“一瞬の戒厳”が呼び込む朝鮮半島の激動。韓国の政局の行方と米朝の動向は?『町田徹のふかぼり!』

経済ジャーナリスト・町田徹が毎週注目すべき国内外のニュースを徹底解剖。日本経済が抱える問題の本質、激動の国際情勢の行方について、時に冷徹に、時に熱く、語ります。

経済ジャーナリスト町田徹が選んだ今週のニュース

番外 12月23日、日本郵便の赤字体質脱却計画がとん挫。提携の不履行で、ヤマトを提訴!
番外 日鉄のUSスチール買収に暗雲。23日、CFIUS=対米外国投資委員会が結論を出せず、買収に反対のバイデン大統領に判断を一任へ。
番外 23日、日産の誤算が浮き彫りに。持ち株会社方式の統合でも、ホンダ主導の統合が明確に。
番外 24日、ブラジル政府が、建設現場で"奴隷労働"があったとして、中国のEV=電気自動車大手BYDに工場建設の停止を命令!
番外 ウクライナ侵略での国際的孤立を恐れて、ロシアが対外公的融資を4年間で6割も拡大。
番外 24日、消費者庁の有識者会合が報告書案で提言。公益通報者への解雇・異動といった報復に対し、刑事罰の新設を。
第5位 24日、権力掌握へ、クルドを除くシリアの反体制派が解散して暫定政府の国防省の下に統合することに合意。
第4位 アメリカのトランプ次期大統領、1月20日の就任日に、WHO=世界保健機関からの脱退を表明も。
第3位 27日朝、政府が来年度予算案を閣議決定。115.5兆円と過去最大に。税収最大でも28兆円強の国債を発行へ。
第2位 今年度、東京23区のうち20区がふるさと納税の返礼品競争に参入。
第1位 1人あたり名目GDP、実は2022年に韓国に抜かれ22位に転落していた!

今週のふかぼり「“一瞬の戒厳”が呼び込む朝鮮半島の激動。韓国の政局の行方と米朝の動向は?」

1987年の民主化以前の韓国ならばそれほどの驚きではないでしょうが、あれから40年近くの歳月が経った韓国で、わずか6時間という一瞬で撤回されたとはいえ、ユン・ソンニュル大統領が12月3日の夜、突然、軍が国を統治する戒厳令を発令したことに、世界は大きな衝撃を受けました。いったいなぜ、ユン大統領は戒厳令を発したのでしょうか?

日本経済研究センターの首席研究員、伊集院敦さんをリモートで繋ぎ、韓国の政局の混乱に伴う日韓・日米韓関係への影響、ユン大統領の弾劾と捜査への対応、などについてふかぼりました。

町田徹のふかぼり!
放送局:ラジオNIKKEI第1
放送日時:毎週金曜 16時00分~16時30分
出演者:町田 徹(経済ジャーナリスト)、杉浦 舞(フリーアナウンサー)
番組ホームページ
公式X

再放送:毎週金曜 23:00~23:30

※該当回の聴取期間は終了しました。

同じ積極財政でも「狙いが違う」。サナエノミクスとアベノミクス

ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、10月15日の放送にノンフィクション作家の常井健一が出演。高市早苗首相の掲げる経済政策「サナエノミクス」に現在について、城内実大臣へのインタビュー経験も踏まえて解説した。

常井健一「リフレ政策のリフレはリレーションの略で。簡単に言うとデフレから脱却するために金融緩和などによって需要を刺激して物価を適度に上げよう、という政策です。いわゆるリフレ派が主導した安倍晋三政権のアベノミクスでは、日銀による異次元の金融緩和が大きな柱でした。ところが現在、物価高が国民の生活を圧迫しています。日銀も金融政策を変えて金利は上がっている。そんな中、これまで安倍政権の継承を訴えてきた高市早苗政権の閣僚が、相次いでリフレ政策を否定していると」

長野智子「うん」

常井「特に城内実大臣は生前の安倍さんが高市陣営に送り込んだ参謀で。いまや自民党内に150人以上いる積極財政派のラスボスと目されています。実際、安倍さんに近かったリフレ派のブレーンたちを継承して7月の骨太の方針や成長戦略を策定してきた。当然、発言の真意に注目されているわけです」

長野「アメリカのベッセント財務長官が、リフレ生活はもう限界だ、やめるべきだ、と言いました。それに反応しているんですか?」

常井「まさにそれを(東洋経済オンラインの取材で)城内大臣に直撃して。『政権のスタンスはまったく変わっていない』と否定されました。強調していたのがサナエノミクスとアベノミクスの違いです。大きな違いは経済環境にあると。デフレ脱却のために大規模な金融緩和を続けたアベノミクスとは違って、いまは物価も金利も上がっています。政府としては『いつまでも異次元緩和を前提に経済政策を考える時代ではない』と言ってきたんです」

長野「なるほどね。だけどアベノミクスと同じ『積極財政』という言葉を掲げている」

常井「そうなんです。城内さん、『リフレ政策の局面は終わったが責任ある積極財政は続ける』と。アベノミクスは金融緩和によって需要を刺激することが柱でした。だけど今度のサナエノミクスは供給力だ、国内でモノやサービスをつくる力を強化するために官民で投資するんだ、と。同じ積極財政でもサナエノミクスとアベノミクスでは狙いが違う、ということですね。もう1つ、『米中の対立やパンデミックも経済環境を大きく変えた』と言っていて。東洋経済オンラインに掲載した発言を一部、ご紹介します」

長野「はい」

常井「『かつての小泉(純一郎)・竹中(平蔵)時代に象徴されるような新自由主義的な市場原理だけにゆだねる発想では、今日(こんにち)の経済安全保障や巨額の先行投資を必要とする分野に充分は対応できない、という現実がある』と。日本企業はひと昔前にコスト重視で、海外に製造拠点を移しましたね。あれが現在は地政学的に大きなリスクになっている、と指摘した。城内さんは『市場原理だけに任せる時代は終わった』と言い切っていて」

長野「ほう」

常井「こうした考え方は反・小泉という、大臣自身の独特な政治人生や色濃く反映されているな、という印象を持ちましたね。いまから21年前です。2005年の郵政選挙で当時、城内さんは1年生議員でした。郵政民営化に反対して、自民党の公認を得られず。無所属で戦った。そのとき小泉首相が送り込んだ刺客が、当時、財務官僚だった片山さつきさんですね」

長野「そうだったか」

常井「城内さん、片山さんに748票差で負ける。それから4年間、リュックサック1つで天竜川を上流から下流にくだるように選挙区をくまなく歩いた。今度は片山さんに7万票差で勝った。片山さんは静岡から追い出されて、参議院の全国比例に鞍替えしたんです」

放送では城内大臣と片山大臣の因縁、サナエノミクスのさらなる詳細などについても常井が語った。

Facebook

ページトップへ