「創価大」嶋津・永井両選手、視力のハンデ感じさせぬ走りで箱根駅伝初の総合2位に貢献!

嶋津雄大選手_創価大学提供

ラジオ大阪(OBC)が放送する『話の目薬 ミュージックソン』は、視覚障がいの当事者である西村登代子さんと晴眼者である原田年晴OBCアナウンサーが送る番組です。視覚障がい者が社会生活の中で直面する課題を取り上げ、その状況を克服して明日を元気に生きていこうというメッセージや役立つ情報、支援者の活動などを伝えます。

2月2日・9日の2週にわたっては、第97回箱根駅伝で初の総合2位(往路1位、復路5位)に輝いた創価大学の嶋津雄大選手と永井大育選手の電話インタビューをお送りします。2人は、ともに網膜色素変性症というハンデを持ちながら、チームの快挙に大きく貢献しました。2回目の出場で4区を務めた嶋津選手は区間2位の走りで総合1位に躍り出る見せ場を作り、初出場の永井選手は8区を走り区間8位のタイムで総合1位をキープしたまま9区の選手に襷を繋ぎました。

永井大育選手_創価大学提供

出場選手10名のうち2名が視覚障がい者という独特といえるチーム編成の創価大学。2人は数ある大学の中から創価大学を選択した理由を練習環境の素晴らしさとチームの雰囲気の良さと言い、「走るうえで何か困ることは?」という質問には「何もない」口をそろえます。この病の見えにくさを補う練習設備と、「先輩も後輩もない」というチームの信頼関係に、同じ症状を持つ西村さんも感激し、原田は「今回の結果につながっている」と納得しました。

スタジオで電話インタビューをする西村登代子さん(左)と原田年晴OBCアナウンサー

2人が幼くから症状を自覚した網膜色素変性症は遺伝性・進行性の病で、明るさや照明などが見え方に大きく影響し、そのため球技を行うのは難しいといいます。そうした中で陸上に活躍の場を見出してゆくのは一見自然な流れのように思われますが、駅伝を走る喜びを語る声からは消極的な雰囲気は感じられません。「人の支えがないと走れない、生きていけない」と話しながらも、チームを支える一人として活躍し、素晴らしい走りで見る人に勇気を与える2人の声には、強さと自信を感じます。同じ症状を持つ人にはもちろん、障がい者、晴眼者問わず、聴く人に元気を届けるはずです。駅伝やチームに対する想い、視力の状態、陸上の道に進んだ経緯、学校生活や将来の夢など、たっぷりと話を聴きます。

嶋津選手のインタビューは2日、永井選手は9日のいずれも夜8時から放送します。ぜひお聴きください。

話の目薬 ミュージックソン
放送局:OBCラジオ大阪
放送日時:毎週火曜 20時00分~20時26分
出演者:西村登代子、原田年晴
番組ホームページ

※該当回の聴取期間は終了しました。

鳥越俊太郎 サンデー毎日編集部時代、他メディアと闘った「イエスの方舟」バッシング報道を振り返る

TOKYO FMの音声配信プラットフォームAuDee(オーディー)の番組「長野智子のテレビなラジオ」(隔週火曜・10時配信)。1985年のフジテレビ入社以降、テレビ業界で活躍してきたフリーアナウンサー・長野智子が、テレビを牽引してきた制作者・出演者をゲストに招き、テレビの過去・現在・未来を語ります。

4月30日(火)、5月14日(火)の配信では、ジャーナリストの鳥越俊太郎さんがゲストに登場。ここでは「イエスの方舟」事件の報道について語ってもらった5月14日配信の模様をお送りします。

(左から)パーソナリティの長野智子、鳥越俊太郎さん


1940年、福岡県生まれの鳥越俊太郎さん。京都大学法学部を卒業後、毎日新聞社に入社。サンデー毎日、外信部テヘラン支局を経て、1988年にサンデー毎日編集長に就任。翌1989年に退社後、テレビ朝日の報道ドキュメンタリー番組「ザ・スクープ」のメインキャスターを務めます。同番組でメインキャスターを務めた長野とは、2000年から2012年まで共演しました。

◆「イエスの方舟」へのバッシングを疑問視したのはなぜ?

