3,000以上のプランから理想の間取りを瞬時に提案…大和ハウス工業「AIプランコンシェルジュ」がもたらした劇的変化とは?

笹川友里がパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。6月27日(土)の放送は、先週に引き続き大和ハウス工業株式会社 執行役員 デジタル戦略担当の川口正起(かわぐち・まさき)さんが登場。デジタル活用の取り組み「AIプランコンシェルジュ」や、デジタルとAIが変える住まいと暮らしの未来について話を伺いました。


(左から)川口正起さん、笹川友里



川口正起さんは1986年に大和ハウス工業へ入社。以来、一貫して情報システム部門に携わり、ユーザー企業の立場で約40年にわたりデジタル領域を歩み続けています。2006年からプライベートクラウドへの移行を主導し、2014年にはフルクラウド化を実現。2021年からは本社情報システム部長として、DX推進を支える基盤整備を牽引してきました。2025年には執行役員 デジタル戦略担当に就任。あわせて株式会社メディアテック代表取締役社長、公益社団法人企業情報化協会(IT協会)理事も務めています。

◆AI活用で進化する住宅提案

大和ハウスは2024年7月から、自由設計の柔軟性と規格住宅のコストメリットを両立した企画住宅・セミオーダー住宅ブランド「スマートメイドハウジング」を展開しています。ベースとなるのは厳選された3,000以上の住宅プランです。顧客の希望に応じて選択することで、品質を担保しながら価格も抑えた提案を実現しています。

また、2025年10月からは生成AIを活用した「AIプランコンシェルジュ」の運用を開始しました。このサービスについて、川口さんは、3,000以上のプランから理想の住まいを探す負担を減らすため、「お客さまとの商談時に、敷地の条件やご予算、『こんな間取りが良さそう』とか『こういった和室が必ず欲しいよね』といったようなご希望を入れていただくと、AIが3,000以上のプランから最適な案をその場でお見せして、ご提案するという仕組みになっております」と説明します。

さらに、2026年2月には「AIプランコンシェルジュ ver.2」の展開を開始しました。新バージョンでは、戸建住宅のゾーニング情報(空間構成)をもとにしたプラン検索のバージョンアップや、新たに搭載された「深掘り検索機能」によって、商談中に生まれた要望の変更にも、より柔軟に対応できるようになりました。

川口さんは、「AIプランコンシェルジュ」の導入によって3つの変化があったと言います。1つ目は提案までの時間短縮です。従来は顧客の要望を持ち帰り、検討した後に改めて提案していくのが主な流れでしたが、その場で会話をしながら複数案を比較できるようになったため、住まいのイメージをリアルタイムで具体化できるようになりました。

2つ目は提案品質の平準化です。川口さんは、住宅を提案する側は経験値の差によって提案のレベル差がどうしても出てしまうとしつつも、「これが『AIプランコンシェルジュ』によって若手でもベテランのレベルの内容でご提案できるようになりました」と解説します。そして、3つ目は顧客体験の向上です。展示場で要望を深掘りしながら比較・検討できることで、理想の住まいに近づくプロセスそのものが変わりつつあります。AIは業務効率化だけではなく、住まい選びを対話的で納得感のある体験へ変える存在として活用されています。

◆AI時代に問われる人の役割

大和ハウス工業で40年以上にわたりデジタル領域に携わってきた川口さん。そこで、笹川が「キャリアを振り返って、一番しんどかったことは何でしょうか?」と質問すると、川口さんは「いろんな技術の進化とともに歩んできましたので、大変だったというよりも“楽しかったな”と感じています」と答えます。

一方、現在も直面している課題として“サイバー攻撃への対応”を挙げ、「サイバー攻撃も、デジタル技術の進歩に伴いどんどん巧妙化しています。我々は攻撃を受ける側なので、守りの対策をやらなければなりませんが、(この戦いには)合格点がないんですよ。『ここまでやったら完璧』という明確なゴールがないので、とにかく大変です」と苦労をにじませます。

続いて、住宅プランの提案にもAIが活用されていくなかで、営業担当者や設計者の役割について、川口さんは「個人的に(仕事は)たぶんなくならないと思います」と考えを示します。AIに代替される業務領域が増えていく可能性はあるものの、「すべての役割がなくなるのではなく、むしろお客さまと接する時間が増えるようになると思います」と推測します。

