加藤浩次「理想はデビッド・リンチ」山口一郎「痛いオヤジになりますよ」

山口の自宅でボードゲームと天ぷらを満喫…その前に ©STVラジオ

極楽とんぼ・加藤浩次とサカナクション・山口一郎。ともに北海道・小樽出身の2人の”ラジオらしくない”素の会話を耳にするような感覚。それが『加藤さんと山口くん』です。冬の小樽ロケを終えた2人、今回からは山口一郎の自宅で、ちょっとマニアックなボードゲームに挑むことになりました。その前に、小樽ロケ以来、久しぶりに会った加藤さんと山口くん。加藤の髪型をみて、山口がツッコミを入れ始めます。

山口:パーマ、取った方がいいんじゃないですか?

加藤:またあてたんだよ。

山口:(爆笑)

加藤:また(髪を)切って、あてたんだよ。伸ばす予定だから、今から。

山口:なんでパーマするんっすか?

加藤:伸ばして…。伸ばして、ちょっと、こう、わ~っと、ふわ~っと上にあげるパーマにする…

山口:いまさら? いまさらっすか? いいっすよ、もう。頑張んなくていいっすよ。なんか、頑張れば頑張るほど、何かちょっと、痛いオヤジになって行きますよ。

加藤:大丈夫、ダイジョブ。ここで、フワッとしてる方が、白髪が出た時になんかこう、いい感じになるんだよ。

山口:あ~~。え、誰を目指してるっすか? その白髪が多くて、フワッとしてる人…。

加藤:理想? 理想は、デビッド・リンチ。

山口:(爆笑)。ちょっと待って下さい。デビッド・リンチの白髪のヘアスタイルって、あんまり想像できないんっすよ。

加藤:ネットで見てみてよ。

山口:デビッド・リンチって、そんな髪型でしたっけ?

加藤:いや、全然。ぜんぜん今は違うよ。最終形よ、最終形。

山口:最終形…(苦笑)。

加藤:最終形がデビッド・リンチだから。

山口:でも、人種が違うじゃないですか。見た目が。

加藤:全然、違うよ。志(こころざし)よ!

山口:ここ…(そのまま苦笑)

このデビッド・リンチには伏線がありました。1月に加藤がサカナクションの札幌ライブに登場した日、ライブの後に、サカナクションのステージの演出家と加藤が会った際、デビッド・リンチの話で大いに盛り上がったそうです。それが、加藤の「髪型」に影響したと思われます。
 
今回はさらに、STVラジオ用の「番宣」を録ることになり、その様子もお伝えします。番宣収録をそのままお伝えするのは、手前みそとは思いつつ、2人が繰り広げた展開がネタとして最高です。

STVラジオ『加藤さんと山口くん』(毎週日曜 ひる12:00~12:30)
RAB(月)20:30~、ABS(土)12:30~、TBC(土)18:00~、東海ラジオ(月)21:00~、KNB(日)16:30~、ABCラジオ(月)21:15~、RSK(金)21:00~、RNC(月)20:00~、RKC(水)12:00~、JRT(木)23:00~

土曜の深夜に再放送中!『加藤さんと山口くん』ほぼ1年前

『加藤さんと山口くん』は、STVラジオで再放送をしています。加藤さんと山口くんの”ちょっと前の素顔”を聞くことが出来ます。土曜日の深夜、リアル放送のほぼ1年前の回がOAされています。今回(3月12日・土 24:30~25:00)は、2021年3月4日OA回の再放送です。こちらも、どうぞお楽しみに!

STVラジオ『加藤さんと山口くん 再放送』(毎週土曜 24:30~25:00)

★2021年3月4日放送分のradikonews記事: https://news.radiko.jp/article/station/STV/52251/

『加藤さんと山口くん』再放送(2021年3月4日の再放送)タイムフリー

加藤さんと山口くん、冬の故郷・小樽での偶然と必然の”行き当たりばっ旅"を映像で!

先週までお送りした「冬の小樽編」は、テレビの撮影も同時に行われ、2月20日にSTVテレビで放送されました。「見逃した」「北海道じゃないから見られなかった」と言う方、「もう一度みたい」と言う方も、「STVどさんこ動画プラス」の有料動画配信でご覧いただけます。(上の写真をクリックすると「どさんこ動画プラス」にアクセスします)。

ラジオで繰り広げていた”あの場面”を映像でも見ることが出来るほか、テレビ番組では放送しきれなかった未公開映像も含めたプレミアムな動画になっています。ぜひ、ご覧下さい。【配信は、4月24日(日)まで】

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加藤さんと山口くん
放送局:STVラジオ 他10局ネット
放送日時:毎週日曜 12時00分~12時30分
※放送局によって日時が異なる場合があります。
出演者:加藤浩次(極楽とんぼ)、山口一郎(サカナクション)
番組ホームページ
公式Instagram

「極楽とんぼ」の加藤浩次 と ロックバンド「サカナクション」の山口一郎。ともに北海道・小樽市出身の2人が「ラジオっぽくない」ことをしながら、本音のトークを繰り広げる"ゆる~い"ラジオ番組。全く違うジャンルで、それぞれ第一線で活躍する2人が、ラジオだから出来る芸能界や音楽業界のウラ話や、北海道愛・小樽愛に満ちあふれたローカルネタで話まくります。テレビや他の番組では決して聴けない、素顔の加藤と山口に出会えます。全国11局ネット(放送日時は各局のHP等でご確認ください)。

