これは斬新! 時事芸人・プチ鹿島が伝授する「新聞社説の楽しい読み方」

フリーライターの武田砂鉄が生放送でお送りする朝の生ワイド「武田砂鉄ラジオマガジン」(文化放送)。12月11日(木)8時台のコーナー「ラジマガコラム」では、木曜前半レギュラーの時事芸人・プチ鹿島が『新聞社説の楽しい読み方』を伝授した。

プチ鹿島「今日はですね、『新聞社説の興奮を読み比べ!』」

武田砂鉄「鹿島さんが興奮してるんじゃなくて、社説が興奮してるということですね?」

鹿島「正しく言うと、社説が興奮してるのを見て、僕が興奮してる。興奮×興奮、『北朝鮮ウォッチャーのウォッチャー』みたいな感じですね(笑)。
まず、私のタブロイドの師匠である日刊ゲンダイ師匠の昨日の見出しをちょっとご紹介しようと思うんですが、『スナック・キャバクラの原資は税金? “チンピラ維新”に血税33億円』。……チンピラっていう言葉が、さすが師匠でございます」

武田「鼻息が荒いですねえ(笑)」

鹿島「私、ここまでは言えません(笑)。“チンピラ維新”ってね。これが本物のタブロイド紙です。師匠の王道ですよ。で、維新についての読み比べをしようと思うんですが、まずその前に『読み比べとは何か?』っていう基本のことをお話ししようと思いまして。
最近ね、ありがたいことに『新聞読み比べの楽しさを語ってください』と、色んなところで言われるんですが、じゃあどう読めばいいのか。僕も昔から新聞を楽しく読んでたかって言うとそうでもなくて。だって社説なんか小難しくて何言ってるか分かんないじゃないですか? 偉そうで」

西村志野「難しいイメージありますよね」

鹿島「でしょ? 学校の先生に『社説を読みなさい』とか昔は言われたもんですけど、でも僕ある時『じゃあ社説とか新聞の論調を擬人化したらいいんじゃないか?』と。『これ、なんか偉そうな大御所の師匠が、毎日何か案件について小言言ってると思えばいいんじゃないか?』と。
そうすれば『じゃあ明日は何について小言を言うのかな?』と楽しみになったんですよね。しかも各紙論調の違いというのがありますから、もっと分けて言うと、おじさんが自分の信じる正義を日々主張していると思えば、さらに読み比べは面白くなるんじゃないかなと」

武田「なるほど」

鹿島「だから例えば同じニュースを見て、同じ案件でも見え方、例え方、言い方が違うもんですよね。例えば今読んでる新聞があるとしたら、それと反対の論調の新聞も読むと面白いんじゃないですか? っていう提案ですね。
つまり相手側の意見、自分がこっちの考えだとしたら、もしくは自分が読んでる新聞がこっちだとしたら、『それと反対側の意見で何を言ってるのかな?』っていうのを見るのも面白いっていうのがあるんですよね。
それで言うとやっぱり顕著だったのが第二次安倍政権だったんですよ。新聞がもう二極化していたんですよね。
安倍さんに対する支援・支持。あと距離を置いた論調みたいな、僕にとっては読み比べの宝庫だったんですよ。
で、当時その状況をもっと分かりやすく伝えるのはどうすればいいかと思って、野球場とかサッカー場に例えてみて、特に野球場とか分かりやすいと思うんですけど、『安倍スタジアム』っていうのがあるとして、1塁側ってホームのファンが集まるところじゃないですか?」

西村「基本、そうですね」

鹿島「3塁側はビジターファン、対戦相手。だからホームチームとはちょっと距離を置いている。『安倍スタジアム』もしくは新聞の論調でもそうじゃないかと思って、1塁側が例えば読売とか産経がいるとして、政権と親和性が高い、もしくは支持している。
対して3塁側に座っているのが朝日、毎日、東京と。ちょっと政権と距離を置いている、もしくは批評的であるっていう。
当時やっぱり『もり・かけ(森友・加計)問題』っていうのは朝日新聞が最初に報道して、毎日新聞とか東京新聞が熱心に報じていた。じゃあ一方で読売新聞は何を報じていたかって言ったら、これ2018年の10月14日の見出しなんですけど、『消費増税、首相明日表明』ということで、政権が何を考えているのかをいち早く教えてくれるのが1塁側を読むメリットでもあるわけですよね。
そもそも新聞って、全て3塁側に座って、『権力とは距離を置いた方がいいんじゃないか?』みたいな考え方もあるし、僕もそうだと思うんですけど、1塁側の新聞を読むメリットっていうのもあるということを前提においてください。
もっと読み比べで面白い例を出すと、スポーツ新聞なんですよ。スポーツ紙って例えばプロ野球で言うと分かりやすいじゃないですか、推す球団がはっきりしてる」

