「メンバーが揃っていない中での4位は地力がついてきたのかな」順天堂大学・長門監督【出雲駅伝レース後取材】
2026.10.12 up
――割と集団で前半3区過ぎまでいったが、プラン通りか?
「3区終了時点でどこの位置にいられるかっていうことしか考えていなかったので、4区、5区は我慢。アンカー(山本悠、3年)に渡ればどの順位でも1つでも上に上げてくれるだろうというのは想定していたので、思い描いていた、イメージ通りの走りを彼らがしてくれたなと思っています」
――この結果が全日本、箱根に向けてもいい材料になるのでは?
「彼らも5位以内は難しいのかなとも思いながら準備してきてこの結果なので、戦える感触はつかんだのかなと思います。あとは全日本、箱根に向けてまだ長い距離を走れるメンバーも残っているし、今回使えなかったメンバーも(状態が)上がってきているので、また楽しみではありますが、浮き足立たずにやっていきたいなと思ってます」
――(2区の)吉岡(大翔、4年)選手が上手く流れを作った。
「急遽、とは言っても1ヶ月ぐらい前からイメージはしていた(1区の)小林(侑世、4年)がしっかり仕事してくれた部分は大きかった。吉岡は強い選手が集まる中でも、堂々と自分の力を発揮できるようになったのは大きかったのかなと思います」
――小林選手は急遽の起用だった?
「 池間(凛斗、3年)を本当は三大駅伝で使いたかったが、夏の最後にちょっと怪我をして、2週間ほど遅れていた。今は順調に走ってはいるが、(本番で)使うにはまだ早く、全日本に取っておこうかなというレベルでした。怪我したタイミングぐらいで池間が無理だったら小林というのはずっと思っていたので、彼がしっかり大役を果たしてくれたと思っています」
――フィニッシュ直前は混戦になりましたが、山本選手が抜け出しました。
「山本は条件が悪くなってくると、賢く走るというか、考えながらしっかりやれる選手なので、どうにかしてくれるだろうなとは思ってはいました。ただ、勝負事なので、他のチームのマイナスが出た部分とかも相まっての結果。内容としては本当にうちができることをしっかりやれたなと思います」
――今は吉岡選手と山本選手ではどちらがエースと呼べますか?
「井上(朋哉、2年、3区)も強いと思います」
――まさにこの3人は信頼のできるランナーか?
「種類が違うなと思います。計算できてしっかりとめられる山本と爆発力のある井上、そして安定感が増してきている吉岡。(3人とも)スピードも出せますし、いい感じです。エースと言えるか分からないですが、核になってきたなと思います」
――アイビーリーグ選抜を抜いたら、箱根に続いて実質3番ですがいかがですか?
「箱根駅伝の時は120%を出しての3番で、出来すぎなぐらいでした。ただ、今回に関してはメンバーも揃っていない中で順位がついているので、チームの地力はついてきたのかなと思っています」
――選手たちが根の頂点を目指している中で、監督としての手応えは?
「平地はだいぶ(メンバーが)揃ってきているので、山(が鍵)になるのかなとは思います。そこさえ揃えば、もしかしたらと思っています。吉岡などのエースクラスが揃っているうちに狙いたいなと思っています」
――距離が伸びた方がチームとしては力が発揮できるか?
「そういう練習もしてきている。出雲は夏だし、しっかり走るために5番ぐらいでいいという話をしてきた。それが成果として出てきてるので、手応えは掴んでいるのではないかなと思っています」
「『ノルウェイの森』にも登場させました」村上春樹が愛する『アカデミー賞』落選曲とは?
2026.10.24 up
作家・村上春樹さんがディスクジョッキーをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「村上RADIO」(毎月最終日曜 19:00~19:55)。9月27日(日)の放送は「村上RADIO~くたばれ、アカデミー賞~」をオンエア。今回の放送では、「アカデミー主題歌賞にノミネートされながら、惜しくも受賞を逃した名曲」を特集。受賞作の影に隠れながらも今なお世界中で愛され続ける1960年代の名曲を中心に、村上さんこだわりのアナログ盤音源でお届けしました。ヘンリー・マンシーニやバート・バカラックといった巨匠たちの楽曲をはじめ、賞の裏側にあるドラマや村上さん自身の思い出、さらには昨今話題の「AIと創作活動」についての貴重なトークまで、時代を超えて愛される音楽の魅力にあふれたひとときとなりました。
この記事では、中盤4曲について語ったパートを紹介します。
「村上RADIO」
◆Chris Connor「Dear Heart」
1964年もまたもや、ヘンリー・マンシーニさんが涙を呑(の)みます。彼の『ディア・ハート』が、『メリー・ポピンズ』の主題歌「チム・チム・チェリー」に負けちゃったんです。ディズニー映画『メリー・ポピンズ』は映画として大ヒットしたので、好意的な票が集まったのでしょうが、僕の推しは『ディア・ハート』の方だったので、ちょっとがっかりしました。
『ディア・ハート』という映画自体は大したものじゃなくて、本国でもあまり評判にもならなかったし、日本では公開もされませんでした。そのせいで損をしたかもしれませんね。でも良い曲です。『ノルウェイの森』という僕の小説の中にも、この曲をちょこっと登場させたと記憶しています。
マンシーニの作るメロディーって、チャーミングで美しいんだけど、そこにはいつも仄(ほの)かな悲しみのようなものが含まれています。クリス・コナーがボサノヴァのリズムで落選曲『ディア・ハート』を歌います。
◆Astrud Gilberto「Love Theme From "The Sandpiper" (The Shadow Of Your Smile)」
◆Chris Montez「I Will Wait For You」
さて、1965年にはジョニー・マンデルが作った『いそしぎ』が受賞しました。まずは『いそしぎ』の主題曲「The Shadow of Your Smile」を聴いてください。歌うのはアストラッド・ジルベルトです。
「The Shadow of Your Smile」、これは文句ない名曲です。ケチの付けようはありません。しかしミシェル・ルグランが『シェルブールの雨傘』の主題歌「I Will Wait For You(あなたを待っている)」で落選したのは、やはり気の毒でした。とても素敵な曲なんですけどね。そしてまた映画としては、エリザベス・テイラーとリチャード・バートンのカップルが共演した大甘のラブ・ロマンス『いそしぎ』よりは、『シェルブールの雨傘』の方がずっと上だとぼくは個人的に思いますが。
クリス・モンテスが歌います。ミシェル・ルグラン作曲の落選曲「I Will Wait For You」。
◆Rita Reys「Alfie」
1966年のアカデミー主題歌賞はジョン・バリーの作曲した『野生のエルザ』がとりました。「Born Free」、美しいメロディーですね。
でも賢い雌(めす)ライオンがこの受賞を背後からそっと支えているような気がしてなりません。エルザ、素敵でしたものね。
この年、エルザのおかげで受賞を逃したのは、バート・バカラックの名曲『アルフィー』でした。僕はこの『アルフィー』という映画が好きでした。小ぶりだけど味があってね。若き日のマイケル・ケインが調子のいい遊び人、アルフィーをとても魅力的に演じていました。オランダ人のジャズ歌手、リタ・ライスが落選曲「アルフィー」を歌います。
<番組概要>
番組名:村上RADIO~くたばれ、アカデミー賞~
放送日時:9月27日(日)19:00~19:55
パーソナリティ:村上春樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/murakamiradio/