出演番組をラジコで聴く

※該当回の聴取期間は終了しました。

亡き夫からバトン受け継ぎ叶えた夢「EVのハーレー」

桜から新緑の季節、ツーリングにはたまらないシーズンがやってきました。なかでも、バイク好きの方にとっての憧れといえば、「ハーレーダビッドソン」! 人生で一度は乗ってみたいと思う方もいることでしょう。

今回は、この「ハーレー」のEV(電動)化に成功した、あるご夫婦のお話です。

上野悠子さん

それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。

栃木県宇都宮市の郊外に、「ハイフィールド」というバイクのカスタムショップがあります。代表の上野悠子さんは、1978年生まれの46歳。2018年に結ばれたご主人の誠さんが開いたお店を受け継ぎました。

アメリカンカルチャーが好きだった誠さんは、「ハーレー」を取り扱うお店に勤めた後、20年ほど前に独立して、27歳のときに「ハイフィールド」を開きました。“カッコいいバイク”にこだわって、一時は海外での事業展開も進め、東南アジアと日本を行ったり来たりしながら、こんな夢を語っていました。

「アジアの国々を見ていると、日本のバイクも、今に電気の時代が来る。タバコだって、煙をもくもく上げて吸っていたのが、すっかり電子タバコになっただろう。きっと、同じことがガソリンエンジンでも起こるから、ハーレーをEV化したいんだ!」

しかし、まちの小さなバイク屋さんには、技術もお金もありません。誠さんは、サポートしてくれるパートナーを探して、全国を走り回りました。

そして、横浜の自動車技術会社と繋がり、経済産業省の補助金の存在を知ります。ちょうどお店も移転して、『さあ、これから』という時に誠さんは体の不調を訴えました。

バイクのカスタムショップ「ハイフィールド」

「じつはずっと胃がムカムカするんだ。東南アジアで辛いものばかり食べていたからかな」

大きな病院で告げられた病名は「胃がん」、それもステージ4でした。

「ステージ4だって、3年生きた人もいるというじゃないか。俺の体、あと3年持ってくれ。そうすれば絶対、ハーレーをEVにできる!」

誠さんはそう言って、つらい抗がん剤治療を受けながら、仕事を続けました。2022年8月には、経済産業省に補助金の申請を行って、資金調達に望みをかけます。

でも、その年の11月、誠さんは病状が急変、力尽きました。まだ43歳の若さでした。

誠さんの葬儀が終わると、奥様の悠子さんは、ご縁のあった方々を一人ひとり訪ねました。行く先々で誠さんが愛され、ハーレーのEV化に強い意欲を持っていたことを知ります。

そんな悠子さんのもとへ、経済産業省から「補助金採択」の知らせが届きました。事情を知った事務局の方からは辞退を勧められましたが、悠子さんは迷いませんでした。

上野悠子さん

「彼がずっとやりたかったハーレーのEV化、やれるところまでやってみます!」

思い切って一歩を踏み出した悠子さんですが、実はバイクの免許も持っていなければ、車体の仕組みも知りませんでした。まず『バイクに乗る人の気持ちを知ろう』と教習所へ通って、普通二輪の免許を取ります。バイクの仕組みについても、お店のスタッフの方に1から教えてもらいました。

ただ、肝心のEV化した「ハーレー」の設計図は、誠さんの頭の中にしかありませんでした。悠子さんは、改めて取引のあった人を訪ねて、誠さんとどんなことを話したのか、手掛かりを求めて、少しずつ聞き取り調査を進めて、概要を把握していきます。すると、エンジンをモーターに置き換えることで話が進んでいたことが分かってきました。

とはいえ、単純にエンジンをモーターに置き換えてしまうと、排気管やギア操作など、バイクが好きな皆さんのこだわりの多くが失われてしまいます。デザイン、配置、安全性、操作性、重量など、試作を繰り返すたび、空にいる誠さんに「これでいいの?」と問いかけますが……、もちろん、返事はありません。

『そうか、彼はこの決断、決定を、毎日毎日1人で繰り返していたんだ』

いつしかそう思えるようになった悠子さんは、苦しい気持ちが、次第に誠さんへのより強い尊敬の気持ちに変わっていきました。

EV化したハーレー(画像提供:株式会社チームハイフィールド)

そして数々の苦労を乗り越えて、2024年2月、ついにEV化した「ハーレー」が完成。長年、誠さんと仕事をしてきたスタッフも「これは面白い」と太鼓判を押してくれました。

面白い理由、それはズバリ「音」です。EV化であのエンジンの爆音は無くなり、ほぼベルトとタイヤの音だけが響き渡ります。実際に走らせると、鳥の鳴き声や街の音が耳に入ってきて、とても楽しいという。そんなスタッフの方の言葉に自信を持った悠子さんは、こう話してくれました。

「静かなハーレーなんて……、とおっしゃる方は少なくありません。でも、いつか爆音を鳴らして、排気を撒きながら走ることがカッコ悪くなるかもしれない。その時の選択肢の一つとして、必要とされる日が来ると信じています」

大きな音と共に、自分だけの世界を楽しむツーリングから、風や音を感じて、周りの世界と繋がる楽しさも秘めたツーリングへ。上野誠さん・悠子さんが夫婦でつないで生まれた「EVのハーレー」は、もしかしたら、次の時代の“カッコいいバイク”になるかもしれません。

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