ベビーカーで公共交通機関が利用しやすくなる新たな試み

小さいお子さんと街中を移動する時に便利なベビーカー。しかし、かさばるということから、公共交通機関を利用する際の乗客とのトラブルが度々ニュースになります。(原則は公共交通機関でもベビーカーは折りたたまずに利用可能です。)

6月8日(火)はこういった問題を解決するための新たなサービスや仕組みについて取り上げます。
TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」(月~金、6:30~8:30)の「現場にアタック」で中村友美ディレクターが取材報告しました。

駅でベビーカーを借りて、自由に移動可能

まずは小田急線新宿駅で6月末まで行われているベビーカーのシェアリングサービス「Share Buggy」について取り上げます。

Babydoor株式会社 代表取締役社長・中川阿美さん
大型のベビーカー、かさばるものを開いた状態で電車とか公共交通機関に乗り込もうとすると、かなり人の目が気になってしまったり、場所問題で結構なスペースを取ってしまうということで、実際にニュースになってしまったりとか、ベビーカーを蹴られたとか。そういうネガティブな情報を目にすることもあると思うんですけど、我々もそういうのはどうにか解決したいなというので、今回、公共交通機関をご利用の際は抱っこひもでお子さんと移動して、公共交通機関を離れて街中に出る時は我々のシェアバギーを使って頂きたいという風に考えています。

もちろん電車の中でベビーカーを気兼ねなく使えることが理想なのですが現実的には人目を気にして利用を控えてしまう親御さんも多い。そこで少しでも役立てるようにこの取り組みを始めました。

手順としては、小田急線新宿駅の西口改札を出た通路に縦長の鍵付きロッカーがあり、中にベビーカーが入っています。専用のアプリを使って登録、決済をすれば、ロッカーが開き、ベビーカーを借りられます。料金は1時間220円から。自宅から新宿駅までは抱っこ紐で移動し、駅を降りてからはこのベビーカーを利用。用が済んだらベビーカーを返却して抱っこ紐で帰るという流れです。

商業施設の中でのベビーカー貸し出しは広がりつつありますが、基本的にはその施設内での利用。駅で貸りられれば、その周辺を自由に移動できるというメリットがあります。こちら新宿駅への設置は5月7日~6月30日を予定しているのですが、利用者からは新宿だけじゃなくてもっと他の駅など設置してほしいという声も挙がっています。

2人乗りベビーカー、折りたたまず都バスに乗車可能

続いてはバスのお話。都営バスでは6月8日から全ての路線でこんな対応が始まっています。

東京都交通局 自動車部営業課 課長代理 井口現さん
これまでは、2人乗りベビーカーはサイズが大きいことが多くて、折りたたんでのご乗車をお願いする所が多かったです。6月7日からは、所定の手順に従ってご乗車頂くことで、2人乗りベビーカーを折りたたまずにご乗車頂くことが可能となりました。まずはお客様からのご要望があったこと。それから、子育て世代の方の検診など必要なお出かけへの支援という観点から実施させて頂くことと致しました。ぜひ一般のお客さんの皆様にもご理解とご協力頂ければと思っております。

双子だったり、年齢の近い子供が2人いる場合には2人乗りベビーカーが必要になりますが、1人乗りよりもかさばり、通路を塞いでしまうというということで、これまでは折りたたんでの乗車を求められることが多かったようです。ですがベビーカーを折りたたんだ上で子どもを2人抱えるのは大変。当事者からの要望もあり、都営バスでは去年9月から一部路線で試験的に運用し安全性などを確かめた上で、今回全路線での実施に至りました。

場所は、車いすの方が乗る場所と同じ車内の真ん中あたりのスペース。運転手さんに声掛けすると、その位置の座席を折り畳み、備え付けのベルトでベビーカーを固定するという流れ。そこに既に座っている人がいる場合は移動をお願いする場合があり協力してほしいということです。

一定の需要がある2人乗りベビーカー。今後対応していきたい

ところで先ほどの「Share Buggy」については、2人乗りの対応はどうなっているのか聞くと、現時点ではロッカーの大きさの関係などもあり1人用のみだそうですが、今後についてこう話しています。