武田「明確ですよね」

鹿島「スポーツ報知は巨人、デイリースポーツは阪神じゃないですか。だから逆にそれぞれのファンは、その新聞を読むわけですよね。ある意味情報は偏ってるってことを分かって読むわけですよ。だから僕はそんな時逆に『巨人ファンの人はデイリーを読んだ方がいいんじゃないですか?』とか、 『阪神ファンの人は報知をチェックした方がいいんじゃないですか?』って言ってるし、自分でもやってるんですよ。
っていうのは、相手側の評価が必要最小限のシンプルさで書かれているから。
例えば巨人のエースについて、自分とこのチームの若手と比べて『いつかこんな投手になってくれたらいい』とかいうデイリーの記者のコラムがあったりすると、『なるほど、相手側はこういう風に評価してるんだな?』と分かるわけですよね。
で、こういうことを頭に入れて『なるほど、普段はこんなことを言ってるけど逆にこんなこと言う時もあるんだ』っていうのが新聞読み比べなんですけども、最近の高市政権を見ると僕が今さっき例に出した『安倍スタジアム』の時にちょっと似てきたんですよね、二極化してきたんですよ」

武田「1塁と3塁にくっきり分かれてきたと」

鹿島「最近記憶に新しい、新しすぎる台湾有事の時の社説なんかくっきり分かれてます……」

この後、プチ鹿島さんによる「新聞社説の楽しい読み方」講座は具体例たっぷりで、さらに白熱して参ります!

タグ

消化器外科医が減少中。お腹の「がん」がすぐ手術できなくなってしまう恐れ

ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、1月15日の放送に元・日刊スポーツ編集局長の久保勇人が出演した。お腹の「がん」を担当する消化器外科医が激減している、将来、すぐに手術を受けられなくなるかもしれない、という問題について解説した。

長野智子「(消化器外科医の減少について)まずどんな状況か教えて下さい」

久保勇人「消化器外科医って食道、胃腸など、食べ物の通り道と、肝臓、胆のう、膵臓などのお腹の機関のがん。それから腸に穴があく、といった緊急の病気、手術が要るものを担当するわけです。日本消化器外科学会の医師は日本外科学会(外科全体)の半分近くもいらっしゃいます。担当エリアが多いということもあって。手術の症例数でも消化器外科医は年間約90万件、日本で行われる。次が心臓血管外科医の37万件なので、断トツなんですね」

長野「はい」

久保「厚労省が昨年、こういう調査検討会のまとめを発表しました。40年(2040年)を見据えた、がん医療提供体制。この中でがんの患者数は40年に106万人になる、現在(25年度)に比べて3%増えると。人口が減っているのに増えるんですね。一方、消化器外科医は10年前に比べて約10%も減少しています。ここだけが激減していて、ほかの外科医はおおよそ増加か横ばいかで推移している」

長野「平均年齢も50代後半なんですよね」

久保「だいたい60代に入ってきているんじゃないか、ともいわれます。厚労省は消化器外科医が40年には約4割減少して、必要なお医者さんの数に対して5200人も不足すると言っていて。そのために現在、提供できている手術、療法が継続できなくなる恐れがある、という警告を去年の夏に発していた」

長野「すでに自分の県で受けられない人も出てきていますね」

久保「なんでこんなに消化器外科医が減っているのか。第一はほかの科に比べて仕事が多いらしいんです。消化器外科学会理事である富山大の藤井教授によると、がんの手術に限らず、抗がん剤の治療、救急の対応、内視鏡検査、緩和ケア、ICUの管理など。こういったことも消化器外科医は、こなさないといけない」

長野「はい」

久保「なぜ、こなさないといけないか。その教授によるとそれぞれの専門家が本来、やるべきだけど、どこも患者に対して人手が不足していると。消化器外科医は自分の担当エリアの周辺部分の仕事だから、それらの仕事もできるそうなんです。そういったこともやらなければいけなくなっている、ということです。一方で激務の中の待遇ですね」

長野「はい」

久保「給料などは他のお医者さんと基本、一緒のようです。いくらハードワークしても。特に大学病院、国立大学病院なんかの場合はお医者さんとしての給料が設定されているわけではなく、文学部の先生、経済学部の先生と同じ給与体系で働いていると。早朝から深夜まで患者さんをケアしても、それに見合った給料は払われない。藤井教授ですら仕事の合間や休日に外部でアルバイトしなければ生活していけない、とおっしゃっていました」

長野「はい……」

久保「消化器外科学会が『自分の子どもに消化器外科医になるよう勧めますか?』という調査をして。『勧める』と答えた先生はわずか14%だったと。自分の子どもにも勧められない仕事、という状況になっているわけです。消化器外科医の先生たちは手術時間や難易度などに合わせて、報酬の体型を変えてくれないか、と。もっと効率的に病院や消化器外科医が働けるよう集約化したりバランスをとったりしてくれないか、ということを求めています」

Facebook

ページトップへ