とはいえ、昨今では、従来のAIによるレコメンド(候補)と人による最終判断という流れから、意思決定そのものもAIに委ねるケースが増えてきています。

しかし、川口さんは「住宅は例外です」と話します。「住宅は、皆さんにとって“一生に一度のお買い物”です。それを『すべてをAIに委ねられるか?』と問われて『任せられます』と言い切れる人は決して多くはないと思います。住宅購入において重要なのは信頼関係にあります。だからこそ、人間が担うべき部分は残り続けると思っています」と語ります。

最後に、川口さんが見据える「デジタルとAIが変える未来」について伺うと、人口減少が進むなかで、「人とAIが協働して住まいをつくっていくのがこれからの姿」と強調します。そして、「建設現場でも人とフィジカルAIやロボットが一緒になって、建物を組み上げる光景が日常化しているかもしれません」と言及しました。人とテクノロジーが役割を分担し、住まいづくりのあり方そのものが変革する未来は、すぐそこまで来ているのかもしれません。

次回7月4日(土)の放送は、富士フイルムホールディングス株式会社執行役員 チーフ・デジタル・オフィサー(CDO)ICT戦略部長(現、富士フイルム株式会社フェロー)の杉本征剛さんをゲストに迎えてお届けします。富士フイルムのDXの推進体制やAI活用についてなど、貴重な話が聴けるかも!?

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<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00~20:30
パーソナリティ:笹川友里
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/podcasts/futurepix/
DIGITAL VORN Future Pix
放送局:TOKYO FM
放送日時:2026年6月27日 土曜日 20時00分~20時30分

※該当回の聴取期間は終了しました。

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深田晃司、岨手由貴子、空 音央… 映画人たちが選ぶ2026年のベスト映画は?

さまざまな映画愛好家が選ぶ“この1年のベスト映画”を、映画ライターのISOとともに紹介した。

この内容をお届けしたのは、10月25日(日)放送のJ-WAVE『ACROSS THE SKY』(ナビゲーター:小川紗良)の「WORLD CONNECTION」。ゲストを招き、世界の最新カルチャーに迫るコーナーだ。

この日の放送は11月1日(日)28時ごろまで、radikoのタイムフリー機能で楽しめる。

ふたりの監督が選ぶ、フィクション性も感じられるドキュメンタリー

この日は「ACROSS THE 映画祭」と題し、映画特集を実施。「WORLD CONNECTION」では、映画監督や映画館スタッフ、俳優など、映画を愛するさまざまな“映画人”にアンケートを行い、「この1年のベスト映画」を紹介した。

コーナーゲストとして迎えたのは、映画パンフレットへの寄稿や監督・出演者へのインタビューなど、多岐にわたり活躍する映画ライターのISO。まず、ナビゲーターの小川は「アンケートを見た全体の印象」をISOに訊く。

ISO:すごく面白いラインナップですね。見る視点や何を重視するのかで(選んだ人)それぞれの個性が出ていて、とても楽しく(アンケートを)読んだので、紹介できるのも楽しみです。

小川:では、早速見ていきましょう。まずは現在、映画『ナギダイアリー』が公開中の深田晃司監督です。『ナギダイアリー』は私も拝見しましたが、“ナギ”という街の静けさと美しさ、そしてそのなかで動く登場人物たちも本当に繊細で、素敵な映画でした。そんな深田監督が選ぶ“この1年のベスト映画”は、6月に公開された黒沢 清監督の『黒牢城』。「空間が縦横に広がる精緻な会話劇がただただ気持ちよかった作品」とコメントがありました。

映画『黒牢城』本予告【6月19日(金) 全国公開】

ISO:黒沢監督初の時代劇かつ、黒沢監督史上ナンバーワンヒットになった作品ですね。

小川:出演者も豪華ですよね。

ISO:はい。戦国時代を舞台にした時代劇ですが、会話中心のミステリーなんですよね。黒沢監督は本当に空間の使い方がすごくうまくて、深田監督がおっしゃるように空間がすごく気持ちよく使われていました。僕はメッセージ的にもすごく好きな映画で、黒沢監督がこの作品を“アンチ侍映画”と言っているとおり、実は反戦映画なんですよ。主人公の荒木村重という武将は不殺の信念を掲げていて、当時は当たり前だった名誉や忠義のために人を殺し死んでいくことへの疑問を投げかける。戦争が起こっている今の時代にこのテーマを選んだかという、見事な映画でした。

