コロナの第7波が襲来? BA.5株のまん延に藤井聡氏「感染者数の増減は重要な問題ではない」

7月7日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、コロナウイルスの感染が再拡大しているという話題が取り上げられ、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏が、寺島尚正アナウンサーを前に持論を展開した。

冷静な対応呼びかけ「重症化の割合は大きく減ってきている」

国内で新たに確認された新型コロナウイルス感染者は、7月6日に4万5000人を超えた。前の週の同じ曜日からほぼ倍増しており、4万人を上回るのは5月18日以来のこと。オミクロン株の派生型で感染力がより強いとされるBA.5株の感染者が増えている。

5月には減少傾向にあった新規感染者数が、ここに来て急増していると聞くと不安になるが、藤井氏は感染者数の増加だけで右往左往すべきでないと指摘した。

「こういうことは(ウイルス)株が少しずつ変わっていけばあるだろうと予想されていたので、決してすごいことが起こっているわけではない。感染拡大時に我々が考えなくてはならないのは、どれだけの健康被害があるのかということで、感染者数の増減は重要な問題ではないと思います。これによって国民の健康が大きくどれくらい毀損されるのかを確認しなければなりません」(藤井氏)

こう考える理由のひとつとして、藤井氏は海外の対応例を紹介した。

「イギリスとスウェーデンでは今、コロナが拡大するとか縮小するということを、政府として全くケアしないと言っているんですね。オミクロン株の派生であるBA.5株による健康被害はそれほど大きくないと認識されているので、外国ではその拡大を気にしない国があるということです」(藤井氏)

熱中症患者の増加も重なる時期ということから、医療体制の逼迫が懸念されるのではという声もあるが、これに対しても藤井氏はデータに基づいて冷静に判断すべきという考えを示した。

「第六波ピーク時の病床使用率は約50%でしたので(医療体制の)逼迫ではなさそうですよね。オミクロン株による重症化の割合は大きく減ってきているのはデータで明らかなので、注視すべきではありますが、大きい問題にはならない見込みも考えられます」(藤井氏)

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「日本の役に立つなら住んでもいい」意識は間違い? 外国籍の人と入管に今なにが起きているのか

ヘウレーカから発売されている『それはわたしが外国人だから? 日本の入管で起こっていること』を著した、フォトジャーナリストの安田菜津紀さんが4月19日の『大竹まことゴールデンラジオ』に出演。本に書かれた内容について伺った。

大竹「安田菜津紀さんがこの本を書くことになった理由はなんですか?」

安田「副題にも入っているので、皆さんお察しかと思うんですけれども、この本のテーマは日本の入管政策なんです。入管は読んで字のごとく、出入国を管理して、入管庁としては監視によって治安を守っているということを打ち出してます。それは必要な仕事ではあるんですけれども、一方で生活者の視点とか、あるいは人権の主体を考えた時に、外国籍の人たちは必ずしもその権利が守られていないという現状があって、私たちの隣人のことのはずなのに、私たちはどこまでそれを知っているのだろうか、ということが出発点です」

室井「ウィシュマさんのあの事件、ほんとに泣いちゃった」

室井「2021年に名古屋入管で、スリランカ出身のウィシュマ・サンダマリさんが亡くなったことですよね」

室井「なんか怖いんだよね。管理してる人たちが『頑張れ』とかって。ウィシュマさんはすごい辛そうなのに、普通に明るく声かけちゃってんだよね」

安田「ウィシュマさんは体が弱って動かせない状態に追い詰められて亡くなったわけですけれども、『私たちも頑張って体を動かすけど、あなたも自分の体頑張って動かすのよ』っていう風に呼びかけていたりするんですよね」

室井「明らかな悪意じゃないところが余計怖いと思っちゃうんですよね」

安田「これはウィシュマ・サンダマリさんが亡くなった後に出された調査報告書でも指摘をされているんですけれど、ウィシュマさんが体調を悪そうにしているのは、外に出たいから病気ですと偽っているんじゃないかと最後まで疑っていた職員がいました。外国人は嘘をつくんじゃないかとか、ごまかすんじゃないかとか、そういう視点が組織の中で暗黙の了解のように共有されるようなことがあったのではないでしょうか」

室井「でもそれはおかしいよね。ナニ人でもあっても嘘つく人は嘘つくもんね」

安田「そうなんですよね。だから国籍とか外国人だからといって分けるのは間違ってるということも、この本の中では大事にしていたところです」

大竹「安田菜津紀さんは、この本の中で大切にしていることが2つあるとおっしゃってます。それは何ですか?」

安田「1つは今、室井さんがご指摘くださったことに重なるんですけれども、例えばナニナニ国籍の人が犯罪をしたというニュースが流れたとします。日本のニュースって国籍と一緒にそういう情報を流しがちなんですけれど、じゃあ『ナニナニ人は危険なの?』と大きな主語でくくって危険視したり排除するのは間違っているということ。もう1つは、今たくさんの外国人労働者たちに、私たちの生活は支えられていますよね。私はよく牛丼屋さんに入ったりするんですけれども、店員さんが外国ルーツの方なのかなっていうことも多いですし、目に見えているところだけではなくて、工場で働いている人もいるでしょう。でも『そうやって日本社会を支えてくれている人なんだ。だからその権利守ってあげなきゃね』って、上から目線ではなく…」

室井「今この時代に一緒に生きてる人たちだよね?仲間だよね」

安田「そうなんです。だから、上から目線で『日本を助けてくれるんだったら住んでもいいよ』ではない方向で、社会を築けないだろうかと。日本に役に立つ人だから守ろうという視点はすぐ、役に立たない人は追い出そうという視点に切り替わってしまう、表裏一体のものだと思います。でも人権ってそういうものではなくない?っていうところが出発点ですね」

大竹「本の中で紹介している、日本で暮らす外国の方は、色々な…なんて言うんだろうね。不具合って言ったらいいかね? 大変な目に遭ってます」

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