長野:鳥越さんは「スタンピード現象」、つまりメディアが雪崩のように同じ報道をすることに対していつも異論を唱えていたじゃないですか。「ザ・スクープ」でもアメリカ同時多発テロの際、アメリカではなく中東だとおっしゃっていました。

必ず異論を唱えるなかで、(鳥越さんの)原点なのかなと感じる「イエスの方舟」事件についてお聞きしたいです。実は、この番組にTBSテレビの佐井大紀さんが来てくださって、イエスの方舟のドキュメンタリー映画(『方舟にのって~イエスの方舟45年目の真実~』)の監督をされる話を聞いたんです。鳥越さんも出ていらっしゃるんですよね?

鳥越:そうですね。

長野:当時、イエスの方舟事件に関するほとんどの報道がカルトだと言って大批判をしていました。

鳥越:ある奥さんが「娘をイエスの方舟にとられた」と「婦人公論」へ手紙を書くわけです。「婦人公論」に記事が出て、それに産経新聞が食いつくわけですね。そこから各テレビ局、全マスコミが「女性がかどわかされて行方不明になった」と報道した。そりゃあもう大騒ぎでしたよ。

長野:あのとき、なぜ鳥越さんが所属するサンデー毎日だけがブレずに最初から「それは違うのではないか」と異論を言い続けていたのかが聞きたいです。

鳥越:(異論を唱えていた)当時の編集長の鳥井守幸さんは、毎日新聞のなかで今でも一番尊敬をしている人です。当時、イエスの方舟が逃亡していて、どこにいるかわからないし、産経新聞を中心に毎日のように(イエスの方舟を)悪人のように報道していたんですね。

僕は取材をしていなかったし、「こんなこともあるのか」と思っていたんですけど、彼ら(イエスの方舟の信者)が「私たちはこういう考えです。言われていることとは違います」と手紙を各編集部に出したんだよね。産経新聞などは「レター作戦」と呼んでいました。

長野:(手紙を信者に)無理やり書かせたと報じたんですね。

鳥越:そのなかで、鳥井守幸編集長は「手紙を読んでみると理がかなっているし、1回(新聞に)載せてみない?」って言ったんですね。僕らはビックリしたんですけども(笑)。それで、一字一句変えずに全部そのまま、なんと2週続けて掲載しました。

「なぜ手紙を載せるのか。おかしいんじゃないか」という批判がいっぱいきましたけども、鳥井さんは「いや、これは(無理やり書いたものとは)違うかもしれない。俺の勘だけど」と言ったんです。この勘というのは、鳥井さんの“ジャーナリストの勘”ですよね。

長野:そうだったんだ!

鳥越:そうしたら向こう(イエスの方舟)から反応があって、電話がかかってきたんですよ。僕が出たから覚えています。「一度(編集部に)行って鳥井編集長と話がしたい」という内容でした。

その頃、彼らは福岡のキャバレーか何かで仕事をしていて、周りに警察の気配がすると電話で聞いたんですよ。そのことを鳥井さんに伝えたら「すぐに東京へ引き上げるように言いなさい」と言われたので「全員荷物を持って、東京に戻ってきなさい。私が出迎えます」と伝えたんですね。

それで私は大きい車をチャーターして羽田空港で待っていたら、流行の最先端にいるような女性たちがゾロゾロと出てきたんです。あまりにもイメージと違ったから「あれか!?」ってビックリしましたよ(笑)。

長野:いわゆる宗教っぽい人たちではなく、普通の人たちだったから驚いたんですね。

鳥越:そう。それで車に乗ってもらったんですよね。


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<番組情報>
番組名:長野智子のテレビなラジオ
配信日時:隔週火曜・10時配信
パーソナリティ:長野智子

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