Babydoor株式会社 代表取締役社長・中川阿美さん
レンタルを我々はやっていたのでその時にかなり2人用のベビーカーというのは休日前とかは全部借りられる状態とかが続いたりもしていたので、絶対需要はあると感じております。ゆくゆくはバリエーションを増やして2人乗りのベビーカーというのも考えてはおります。

Babydoorが以前から行っていた、郵送でのベビーカーレンタルサービスでも2人乗りベビーカーを求める人は多かったことから、今後様々な体制が整えば駅でのベビーカー貸し出しに2人乗りも加えたいということです。

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同じ積極財政でも「狙いが違う」。サナエノミクスとアベノミクス

ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、10月15日の放送にノンフィクション作家の常井健一が出演。高市早苗首相の掲げる経済政策「サナエノミクス」に現在について、城内実大臣へのインタビュー経験も踏まえて解説した。

常井健一「リフレ政策のリフレはリレーションの略で。簡単に言うとデフレから脱却するために金融緩和などによって需要を刺激して物価を適度に上げよう、という政策です。いわゆるリフレ派が主導した安倍晋三政権のアベノミクスでは、日銀による異次元の金融緩和が大きな柱でした。ところが現在、物価高が国民の生活を圧迫しています。日銀も金融政策を変えて金利は上がっている。そんな中、これまで安倍政権の継承を訴えてきた高市早苗政権の閣僚が、相次いでリフレ政策を否定していると」

長野智子「うん」

常井「特に城内実大臣は生前の安倍さんが高市陣営に送り込んだ参謀で。いまや自民党内に150人以上いる積極財政派のラスボスと目されています。実際、安倍さんに近かったリフレ派のブレーンたちを継承して7月の骨太の方針や成長戦略を策定してきた。当然、発言の真意に注目されているわけです」

長野「アメリカのベッセント財務長官が、リフレ生活はもう限界だ、やめるべきだ、と言いました。それに反応しているんですか?」

常井「まさにそれを(東洋経済オンラインの取材で)城内大臣に直撃して。『政権のスタンスはまったく変わっていない』と否定されました。強調していたのがサナエノミクスとアベノミクスの違いです。大きな違いは経済環境にあると。デフレ脱却のために大規模な金融緩和を続けたアベノミクスとは違って、いまは物価も金利も上がっています。政府としては『いつまでも異次元緩和を前提に経済政策を考える時代ではない』と言ってきたんです」

長野「なるほどね。だけどアベノミクスと同じ『積極財政』という言葉を掲げている」

常井「そうなんです。城内さん、『リフレ政策の局面は終わったが責任ある積極財政は続ける』と。アベノミクスは金融緩和によって需要を刺激することが柱でした。だけど今度のサナエノミクスは供給力だ、国内でモノやサービスをつくる力を強化するために官民で投資するんだ、と。同じ積極財政でもサナエノミクスとアベノミクスでは狙いが違う、ということですね。もう1つ、『米中の対立やパンデミックも経済環境を大きく変えた』と言っていて。東洋経済オンラインに掲載した発言を一部、ご紹介します」

長野「はい」

常井「『かつての小泉(純一郎)・竹中(平蔵)時代に象徴されるような新自由主義的な市場原理だけにゆだねる発想では、今日(こんにち)の経済安全保障や巨額の先行投資を必要とする分野に充分は対応できない、という現実がある』と。日本企業はひと昔前にコスト重視で、海外に製造拠点を移しましたね。あれが現在は地政学的に大きなリスクになっている、と指摘した。城内さんは『市場原理だけに任せる時代は終わった』と言い切っていて」

長野「ほう」

常井「こうした考え方は反・小泉という、大臣自身の独特な政治人生や色濃く反映されているな、という印象を持ちましたね。いまから21年前です。2005年の郵政選挙で当時、城内さんは1年生議員でした。郵政民営化に反対して、自民党の公認を得られず。無所属で戦った。そのとき小泉首相が送り込んだ刺客が、当時、財務官僚だった片山さつきさんですね」

長野「そうだったか」

常井「城内さん、片山さんに748票差で負ける。それから4年間、リュックサック1つで天竜川を上流から下流にくだるように選挙区をくまなく歩いた。今度は片山さんに7万票差で勝った。片山さんは静岡から追い出されて、参議院の全国比例に鞍替えしたんです」

放送では城内大臣と片山大臣の因縁、サナエノミクスのさらなる詳細などについても常井が語った。

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