続いての“この1年のベスト映画”は、7月に公開されたホセ・ルイス・ゲリン監督の『よき谷の物語』。同作は、11月13日(金)に公開される『すべて真夜中の恋人たち』の岨手由貴子監督と、2024年に『HAPPYEND』で長編劇映画デビューし、父・坂本龍一さんのドキュメンタリーも手がけた空 音央監督のふたりがセレクトした。

『よき谷の物語』予告編

小川:私は『よき谷の物語』を公開初日に観に行きました。

ISO:私は観ていないのですが、どういう作品ですか?

小川:“よき谷”と名付けられている、スペインのバルセロナ郊外に位置するバルボナ地区というところが舞台で、登場するのが実際にバルボナ地区に暮らしている住民たちなんです。ゲリン監督自身が住民たちにインタビューを重ねて、3年の歳月をかけて彼らの生活をフィルムに収めたものです。ドキュメンタリーなのかフィクションなのか、すごく境が曖昧で、だからこそ面白いし、とにかく画が美しいと思いながら観ました。

ISO:なるほど。おふたりも、ドキュメンタリーのなかにフィクション性があることに触れられていますね。

小川:そうですね。岨手さんは「フィクションの映画でもドキュメンタリックに撮影していく側面もあるので、そういうことを考えるきっかけにもなります」とコメントしてくださっています。そして、空 音央監督からは「ショットの美しさに吹き飛ばされそうになると同時に、バルセロナ郊外のバルボナ地区に住む実際の人々の顔や仕草から感じ取れる、その土地の根の深さによって引き戻される」とコメントをいただきました。

未見でも楽しめる!? 『スター・ウォーズ』シリーズ最新作

続いては、小川も通っている下高井戸シネマのスタッフ・山口伸子さんの“この1年のベスト映画”を紹介。山口さんがセレクトしたのは、クレイグ・ブリュワー監督の『ソング・サング・ブルー』。4月に公開された作品だ。

『ソング・サング・ブルー』本予告【4/17(金)全国ロードショー】

小川:これはアメリカの国民的シンガー、ニール・ダイアモンドのトリビュート・バンドを結成した夫婦が、熱狂的な人気を獲得しますが、そのあとに彼らを悲劇が襲うという実話を元にした映画ですね。

ISO:そうですね。僕はすごくアメリカらしい映画というか、泥臭いし、感情表現がすごくストレートだなと思いました。そして、なんと言ってもヒュー・ジャックマンとケイト・ハドソンの名演ですよね。ケイト・ハドソンに関しては、アカデミー賞にもノミネートされましたが、ステージ上のパフォーマンスが素晴らしくて、本当に心が湧きたつようなものもあるし、ドラマとしてもすごく見応えがありました。

小川:そうですね。音楽映画として音楽好きな方も楽しめる作品でありながら、ふたりが抱えているアルコール依存症やうつ病など、社会性のある背景も素晴らしい作品だと思いました。

ISO:たしかに。音楽映画は普通、スターが主役ですが、スターではないんですよね。だからこそ、抱える悩みなどは観ながら非常に共感できますし、すごく新しいけれど懐かしいような映画だと思いました。

小川:続いては、8月に番組のお留守番ナビゲーターも務めてくださった俳優の祷 キララさんです。岨手監督の『すべて真夜中の恋人たち』、そして空 音央監督の『HAPPYEND』にも出演されている祷さんが選ぶ“この1年のベスト映画”は、5月に公開されたジョン・ファヴロー監督の『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』。『スター・ウォーズ』ファンの方も観に行かれたことでしょう。祷さんからは「スターウォーズシリーズもマンダロリアンシリーズも全くの未見で、評判だけを聞いて観たのですが、最高でした。俳優という仕事を始めてから好きになった映画もありますが、この映画はかつて子どもだった、ただひとりの人間として、心の底からドキドキわくわくしました!」とコメントをいただいています。

「スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー」日本版本予告|銀河の運命はこの二人に託された―|5月22日(金)劇場公開!

