アメリカがホルムズ海峡を逆封鎖 世界経済への影響は?

4月14日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、火曜コメンテーターで上武大学教授の田中秀臣氏と番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーが、「アメリカとイランの情勢」について意見を交わした。

豊かでない国の方がダメージ大きいと思いますよ

戦闘終結に向けたアメリカとイランの協議が合意に至らなかったことを受け、トランプ大統領が表明したイランの港に船舶を出入りさせないためのイラン沖合での海上封鎖が、日本時間13日午後11時から開始。 

トランプ大統領は「イランが原油を売却できないようにする」としている。封鎖によってイランの重要な収入源を絶てる可能性がある一方で、原油やガスの価格をさらに押し上げるリスクもあり、原油の先物価格1バレル100ドルを一時的に突破した。 

トランプ大統領によるホルムズ海峡の封鎖により、アジア地域のアメリカ同盟国や中国など、エネルギー依存度の高い各国が一段と経済的打撃を受ける恐れがあるとされている。 

「日本への影響を含めて、田中さん、この辺りの動きはどうご覧になりますか?」(寺島アナ) 

「今のところ関係筋ということでイランとの再交渉が行われるとか、あるいはトランプさんが“イラン側が合意を目指している”みたいな発言をして。それで先物市場とか石油価格が下がったり、日経平均株価が今また上がったり。楽観と悲観が交互に、様々な情報で市場が振り回されているのはあります」(田中氏) 

「はい」(寺島アナ) 

「こういった特殊な状況を加味して、金融市場あるいはそれを受けた実体経済もある程度は底堅く推移している気がします。少なくとも大崩れはしていない。特に先進国を中心にお金のある国は、中東危機以前に1日あたり世界で1億バレルくらいの石油消費量があったわけですが、今回の中東危機で最小で1割減、最大で2割近い減少なんです」(田中氏) 

「ええ」(寺島アナ) 

「調達の代替ルートを探しても生産量自体がリカバリーできていませんから、誰かがどこかで損しているんです。どこが被害を被っているかというと、お金のない国。南アジア諸国であるとか、あるいはアフリカであるとか。そういったところが大きな影響を被っているのが、ざっくりした世界的な今回のマイナスの側面だと思います」(田中氏) 

トランプ大統領はイランに対して「切り札は何もない」と述べ、協議に戻ってくるという見方を示している。イラン側も反発を続けていて、協議で交渉団を率いた国の会議後、SNSに「今のガソリン価格を楽しんで」と投稿した。

より激しい戦闘が続いてホルムズ海峡が数カ月にわたり事実上封鎖される場合、原油価格が170ドルに上昇するという見方もあるという。このシナリオでは世界成長率が2.2%に減速し、年末のインフレ率は5.4%に達するとしている。 

「日本では石油関連製品の値上げが相次いでいますが、物価が上振れする懸念。これは田中さん、どうご覧になりますか?」(寺島アナ) 

「物価が落ち着いた段階で、ともかくエネルギー価格を除いた価格は2%を切った感じなんですよ。それでエネルギー価格が上昇する、それに連動して様々な資材価格が上がる側面はありますが、世界インフレ率が5.4%って言ってましたが、そこまではいかないと思います。最悪パターンで2%前半くらいになるんじゃないかと。ただ、今後の石油価格の動向はアメリカ、イスラエル、イランの三者がどう出るのかに大きく依存していると思いますから、断定的なことは言えませんよね。仮に長期化するとして、1バレル100ドルを1年くらい続けていくと、2%台前半くらいに上がっていって、それによって我々の可処分所得であるとか実質賃金がプラスになっていたのがマイナスになっていく」(田中氏) 

「変化するんですね」(寺島アナ) 

「さらに国内景気で見ると、消費のマインドが急激に冷え込んでいるということなので、そういった意味でも物価高が加速化していくと、より一層消費にダメージを受ける。そのために政府の積極的な政策が必要です。エネルギーの代替的な調達ルートをしっかりする」(田中氏) 

「ええ」(寺島アナ) 

「民間の節約はお願い程度にして、コロナ禍のときのように“自宅で勤務してください”とか“営業時間は○○までです”とかは極力しないように。今の状況で言うとやらないと思いますけどね。せいぜい“電気の付けっぱなしはやめましょう”とか“エレベーターではなく階段を使いましょう”とか、緩やかな節電であれば経済に与えるダメージは限定的ですから。それで乗り切れる先進国が大部分ですが、豊かでない国の方がダメージ大きいと思いますよ」(田中氏) 

 

〈出典〉 

アメリカ・イラン協議はなぜ合意せず?トランプ大統領「イランの海上封鎖」表明で今後戦闘再開の懸念

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髙橋洋一の特別企画も毎日放送「政治経済 秋の中間点検!あのニュースどうなってるの!?ウィーク」

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◇番組概要

ニッポン放送『垣花正 あなたとハッピー!』
■放送日時:毎週月曜~木曜 午前8時~11時
■パーソナリティ:垣花正
■コメンテーター:
10月19日(月)髙橋洋一(数量政策学者)
10月20日(火)森永康平(経済アナリスト)、須田慎一郎(ジャーナリスト)
10月21日(水)須田慎一郎(ジャーナリスト)、青山和弘(政治ジャーナリスト)
10月22日(木)中瀬ゆかり(新潮社出版部執行役員)、三上洋( ITジャーナリスト)
■アシスタント:那須恵理子(月・水) 熊谷実帆(火・木)
■番組メールアドレス:happy@1242.com
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