熱中症の4割は、夜間・睡眠中に発生してるってしってました?【予防・対策】
TBSラジオ『ジェーン・スー 生活は踊る』月~木曜日の11時から放送中!
7月6日(水)放送後記
お話を伺うのは…生活は踊る”月1レギュラー”、医療ジャーナリストで医師の森田豊さんです!
今回のテーマは、「早めに気づいてほしい熱中症の初期症状と、夜の熱中症について」
熱中症にならないために私たちの体に備わった仕組み
私たちの身体には、熱中症にならないために備わった仕組みが2つあります。
1つ目は「汗をかいてそれを蒸発させることによって、気化熱を奪わせる」
汗をかくだけではなく、上手に蒸発させることがポイントです。以前、子供の服装と熱中症に関する研究をしていた森田先生によると、熱中症対策の服装としてふさわしいのは、
① 汗を吸い取ってくれて、速乾性の素材が好ましい
② 襟元はゆるめ、そして風通しをよくする。可能ならシャツの裾は出す
③ 黒い服はできるだけ避ける
2つ目の仕組みは
「身体に熱がこもると、皮膚の近くにある血管が自然と広がり、そこから熱を空気中に逃がそうとする」
ただ、この二つ目は、気温が体温よりも高い場合は全く働きません。
→38℃とか40℃になると、水分、塩分を補いつつ、汗をかいて蒸発させるしかないということです!
最近、屋外には大型の扇風機からミストが出るような機器もあって、運動会などでも使用されています。水をかけて蒸発させることは大事です。
熱中症にならないための予防、なりかけたときの症状や対策
こまめな水分補給、汗をかいたら塩分を補う、そして、なんといってもエアコンの使用。私たちが毎度言っている「水分・塩分・クーラー気分」ですね。基本を守れば、熱中症にはなりにくいので、予防が一番大切です。
森田先生が特に強調したいのは、「初期症状に早めに気付いて、早めに対策する」こと。高い湿度、高い温度の中で、めまい、たちくらみ、筋肉のこむら返りなどがあったら症状の軽いうちに休むこと。早めの決断が大事です。
▼初期症状が出始めたら、
① まずは、日陰や冷房の効いた場所へ避難する
② とにかく体を冷やす。特に首、脇の下、太ももの付け根、手のひらなどです。より即効性があるのは水を皮膚に吹きかけて、うちわや扇風機で風を送る。
③ 自分で飲み物を摂取できるようなら、経口補水液を飲む
とにかく、熱中症かなぁ・・・体調悪いかもなぁ・・・と思ったら、早めに対応することが適切な判断です。心配しすぎるくらいの判断が重要と言えます。
また、頭痛、嘔吐、意識が朦朧としたり、体温が上がり続けたり、全身が痙攣したりします。この場合は救急隊を要請しましょう。待っている間もできるだけ、身体を冷やしてください。
夜にもなる熱中症
これまでの統計で、熱中症の4割は、夜間・睡眠中に発生しています。寝ている間は水分補給ができないこと、エアコンをオフにする人が多いことが理由として考えられます。
枕元にはペットボトルを置いて、寝る前と起きたとき、夜間に目覚めたら水分補給をしましょう。節電もあるかと思いますが、医師として「エアコンは朝までつけておくこと」がよいかと思います。一般的に部屋の温度が28℃を超えると、睡眠中の熱中症のリスクが高まるという報告があります。エアコンの設定温度は26℃から28℃がオススメですが、エアコンの設定温度=部屋の温度 ではありません。できれば枕元に温度計などを置き、28℃以下にしてほしいです。
家族で一緒に寝ている場合、設定温度の好みが違ったりするかと思いますが、その場合は、部屋の温度を28℃以下に設定して、寒がりの人は長袖・長ズボンのパジャマや、布団で調整してみてください。
十分な睡眠をとっておかないと、翌日、熱中症になりやすくなります。寝る前にエアコンで手足が冷えていたとしたら、そのまま布団に入るのではなく、40℃くらいのぬるめのお風呂に10分から15分ほどつかってから、一旦体を温めて、ひんやりした部屋や布団で体温を下げることが大切です。
「エアコンの設定温度を2段階にすること」も好ましいという報告もあります。就寝1時間前は低めの温度で部屋を冷やし、就寝時には高めに設定することで、寝入った頃には身体が冷えすぎず、熟睡しやすい ということですね。また、布団の中で汗をかいても蒸発できるように、寝具をしっかり乾燥させておくことも注目されています。質の良い睡眠を取るためには、寝る1時間前から準備をしましょう。スマホを使用しない、交感神経をたかぶらせない などが大切です。

