急増中!!スマホに"+"から始まる見知らぬ着信… 国際電話詐欺の実態と対策

新年度が始まり、新たな生活をスタートさせた方も多いこの時期。慌ただしい日々のなかで、特に注意したいのが「詐欺被害」です。

最近、皆さんのスマートフォンに「+」から始まる見知らぬ番号から電話がかかってくることはありませんか?

この「+」がついた番号は、国際電話識別番号の「+」と国番号を組み合わせたもの(日本の場合は国番号が「81」なので「+81」、アメリカなら「+1」)です。

「海外に知り合いはいないのに、なぜ自分の携帯に国際電話が?」と不思議に思うかもしれません。実はこれ、急増している特殊詐欺の手口なのです。今回は、セキュリティやネットの事件に詳しい、文教大学情報学部非常勤講師でITジャーナリストの三上洋さんのお話を交え、その実態と対策について詳しく解説します。

見知らぬ「+」からの着信は、基本的に詐欺!

見知らぬ「国際電話番号」からかかってきた場合、基本的には詐欺を疑って間違いありません。「出てしまったら高額な通話料金が請求されたり、スマホ内の情報が抜き取られたりするのでは?」と不安になる方もいるでしょう。
結論から言うと、電話に出ただけで即座にお金を取られたり、ハッキングされて情報が抜かれたりすることはありません(※かけ直した場合は高額な国際通話料金が発生する可能性があります)。

しかし、なぜ自分の電話番号を知っているのか?これは、過去にどこかで漏洩した名簿データや、ランダムに番号を生成して発信しているシステムなどが悪用されているケースがほとんどです。

実録! 詐欺電話のリアルな手口

ラジオ番組のスタッフに海外からかかってきた番号に「あえて」出てみた実際の録音をもとに、その手口を紹介します。

ケース①:「+1」から大阪府警を名乗る電話

偽警察: もしもし。(スタッフの名前)さんの携帯電話でお間違いないですかね?
スタッフ: はい、大丈夫ですけど。
偽警察: こちら大阪府警生活安全課の中田と申します。本日ですが、何点かお伺いしたいことがありまして……今お時間よろしいですかね?
スタッフ: 大丈夫なんですけど、なんで海外から大阪府警が電話かけてきてるんですか?
偽警察: (無言で切る)

「+1」(アメリカなどの国番号)からかかってきているのに、日本の警察を名乗るという矛盾。三上さんによると「警察が国際電話でかけてくることはまずない。典型的ななりすまし」とのことです。

ケース②:「+29」から警視庁を名乗る電話

偽警察 : 恐れ入ります。(スタッフの名前)さんの携帯電話で間違いないでしょうか? 警視庁の金本と申します。
スタッフ: はい、何でしょう。
偽警察 : えー、周りに誰かおられるんですかね?
スタッフ: ……いますよ。 偽警察: (無言で切る)

相手がこちらの名前を把握していると、一瞬ドキッとしてしまいますよね。「周りに誰かいるか」を確認するのは、誰かに相談されるのを防ぎ、ターゲットを孤立させるための常套手段です。

ケース③:「+1」からの自動音声(NTTを騙る手口)

自動音声: こちらNTTです。お客様の通信サービスを2時間以内に停止させていただきます。オペレーターへお繋ぎする場合は「1」を押してください。 (「1」を押すと呼出音が鳴り、人間が出る)
オペレーター: こちら総合通信局でございます。どのようなご用件でしょうか?
スタッフ  : 今、お電話があったんですけども。
オペレーター: 恐れ入りますが、この携帯番号のご契約者様でいらっしゃいますか?
スタッフ  : そうです。
オペレーター: どのようなガイダンスが流れてきたか聞かせてもらえますか?

これも典型的な詐欺の入り口です。自動音声を使って無作為に発信し、反応して「1」を押した(=騙されやすい)人を、詐欺のオペレーターに繋ぐ仕組みです。ここで個人情報を教えてしまうと、別の詐欺グループ間で「騙しやすいカモ」として情報が共有されてしまう危険性もあります。

被害を防ぐための「対策」と「心構え」

「+」から始まる番号以外にも、詐欺グループはあの手この手で電話をかけてきます。頭に「+」がついていない番号(「050」など)からの詐欺電話も存在するため、油断は禁物です。

では、どう対処すればいいのでしょうか?

【スマートフォンの設定を活用する】
お使いのスマートフォンや通信キャリアのオプション設定で「国際電話の着信拒否」ができる場合があります。海外とのやり取りが全くない方は、この設定をオンにしておくのが最も確実です。

【迷惑電話対策アプリを導入する】
警視庁の「デジポリス」など、怪しい番号からの着信を自動で警告・ブロックしてくれるアプリの活用も有効です。

とにかく「出ない」「かけ直さない」

特にガラケーからスマートフォンに変えたばかりのシニア層などは、着信があると反射的に出てしまいがちです。「知らない番号には出ない」「留守番電話に設定しておく」という基本ルールを徹底しましょう。

※今回の実例は、手口を明らかにするために専門家の指導・検証目的であえて電話に出ています。皆さんは絶対に出たり、かけ直したりしないようにしてください。

新年度は何かと慌ただしく、ふとした瞬間に隙が生まれやすい時期です。詐欺グループは巧妙に不安を煽ってきますが、「国際電話の警察・役所は詐欺」という知識があるだけで、冷静に対処できます。ぜひご家族やご友人にも共有してください。

(TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』より抜粋)

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■放送日時:毎週月曜~木曜 午前8時~11時
■パーソナリティ:垣花正
■コメンテーター:
10月19日(月)髙橋洋一(数量政策学者)
10月20日(火)森永康平(経済アナリスト)、須田慎一郎(ジャーナリスト)
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■アシスタント:那須恵理子(月・水) 熊谷実帆(火・木)
■番組メールアドレス:happy@1242.com
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