オダギリジョー、初の長編監督作のテーマは「発展していくものと、その影で消えゆくもの」

J-WAVEで放送中の番組『RADIO SWITCH』。この番組は【Listen to the Magazine, Reading Radio 雑誌を聴く、ラジオを読む。】をコンセプトに、カルチャーマガジン『SWITCH』、旅の雑誌『Coyote』、新しい文芸誌『MONKEY』の3つの雑誌とゆるやかに連動しながらお届け。

9月7日(土)は、『SWITCH』編集長・新井敏記による、オダギリジョーへのインタビューの模様をオンエアした。

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■流行とは違う映画を

オダギリは映画『ある船頭の話』で、初めて長編の監督を務めた。9月13日(金)に公開される。

同作の舞台は、明治黎明期の山深い川辺の村。橋の建設を通して、時代に取り残されていくひとりの人間を描く。主人公である船頭のトイチを演じるのは柄本 明。撮影監督にはクリストファー・ドイルを起用した。オダギリジが長年温めてきたというオリジナルの脚本には、どんな想いが込められているのだろうか? いくつかあたためている脚本があるなかで、「今の時代を考えたときに、『これを作るべきだ』と思った」のが同作なのだという。

オダギリ:今の日本映画の流れとか、流行りとか、そういうものとまったく違うじゃないですか? そういう類の映画を発表することの大切さみたいなことを、やっぱりちゃんとやらなきゃダメだなと思いました。だからこそ、こういうゆったりとした、と言っていいのか、ゆっくり自然を見せていくタイプの映画にしようと思いました。


■『ある船頭の話』の脚本を書くきっかけのエピソード

主人公は、文明とは関係のないところで孤独に生きる男。脚本を書いた10年前は、オダギリ自身が演じるつもりだったそうだ。

新井:柄本さんは70代。10年前であれば30代のオダギリさんが演じるのとでは、具体的に何が変わりましたか?
オダギリ:大きく変わったのは、少女との関係性ですかね。途中から少女が話のキーポイントになっていくんですけど、いちばん最初にこういう物語を書いてみようと思った理由のひとつが、女の子を持つ父親と話していたときに、「まだ小学生なのに相手によって態度を変えたり、もうすでに女の部分を持ち始めてるんだ」みたいな会話になったんです。それって女性的だし、男にはない感覚じゃないですか。「それはすごいおもしろいね」って言って、そういう物語を書いてみたいなっていうのはいちばん最初にあったんです。

そのため当初は、船頭に淡い恋心のようなものを抱く少女、という設定で物語を進める予定だったのだが、船頭を柄本にしたことでその設定はなくし、おじいちゃんと孫のような設定で書き直したという。


■テーマは「発展していくものと、その影で消えゆくもの」

10年間もあたためていた脚本を今撮ろうと思ったきっかけは?

オダギリ:この10年で社会は大きく変わったんだと思うんですよ。ネット社会とかスマホとかが、10年前よりも格段に勢いを増してしまって。10年前って、まだガラケーでしたもんね?
新井:そうですね。
オダギリ:みんなガラケーを持ってたと思うんですけど、それと比べて今は、すでにもう何歩も先に行ってしまっている気がして。

10年前のオダギリは、多くの旅を経験していた。その中で、中国の奥地に行ったときに、1日中、羊を追っている少年を見たという。朝の出かける前にその少年を見て、帰ってきてもまだ同じ場所で羊を追っている。「本当に毎日この子は、365日羊と過ごすんだろうなぁ」と当時のオダギリは感じた。一方で今、日本の子どもたちはスマホでゲームをやっている、そのギャップを考えさせられることが多くなってきたという。

オダギリ:生活の違いと人生の違いと、そこで生まれる価値観がどうひとりの人間の人生を左右するか。......みたいなことが、すごくおもしろいなって思ったんです。海外に行くことなく、日本だけで生活していたら気づかなかったことかもしれないし、そういう場所に身を置いたからこそ、生き方を考え直したいなっていう気持ちにもなってましたね。雑誌もそうですけど、テレビであったり映画であったり、僕が関わるメディアの在り方までも、すごく変わってきているし、そういう中でこの映画が問いかける「発展していくものと、その影で消えゆくもの」っていうテーマが、10年前よりもよりはっきりした気がしましたね。より伝わりやすい社会になってしまっているんだろうなと思いました。


■壊すことからモノ作りは始まる

しかしオダギリは、「自分で書いておきながら、明確に『観てくださる方にメッセージを届けたい』とも思っていないんです」と語る。観る人にメッセージを投げ掛ける、という大袈裟なことはしたくないのだそうだ。

