吉村知事と安倍総理が会談~「Go To」はやめるべきか

ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月15日放送)にジャーナリストの佐々木俊尚が出演。新型コロナ対策について吉村知事が安倍総理、菅官房長官と行った会談について解説した。

2020年7月14日、要望書を受け取る安倍総理~出典:首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/202007/14menkai.html)

新型コロナ対策~安倍総理と大阪府の吉村知事が会談

吉村知事)総理、それから菅官房長官にお願いをいたしました。コロナ対策についてです。実効性のある対策をぜひお願いします。そして法改正をお願いしますということです。

 

安倍総理は14日、新型コロナウイルスの対策について、要望に訪れた大阪府の吉村知事と総理官邸で会談した。会談には菅官房長官も同席している。吉村知事は、感染防止対策の徹底を事業者に義務付ける法改正などを要望した。

飯田)東京では14日、新たに143人、全国では332人の感染が確認されました。吉村知事は法改正も要望したということです。

定例会見する小池百合子東京都知事=2020年7月3日午後、東京都新宿区 ©産経新聞社

ここでGo Toキャンペーンをしなければ観光業は死んでしまう

佐々木)この状況でGo Toキャンペーンをやるべきではないと、吉村知事はおっしゃっていました。そう言われればそうですが、では、いつならやっていいのでしょうか。集団免疫を獲得できる見通しが立たず、ワクチンや薬の開発の目処が立っていないという状況がいつまで続くのかわかりません。このまま放っておくと、観光業は死んでしまいます。どこかである程度、自粛を緩めなくてはなりません。Go Toキャンペーンに対して批判が高まっています。こんなことをしないで補償すればいいという話もあります。Go Toキャンペーンは1兆7000億円という巨額をかけるのですが、観光業界の従事者数は800万人~850万人います。仮に850万人だとすると、1兆7000億円を1人当たり全員の補償に回せば、1人20万円です。1ヵ月の給料としてはいいかも知れませんが、1ヵ月で終わりです。これから何年も毎月20万円を渡すとなると、大変な金額になってしまい、補償だけで乗り切ることは現実的ではありません。もちろん将来、ベーシックインカムをやるということであれば別ですが。やはり経済が回って、みんなが旅行に行ってお金を落とさなければ、給料を払うことはできません。そう考えると補償だけでは足りないので、行ってもらうしかありません。東京だけ見ていると、100人超、200人超と感染者が出ていて危険な感じがありますが、地方では感染が収まっているところが多いので、ある程度は回して行くという発想は大事だと思います。Go Toキャンペーンをやめれば感染が収まるのに、というのは量の概念を逸しているのではないでしょうか。

【新型コロナ 帰宅ラッシュ】家路を急ぐ人たちなどで込み合う新宿駅周辺=2020年6月24日午後、東京都新宿区 ©産経新聞社

観光で日々の生計を立てている人が1000万人いる~バランスが大切

飯田)これもやめるかやるかの二者択一、経済かコロナかという議論になってしまう。

佐々木)観光か命、どちらが大事ですかと言っています。3.11のときも、電力か命かみたいなことを言っている人がいました。電力がなければ命も守れません。それと同じで、観光か命かと、観光は不要不急に思えるかも知れませんが、その観光で日々の生計を立てている人は1000万人近くいます。彼らの命は観光がなければ守れないので、そのバランス感覚を大事にすべきだと思います。

飯田)そういう極論は逆に言うと、いろいろなものを切り捨てることになってしまう。

佐々木)わかりやすい物語につい頼ってしまい、スローガンを叫んでいれば世の中がよくなると思っている人が、あまりにも多すぎます。そうではなく、バランスが大切なのです。少しでもバランスが崩れるとあちらがひっくり返ったり、こちらがひっくり返ったりします。我々の社会はやじろべえのように、どちらかに倒れず、何とか維持している状態なのだということを理解しなければなりません。

【新型コロナ 川越】蔵造りの街並みが残る観光地の埼玉・川越では、臨時休業している店舗が目立ち、人通りが少なかった=2020年5月2日午後、埼玉県川越市 ©産経新聞社

