回鍋肉は“回る鍋の肉”だった。日本の食卓を変えた味の素『Cook Do®』

ゲストは、味の素株式会社 コンシューマーフーズ事業部の阿部洋平(あべ ようへい)さん。100年以上の歴史をもつ味の素株式会社。その定番商品『Cook Do®』シリーズは、「中華料理=ラーメン・チャーハン・餃子」だった時代に、“本格中華”が日本の食卓に並ぶきっかけのひとつになりました。“辛いもの好き”にターゲットを絞った新ラインナップ『極(プレミアム)』は、累計で2000万食を超える大反響なんだとか。中華料理の原点を追い求め、世界中の食卓を支える取り組みをうかがいます。

“本格中華”を日本の食卓に

西田 味の素の創業は1909年。100年以上、わたしたちの食卓を支えているんですね。

阿部 創業以来、アミノ酸を生業にしてきたので、いろいろなアミノ酸の力を活かして生活をよりよくすることを目指しています。スローガンは「Eat Well, Live Well.」です。

西田 “よく食べてよく生きる”、すてきなスローガンです。世界中で事業に取り組んでいるんだとか?

阿部 24の国と地域に工場を展開しています。同じ商品でも味を少しずつ調整しているんですよ。

西田 日本国内でも地域ごとに食文化が異なりますから、24カ国それぞれに合わせるのは大変な努力ですね。

阿部 味の素の定番商品のひとつが、中華調味料シリーズ『Cook Do®』です。

西田 スーパーなどでよく見かけます。

阿部 発売開始は1978年。いまから50年近く前です。回鍋肉(ホイコーロウ)、麻婆豆腐、八宝菜など6種類からはじまりました。

西田 いまでは定番のメニューですが、当時はまだ中華料理といえば、ラーメン・チャーハン・餃子くらいしか知られていない時代ですよね。

阿部 おっしゃるとおり、本格的な中華料理はいまほど一般的ではありませんでした。回鍋肉も「“回る鍋の肉”ってなんだ?」というイメージだったと聞きます。

西田 味の素の『Cook Do®』を通じて、“本格中華”が日本の食卓に広まっていったということですね。

“辛いもの好き”のための新シリーズ

西田 そんな味の素が、絶品中華を家庭で手軽に味わえる新商品を開発したと聞きました。その名も『Cook Do® 極(プレミアム)シリーズ』。

阿部 はい。2023年8月に、シリーズ第一弾となる『極(プレミアム)麻辣麻婆豆腐用』を発売しました。

西田 黒いパッケージと中央にあしらわれたスパイスの写真が目をひきますね。

阿部 現在は『麻辣回鍋肉用』と『香辣麻婆茄子(シャンラーマーボチェズ)』も展開しています。

西田 すごく売れているんだとか。

阿部 おかげさまで、シリーズ累計2000万食を突破しました。西田さんもぜひ召しあがってください。

西田 (一口食べて)回鍋肉をいただきましたが、一口目から辛みがしっかりのどの奥まで届きますね。すごくおいしいです。

阿部 ありがとうございます。「麻辣」という名前のとおり、ピリッとした辛さをしっかり効かせています。

西田 ただの“辛口”ではなく、上品で深みのある辛さでした。“プレミアム”の名に恥じない味わいです。

阿部 刺激やストレス発散を求めて、最近は辛いものを好むひとが増えています。そんなひとたちにターゲットを絞り、辛さ・香り・うま味を強く打ち出した商品に仕上げました。

西田 これまでの『Cook Do®』は、家族みんなで楽しめる味という印象があります。ここまで“辛いもの好き”に振り切った企画を認めてもらうのは、難しかったんじゃないですか?

阿部 強くアピールしたのは、『Cook Do®』の“原点に立ち返る”という志です。

西田 なるほど。かつて“未知の味”だった本格中華を家庭に広めたのが『Cook Do®』ですものね。今回もまた、新しい挑戦というわけですね。

中華の“原点”を追い求める

西田 ホームページには、『極(プレミアム)中華道 ~最古の鍋で原点を食らう~』と題した映像も載っていますね。どうして制作されたのですか?

味の素株式会社ホームページより引用

阿部 このシリーズの開発を通して、私たちはあらためて「本格的な中華料理を食卓に届ける」という“原点”に立ち返りました。その過程を多くの人に知っていただきたいと思い、長編のドキュメンタリーをつくったんです。

西田 1時間近くある、しっかりした番組ですね。

阿部 「中華料理の原点は古い中華鍋に宿るのではないか」という仮説をたずさえて、中国の四川省・成都を訪れました。現地で古い鍋を探し求めながら、食文化のルーツをたどる“食文化探究ドキュメンタリー”です。

西田 わたしも拝見しました。古い鍋を探しているのに、案外頻繁に買い替えられていたり......。大変そうでしたね(笑)。

阿部 「撮れ高がまったくないかもしれない......」と何度も感じる、ハラハラドキドキの撮影でした。

西田 『極(プレミアム)シリーズ』の累計2000万食を超える売れ行きは、予想どおりでしたか?

