「沖縄」をテーマにしたアニメ・アニソン集結!

本土復帰50周年の節目の前後に各番組で取り上げられるテーマ「おきなわ」。沖縄が舞台のアニメも多く制作される中で、アニソン番組で「おきなわ」をテーマにしてリクエストを募ると、いろんな角度からの沖縄関連の楽曲が揃いました。

沖縄出身2次元アイドル!

沖縄出身のアニソンアーティストbless4の『創星のアクエリオン』やMICHIの『Checkmate!?』に続いて流れてきたのは『アイドルマスター』の沖縄出身アイドル我那覇響。ライブでの1場面への思い入れを綴ったメールが続きます。その次に登場したのは『IDOLiSH7』から沖縄出身の十龍之介が所属するグループ「TRIGGER」。DJ又吉里香部長曰く、「40年そこら沖縄にいる私でも聞き取れないほどの流暢なウチナーグチを話す」キャラクターだそうなので、沖縄県民要チェックなキャラです。

沖縄の名字、沖縄が舞台、歌詞におきなわ!

今期オンエアの『阿波連さんははかれない』原作者の水あさとさんが沖縄出身、さらにキャラクターの名前に阿波連、大城、宮平がでてくるという沖縄の名字で選曲された一曲が登場。続く『しろくまカフェ』が現在カフェが宮古島にあること、更には歌詞に「おきなわ」とでてくるので、探してみるのも楽しそう。沖縄が舞台の作品『白い砂のアクアトープ』は作品愛の詰まったメッセージが読まれました。又吉部長もおすすめのようで力説が入ります。そして、一番リクエストが多かったのが沖縄市が舞台となった『BLOOD+』の「青空のナミダ」。物語、曲、舞台と全てがおすすめというメッセージで溢れます。

沖縄出身声優が出演の作品で締め

エンディングは沖縄出身の声優、下地紫野さんが出演された「のんのんびよりばけーしょん」。なかなか旅行に行けない期間を埋められそうな沖縄が舞台の作品です。他番組ではなかなか聞けない「おきなわの曲」。違う角度から堪能してみては?

オキアニ!
放送局:FM沖縄
放送日時:毎週月曜 21時00分~21時55分
出演者:又吉里香

※放送情報は変更となる場合があります。

ボブ・ディランの歌詞は「翻訳不可能」⁉ 村上春樹と柴田元幸が語る、シンプルな英語だからこその難しさ

作家・村上春樹さんがディスクジョッキーをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「村上RADIO」。11月3日(火・祝)は、特別番組として『村上RADIO「翻訳夜話」スペシャル~音楽で仮定法を学ぶ~』をオンエア。今回は早稲田大学国際文学館の開館5周年を記念し、10月1日に小野記念講堂で開催された公開録音イベントの模様をお届けしました。

盟友である翻訳家の柴田元幸さんを迎え、進行役の坂本美雨さんとともに「音楽で仮定法を学ぶ」をテーマに白熱の翻訳談議を展開。ビーチ・ボーイズやエディット・ピアフなどの名曲に乗せて英語表現のニュアンスを紐解いたほか、方言・スラングの訳し方やAI時代における翻訳の未来、参加者からのQ&Aまで、言葉と文学の魅力が詰まった贅沢な時間となりました。

この記事では、この記事ではオープニングトークと、前半2曲について語った内容を紹介します。


(写真左から)坂本美雨さん、村上春樹さん、柴田元幸さん



◆Bread「If」

村上)では次いきますね。次は文字通りの「If」。これはもう仮定法以外ではありえないという選曲です。ブレッドが歌います。

<ブレッドの曲が流れる>

村上)この曲は僕が選んだんですけど、これ、歌詞がいいんですよね。

柴田)さっきの「If I Were a Bell」がすごくコミカルな比喩の連発だったとすると、こっちはちょっと教養がかっているんですね。いちばん初めのところが「If a picture paints a thousand words」、もしも絵というものが千の言葉を描けるなら、という言い方。なんで千かっていうと、「A picture is worth~(~の価値がある)」「A picture is worth a thousand words(一枚絵を見せれば千の言葉の値打ちがある/千の言葉と同じくらい多くのことが一枚の絵で伝わる)」という決まり文句があります。それを踏まえてるんですよね。

村上)あとは「If a face could launch a thousand ships(一つの顔が千の船を出帆させられるなら)」これは(ホメロスの叙事詩)「オデュッセイアー」の……。この間、映画「オデュッセイアー」を観てきて、その中でも出てましたね。ヘレネー、すごくきれいな人が千の船を進水させるんですよね。

柴田)ギリシャのあの辺はみんな海に国が面しているから、いくさに行くというと、まず船に乗るわけですね。美女ヘレネーを争っていくさが始まる。そうすると船がバーッと出るっていうことで、「The face that launched a thousand ships」という、その千の船をローンチ、出帆させた顔という決まり文句があるわけです。