ISO:僕はまだこの映画を観ていないんですが、どうやら日本の『子連れ狼』の影響を受けているらしくて、本当に『スター・ウォーズ』初見でも楽しめるみたいです。世界的な興収は控えめでしたが、日本ではかなりのロングヒットで、ここから『スター・ウォーズ』に入った人もけっこういるらしいです。

映画クリエイターたちが選ぶ“ベスト映画”は…

小川:続いてはクリエイティブディレクターで、J-WAVE『BITS&BOBS TOKYO』(毎週金曜 25:00-25:30)ナビゲーターの高崎卓馬さん。“この1年のベスト映画”はヨアキム・トリアー監督の『センチメンタル・バリュー』です。2月公開の作品ですが、素晴らしかったですね!

『センチメンタル・バリュー』本予告|2月20日(金)公開

ISO:本当にいい映画ですよね。主要キャスト4人全員がアカデミー賞にノミネートされていて、個人的には俳優の映画かなと思っています。表情の機微などを丁寧に演出していて、すごく感情が揺さぶられるというか……。

小川:そうですね。主人公のノーラが舞台女優で、父親のグスタヴが映画監督で、その父親の映画に出ていく演出の過程で親子関係が見えてくるという、力強い作品でした。

ISO:そうですね。親子の物語であると同時に、芸術の美しさと苦悩みたいなものを描いていて、映画好きからしたらたまらない作品でしたね。

小川:私はこの作品がヨアキム・トリアー監督作品のデビューになって心をつかまれて、オスロ三部作も全部観に行って、『わたしは最悪。』に度肝を抜かれました。

ISO:街の光景が、本当に美しいですよね。

小川:はい、人生のベストに食い込んでくる作品でした。

最後に紹介したのは、高田馬場にある早稲田松竹のプログラミングディレクター・上田真之さんの“この1年のベスト映画”。選んだのは5月に公開された、ジャファル・パナヒ監督による『シンプル・アクシデント/偶然』だ。

5.8 Fri 公開『シンプル・アクシデント/偶然』本予告

ISO:2025年の第78回カンヌ国際映画祭で、最高賞のパルムドールを受賞した作品ですね。

小川:復讐劇ではありますが、復讐したい相手の顔がわからない。だから、捕らえた相手が本当に復讐相手なのかどうかという、かなりヒリヒリする内容でありながら、けっこうコメディ要素もあるというか。

ISO:そうなんですよね。監督自身がイランで投獄された経験があったうえで、国家による弾圧や拷問というシリアスな題材を扱っていますが、ドタバタコメディとしてもすごく笑えるんですよね。仲間をどんどん集めて、相手が拷問相手かどうかを追及するのですが、ウェディングドレス姿の花嫁とか変な仲間たちを集めていくんですよね(笑)。

小川:集まってくる仲間たちがみんな変で(笑)。すごく楽しく観られる作品でもありますが、描かれている社会の背景はすごく奥深くて、上田さんも「ジャファル・パナヒ監督は主人公の仲間たちを描くことで、その恐ろしさと拮抗するだけの戸惑いや逡巡を、倫理的かつサスペンスフルに見せてくれた」とコメントされていました。

7名の映画関係者が選んだ作品やコメントについて、ISOは「本当にバラエティ豊か」と振り返る。

ISO:『スター・ウォーズ』のようなエンターテインメントから、人間の機微を描いたドラマ、社会派ドラマと、着眼点もそれぞれ違って聞いているだけでワクワクしましたし、「観ていない作品を早く観ないとな」と思いました。

小川:そうですね。映画の作り手の見方と、上映する側の思い入れと、そこが交差する感じが私的には胸アツでした。

ISO:たしかに、そういう見方もいいですね。

さまざまな映画人がセレクトした“この1年のベスト映画”、さらに“世界を知った映画”は、番組公式Xで公開中。

ISOの最新情報は公式X(@iso_zin_)まで。

『ACROSS THE SKY』のコーナー「WORLD CONNECTION」では、ゲストを招き、世界の最新カルチャーに迫る。オンエアは9時20分頃から。

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