オダギリ:だからこの映画は、「うまくバランスが取れている」って言ってもらえると嬉しいんですけど、あんまり答えを渡そうとしていないだけなんです。
新井:自分で自分自身の完成されるものを壊していく過程もあるような気がしましたけどね。それが逆におもしろいなと思って。
オダギリ:そうですね(笑)。
新井:だから前半のリズムと後半にまた違っていく感じが(笑)。
オダギリ:そういうタチですね(笑)。
新井:そのリズムの違いみたいなものが、すごくおもしろいなと思いました。
オダギリ:やっぱり僕の中で、何かを「作る」っていうことと「壊す」っていうことは似ていると思っているし、「壊す」っていうことからモノ作りが始まるっていうほうが大きいのかもしれないですね。だから、音楽を作るときでも、今まで聴いたことのあるようなものから「どれだけ壊せるか」とか。ファッションもそうですね。流行っているものからどれだけ遠ざかれるか、とか、そのスタイルを壊してぐちゃぐちゃにできるか、っていうことから始めている気がします。

オダギリの長編初監督作品となる『ある船頭の話』。ぜひ劇場に足を運んでもらいたい。

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【番組情報】
番組名:『RADIO SWITCH』
放送日時:土曜 23時-24時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/radioswitch/about.html

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FM802『802 RADIO MASTERS』内「MUSIC MATE」10/14(水)は台湾のMUSIC MATEが登場!

中島ヒロトがDJを担当しているFM802のラジオ番組『802 RADIO MASTERS』では、毎週水曜 17:00〜17:10 にて『MUSIC MATE』をお届けしています。
EXPO 2025 大阪・関西万博の開催により、国内外のヒト、モノ、カルチャーの交差が一層活発となったここ大阪。そんな大阪のMUSIC STATION FM802が、各国/地域のMUSIC STATIONと連携し、その国のカルチャーや音楽を共有するというコーナーです。
毎週さまざまな国/地域のラジオ局で働く音楽を愛する仲間=MUSIC MATE が、現地の最新音楽情報を届けてくれます!

●10/14(水)の放送では、「台湾」のMUSIC MATEが登場!

台湾のMUSIC STATION「HIT FM」のDJ Erinから現地の最新情報が届きました。

●DJ Erinは、毎週月曜から金曜の14:00〜16:00の番組を担当されています。

愛称は、Relax DJ、とのこと。

●そんなDJ Erinに、身の回りの最新ニュースについて伺うと…

現在、Hit Fmにとって最も大きなイベントの一つが「第61回 金鐘奨(Golden Bell Awards)」です。授賞式は10月17日にTMA Music Centerで開催されます。
今年、Hit Fmの期間限定番組『Let’s Go 台中!』が「社会コミュニティ番組賞」にノミネートされました! この番組は、台湾中部の魅力的なイベントやスポットをリスナーに紹介するプログラムです。リスナーの皆さんに楽しんでいただけたことを嬉しく思っていますし、審査員の方々にも気に入っていただけることを願っています。ぜひ健闘を祈っていてください!とのこと。

【DJ中島ヒロト】
もちろん受賞することを祈っていますー!

●さらに、台湾の最新エンタメニュースについて伺うと…

今、台湾で最も熱い音楽の話題といえば、この10月に目白押しの「コンサートラッシュ」です。北部から南部まで、台湾全土で大型ライヴが目白押しとなっています。
BIGBANGが10月9日〜11日の3日間にわたり台北ドームで公演を行ったばかりで、来年には高雄での追加公演のために再び台湾を訪れる予定です!また、優里も10月9日・10日に台北アリーナで2公演を開催しました。
そして、この熱いラインナップは毎週続いていきます。10月31日には藤井風が高雄でパフォーマンスを披露する予定で、台湾のファンは今から本当に楽しみにしています!とのこと。

【DJ中島ヒロト】
台湾の皆さんが待っていてくれているということが嬉しいです!

●そして最後にFM802リスナーにオススメしたい、台湾のアーティストを教えてくれました!

アーティスト:理想混蛋(読み方:リーシャンフンダン)

彼らはこれまで決して主張しすぎることも、かといって控えめすぎることもなく、音楽の道を着実に歩んできました。ステージを重ねるごとに魅せる音楽的進歩とアップデートは、青くピュアだった初期から、果敢に挑戦し限界を突破していく姿まで、聴く者を惹きつけてやみません。
彼らの最新アルバムは、確固たる自信に満ち溢れると同時に、異なるジャンルのミュージシャンとの豪華コラボレーションも実現させています。さらに素晴らしいのは、月日と経験を重ね洗練されながらも、ありのままの素直な情感と「創作の原点」を今なお保ち続けている点です。間違いなく、私がこれまでの理想混蛋の作品の中で一番大好きなアルバムです!とのこと。

●オススメしてくれた曲は、「大概也只能是思念(ただ想うことしかできないだろう) 」

フォークが持つピュアな手触りと、ロックが持つ胸熱なエナジー。人生への観察眼や日常の気づきを描き出す彼らの楽曲は、普段は言葉にできない心の機微を、旋律に乗せて美しく届けてくれます。聴く人はその歌によって「受け止められ、慰められ、癒やされ」、その温かいパワーを力に変えて、再び勇敢に前へと踏み出すことができるのです。とのこと。

【DJ中島ヒロト】
ミドルバラードで、優しく、そして力強い感じが伝わりました!

●こんな感じで、毎週水曜のこの時間は各国のMUSIC MATEが登場します!

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802 RADIO MASTERS「MUSIC MATE」来週もお楽しみに〜!

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