村上)あと僕が好きなのは「一度に2ヵ所にいられるものなら、君と一緒に明日と今日にいたい。ずっと君のそばで」。これはロマンチックですね。

柴田)これは気が利いてますね。やっぱりデヴィッド・ゲイツという人は本当に秀才型ですね。

◆Bob Dylan「If Not for You」

村上)次は「If Not for You / Bob Dylan」。これは柴田さんの選曲ですね

柴田)高校の授業で多分みなさん習いますよね。If it were not for~(もし~がなかったら)、そういうフレーズがあるわけですけど。ずいぶん長いですよね。実際には、こういうふうに「If not for」という三語に縮めて、同じく「もし~がなかったら」という言い方に日常ではなることが多いです。まさにそれを使ってディランが「If Not for You(君がいなかったら)」という曲を作っています。

村上)僕が最初にこの曲を聴いた時、まだ高校生か何かで、「If not for you」がどういう意味かちょっとよくわかんなかったですね。

柴田)これは本当にフレーズの意味を知らないとわかりにくいですね。「If it were not for you」が「If not for you」というシンプルなフレーズに直されているということ。そして、この曲でやっぱり見事だと思うのは、ディランは音もすごいシンプルですけど、言葉もシンプルなんですよね。

村上)「If not for you, my sky would fall」は、エディット・ピアフも同じようなことを歌ってましたね。

柴田)確かに。簡単な言葉なんだけど、過激なことを言ったりもするんですね。あと「But it would not be new / If not for you(君がいなかったら、虚しく朝の光を待ってるだろう、朝の光が来ても、その光は君がいないから新しくないだろう)」と。new(ニュー)とyou(ユー)の韻の踏み方とか、こういうのは本当にもう翻訳じゃ全然よさを出せないですよね。

<ボブ・ディランの曲が流れる>

村上)なるほど。本当にボブ・ディランの歌詞って翻訳不可能なものが多いですよね。

柴田)かえって「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」とか、難しい言葉を使ってくれるほうが訳しようがあるんだけど、この時期のアルバムとか、「ニュー・モーニング」か、あと「ジョン・ウェズリー・ハーディング」とか、あのあたりのシンプルな構成で作った歌は、本当にシンプルさこそが一番訳しにくい感じですね。

村上)僕が仮定法に興味を持つようになったのは、翻訳をやるようになってからです。仮定法をどう訳すかというのがすごく大事なんだなというのがわかってきたんですよね。
学校の時はあまり興味を持てなかったんですよね。嫌だなと思ってたからね。でも、仮定法を理解してないとうまく理解できないんですよ。

柴田)要するに、そこに書かれていることが事実か事実じゃないかっていうのが、文法のサインからわかるわけですよね。

村上)あとif~で、~wouldとかcouldだとわかりやすいんだけど、前がない場合が多いんですよね。だから、それは仮定法がわかってないとなかなか訳しづらいんですね。

◆The Beach Boys「Wouldn't It Be Nice」

村上)次は柴田さんの選曲でビーチ・ボーイズの「素敵じゃないか」。

柴田)これはですね、「Wouldn't it be nice(素敵じゃないか)」という、ご存知の方も多い曲だと思うのですが、ちょっと珍しいバージョンでお聴きいただきます。

<ビーチ・ボーイズの曲が流れる>

村上)素敵な曲ですよね。

柴田)素晴らしいアカペラ・バージョンで聴いていただきました。これはもちろん「Wouldn't it be nice(素敵じゃないかい)」というところが仮定法ですが、「Wouldn't it be nice if...」まで一緒に覚えていただくと、使い方がすごく広がります。itっていうのはいわゆるあんまり文法用語は使いたくないんですけど、仮主語っていうやつで、長い話をしたいときにとりあえずitと言っておいて、その後詳しく言うという仕組み。「Wouldn't it be nice if...(もしこうこうこうだったら、それは素敵じゃないだろうか)」という言い方ですね。要するに、今はまだ自分たちは子どもで自由が利かないけど、大人になったら何でもできるのにという、そういう楽天的な歌なんだけど、やっぱりビーチ・ボーイズがやるとどこか陰りがありますね。

村上)あの、状況説明をしますと、1960年代の半ばの歌ですよね。当時は結婚しなければセックスはできないということだったんです。だからこの歌では高校生同士のカップルで、このまま大人になれたらすぐに“やれる”のにね。という“やれる”って、言っちゃいけないのか、すぐに仲良くなれるのにね、ということが切実なんですよね。

柴田)そうですね。僕が一番好きなところは「Maybe if we think, and wish, and hope, and pray(もし考えて願って望んで祈ったら), it might come true(実現するかも)」。もうちょっと待てば実現するんですけど……。

村上)might come trueなんですね。

柴田)どこか物事がうまくいかないかもしれないというのが見えちゃってるような響きですね。ブライアン・ウィルソンの生きた人生とか、そういうこともつい考えてしまうので、余計そういうふうに思うのかもしれないんですけどね。

村上)でもこれはやっぱりすごく心がこもった歌だと僕は思います。

柴田)長年聴いていると本当にそう思うようになりました。

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<番組概要>
番組名:村上RADIO「翻訳夜話」スペシャル~音楽で仮定法を学ぶ~
放送日時:2026年11月3日(火・祝) 14:00~15:55
出演:村上春樹、柴田元幸、坂本美雨
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/murakamiradio/

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