東京、大阪は外してグラデーションのある政策が必要

飯田)吉村知事も全国的なキャンペーンはいまやるべきではない、近県などへ行くことから始めるべきだとおっしゃっています。まずは近くからですかね。

佐々木)とりあえず東京、大阪は外して、それ以外は自由にするとか、もう少しグラデーションのある政策は確かに必要です。日本人は、国がいいと言ったら全員が動くようなところがありますが、そうではなく、ある地域を動かして、ある地域は収めるということが必要ではないでしょうか。もう少し柔軟に、機能的にやることが求められていると思います。

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ブロッコリー価格2.5倍「これは大変なことなんです!」高騰野菜のありがたみとは?

落語家の春風亭一蔵がパーソナリティを務めるラジオ番組『くにまる食堂フライデー ~どうした!?一蔵!』(文化放送・金曜日9〜13時) 5月17日の放送では、パートナーの水谷加奈アナウンサーとともに、様々な最新ニュースを紹介した。

水谷「一蔵さん、今日取り上げるニュースはなんでしょうか?」

――西濃運輸 運賃10~20%値上げへ――

一蔵「西濃運輸が運賃値上げ。これは偉い! 僕、トラックドライバーだったんですけど、夜中に長距離を走ってると、西濃さんの自社便がすごい走ってて本当によく見るんです」

水谷「お見かけしますね」

一蔵「2024年問題は、大きな会社から動いていもらわないと、下は潤わないんですよね。全部の会社の賃金が上がるのが当たり前になるには、こういう大きな会社がしっかりと値上げして発表しないと」

水谷「運賃が10%から20%値上げされるということで、これは人件費とか燃料ということですよね」

一蔵「そうでしょうね。西濃さんってずっと80キロで左側を走ってて、新東名がない時代とか私も後ろ走ってました。東名って結構、夜中渋滞が起きてたんですよ。ぴたっと止まる渋滞じゃなくて、進んでるんだけど進んでいかないみたいな、なかなか前にいかない。その状況で75キロで走っている大型トラックが80キロの西濃さんを抜こうとすると、ものすごい時間がかかるんです。それで後ろに車が詰まっていく。「またかよ!」とかよく言ってたんですけど、要は夜中の東名高速で代名詞みたいになっているぐらいの会社が、ちゃんと運賃を上げてくれたというのは、うれしいですね」

――健康野菜「ブロッコリー」の価格高騰――

一蔵「ブロッコリーが高騰して大変です!」

水谷「この話題? どうしたんですか?」

一蔵「2.5倍です」

水谷「高い! ブロッコリーとキャベツが今高いんですよ」

一蔵「これは大変なことなんですよ。私みたいないわゆる筋肉隆々だとブロッコリー食べて生きてますから」

水谷「筋肉なんだ(笑)」

一蔵「ブロッコリー1個に対してホテルの朝のバイキングはウインナー1本食べてもいいというようなルールの方もたくさんいると思うんです。ちなみに私はそうなんです」

水谷「(笑)バランスを取ってね」

一蔵「私の地元、練馬は畑が多くて町内会の人がいろいろ持ってきてくれるんですよ。そこでブロッコリーのありがたみをよく教えてくれる。なんでかって言うと、1つの木からいくつもできるピーマンとかナスとかキュウリとかと違って、ブロッコリーは1つのところにドーンとできるだけですから面積を取る。非常に貴重、だから高くなるのも当然!」

水谷「はい」

一蔵「今回、2.5倍になって、私ももらったら非常にありがたく頂戴してるんですが、1つだけここで言わせて頂くと…、私はブロッコリー大嫌い」

水谷「(笑)うそでしょ?」

一蔵「以上です」

放送では、公職選挙法違反の疑いで代表らが逮捕されたつばさの党や、古畑任三郎が30周年で一挙放送など、様々なニュースについて独自の目線で斬り込んだ。トークの続きはradikoのタイムフリー機能でご確認ください。

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