阿部 これほどまでの反響は想像以上でした! 現在は新たなラインナップの開発を進めています。

西田 本格中華をより深く、より手軽に食卓で味わえる『極(プレミアム)シリーズ』。さらなる進化もたのしみにしています。

(TBSラジオ『見事なお仕事』より抜粋)

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同じ積極財政でも「狙いが違う」。サナエノミクスとアベノミクス

ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、10月15日の放送にノンフィクション作家の常井健一が出演。高市早苗首相の掲げる経済政策「サナエノミクス」に現在について、城内実大臣へのインタビュー経験も踏まえて解説した。

常井健一「リフレ政策のリフレはリレーションの略で。簡単に言うとデフレから脱却するために金融緩和などによって需要を刺激して物価を適度に上げよう、という政策です。いわゆるリフレ派が主導した安倍晋三政権のアベノミクスでは、日銀による異次元の金融緩和が大きな柱でした。ところが現在、物価高が国民の生活を圧迫しています。日銀も金融政策を変えて金利は上がっている。そんな中、これまで安倍政権の継承を訴えてきた高市早苗政権の閣僚が、相次いでリフレ政策を否定していると」

長野智子「うん」

常井「特に城内実大臣は生前の安倍さんが高市陣営に送り込んだ参謀で。いまや自民党内に150人以上いる積極財政派のラスボスと目されています。実際、安倍さんに近かったリフレ派のブレーンたちを継承して7月の骨太の方針や成長戦略を策定してきた。当然、発言の真意に注目されているわけです」

長野「アメリカのベッセント財務長官が、リフレ生活はもう限界だ、やめるべきだ、と言いました。それに反応しているんですか?」

常井「まさにそれを(東洋経済オンラインの取材で)城内大臣に直撃して。『政権のスタンスはまったく変わっていない』と否定されました。強調していたのがサナエノミクスとアベノミクスの違いです。大きな違いは経済環境にあると。デフレ脱却のために大規模な金融緩和を続けたアベノミクスとは違って、いまは物価も金利も上がっています。政府としては『いつまでも異次元緩和を前提に経済政策を考える時代ではない』と言ってきたんです」

長野「なるほどね。だけどアベノミクスと同じ『積極財政』という言葉を掲げている」

常井「そうなんです。城内さん、『リフレ政策の局面は終わったが責任ある積極財政は続ける』と。アベノミクスは金融緩和によって需要を刺激することが柱でした。だけど今度のサナエノミクスは供給力だ、国内でモノやサービスをつくる力を強化するために官民で投資するんだ、と。同じ積極財政でもサナエノミクスとアベノミクスでは狙いが違う、ということですね。もう1つ、『米中の対立やパンデミックも経済環境を大きく変えた』と言っていて。東洋経済オンラインに掲載した発言を一部、ご紹介します」

長野「はい」

常井「『かつての小泉(純一郎)・竹中(平蔵)時代に象徴されるような新自由主義的な市場原理だけにゆだねる発想では、今日(こんにち)の経済安全保障や巨額の先行投資を必要とする分野に充分は対応できない、という現実がある』と。日本企業はひと昔前にコスト重視で、海外に製造拠点を移しましたね。あれが現在は地政学的に大きなリスクになっている、と指摘した。城内さんは『市場原理だけに任せる時代は終わった』と言い切っていて」

長野「ほう」

常井「こうした考え方は反・小泉という、大臣自身の独特な政治人生や色濃く反映されているな、という印象を持ちましたね。いまから21年前です。2005年の郵政選挙で当時、城内さんは1年生議員でした。郵政民営化に反対して、自民党の公認を得られず。無所属で戦った。そのとき小泉首相が送り込んだ刺客が、当時、財務官僚だった片山さつきさんですね」

長野「そうだったか」

常井「城内さん、片山さんに748票差で負ける。それから4年間、リュックサック1つで天竜川を上流から下流にくだるように選挙区をくまなく歩いた。今度は片山さんに7万票差で勝った。片山さんは静岡から追い出されて、参議院の全国比例に鞍替えしたんです」

放送では城内大臣と片山大臣の因縁、サナエノミクスのさらなる詳細などについても常井が語った。

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