是非タイムフリーで。

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