茨城県在住の気象予報士とともに気象に関する豆知識をお届け!「HAPPYウェザーニュース」『HAPPYパンチ!』
毎週月曜日から金曜日に放送している『HAPPYパンチ!』。毎週月曜日の11時台は、茨城県在住の気象予報士藤井南美さんが気象情報を楽しく紹介してくれます。
KATSUMIさん「もう『暑い!』という言葉がしかでてきませんね。」
藤井さん「本当に暑さがおさまりませんね。昨日(8月16日)は静岡県浜松市の天竜というところで最高気温40.9°まで上がりました。これは今年の国内最高気温であったと同時に、統計を始めてから全国の歴代5位タイの記録だったんですね。そして先週は県内でも古河市で39.6度を記録しました。これは茨城県で観測された気温としては観測史上最も高い気温となりました。お盆も明けたんですけれどもまだまだ残暑と呼ぶには厳しい暑さが続きそうです。」
~8月22日にかけては「暑さのピークアゲイン」?!
藤井さん「先週一山越えましたが、今週も21日金曜日にかけてはジリジリとした日差しと、厳しい暑さが続きそうです。夕立にも注意が必要です。週末は今のところ曇りや一時雨で、日中の気温が久しぶりに30度を下回る予想となっています。今週あと一山越えるつもりで頑張りましょう。」
KATSUMIさん「怖いのは日中もですけど、夜ですよね。夜気温が下がらなくて命の危険を感じることがあります。」
藤井さん「茨城県内でも夜の気温が非常に高いということでニュースになっていましたね。より一層注意していきましょう。」
この後やってくるのは台風!
藤井さん「暑さの話題はもうここでお腹いっぱいかなと思いますので、今日はシーズンを迎えている台風についてクイズ形式で楽しみながら学んでいきたいと思います。」
第1問:8月に入り台風が相次いで発生しています。7月は発生ゼロでしたが、8月はこれまでのところ4つ。現在もフィリピンと台湾の間に台風の卵、熱帯低気圧が控えています。では過去最も多かった時、台風は同じ天気図上にいくつ同時に現れたことがあるでしょうか?
1.1つ
2.3つ
3.5つ
KATSUMIさん「5つじゃないかなあ?」
大島アナ「私は3つだと思います。」
藤井さん「正解は…5つでした!」
KATSUMIさん「どこかでそういう天気図を見た記憶があるんですよ。」
藤井さん「時は1960年8月です。」
KATSUMIさん「あれ、じゃあ見たことないや!生まれてない(笑)。」
藤井さん「さて、1960年といえば何があった年でしょうか?」
KATSUMIさん「んーなんだろう?」
藤井さん「今年はなくなってしまいましたが、オリンピック!ローマオリンピックが開催された年なんですね。ローマ五輪にちなんで五つの輪が並んだ“五輪台風”として話題になりました。」
台風の動きを複雑にするのは?「〇〇の効果」
藤井さん「では複数の台風に関する話題からもう一問。」
第2問:台風は通常自力では動けないので、上空の風に流されたり高気圧の縁に沿うように進んだりします。でも2つの台風が接近すると相互に影響しあって複雑な動きをとることがあるんですね。これを、この原理を発見した人の名前を取って『〇〇の効果』と言うんですが、この〇〇に入る人名はどれでしょうか?
1.ハドレーの効果
2.マッデン・ジュリアンの効果
3.藤原の効果
KATSUMIさん「3の藤原はないでしょ。」
大島アナ「私はあえて『藤原の効果』にしますよ!」
藤井さん「正解は…3の『藤原の効果』でした!この効果を発見したのが日本人ということが言いたかったんですよ。気象学者の藤原咲平さんという方です。2つ以上の台風が接近して存在した場合に複雑な動きをするんですね。具体的には、例えば近づいてみたり離れたみたり、一方がもう一方の後を追ったり。あるいは一方が一方の周りをくるくる回るように動いたり。お互いに強いうずまきなのでお互いの風が影響しちゃうんでしょうね。」
8月に発生した台風の最多個数は?
藤井さん「7月の台風発生0は史上初です。8月に入ると一変し、ここまでに4個発生しています。8月の発生数の平均はだいたい6個なので、まだまだ発生してもおかしくない状況です。」
第3問:8月に台風が最も多く発生した年はひと月でいくつ発生したでしょうか?
藤井さん「ずばり数字でお答えください。」
KATSUMIさん「うーん、7つ!」
大島アナ「私は9つで!」
藤井さん「正解は…10個でした!」
KATSUMIさん「ええ?!そんなに?!」
藤井さん「多いですよね。8月は31日間ありますので、3日に1回は台風が発生するということになります。調べてみたところ、8月に台風が多かったこの2年は、年間の台風の接近数が過去最多だったんですよ。相関関係があるかは分からないんですけれども、8月から9月、10月にかけて、いわゆる台風のハイシーズンとされる時期に発生数が多いと、必然的に接近する数も増えるのかなと思われますよね。今年はこれまでのところ2つ接近していますこれから要注意です。
きれいな穴が開いた台風、これってどんな台風?
藤井さん「4問目は台風のビジュアルに関する問題です。」
第4問:台風の中心にはぽっかりと雲の穴が開いたような台風の目があります。台風の目がぱっちりしている時はその台風がどんなことが言えるでしょうか?
1.まもなく弱まる台風である
2.危険な台風である
3.美人な台風である
藤井さん「正解は…2の危険な台風です。ぱっちりした目の台風の中心は、時速100kmを超えるような風が渦を巻いています。遠心力で風や雲が外に押し出されて目がぱっちりするんですね。目がぱっちりしている台風というのは危険な台風なので美人に騙されないように注意が必要です。8月9月あたりが台風の発生が最も多くなってきますので、暑さ+台風にもこれからちょっと目を向けて注意をしていただきたいと思います。」
- HAPPYパンチ!
- 放送局:LuckyFM茨城放送
- 放送日時:毎週月曜 9時00分~12時55分
- 出演者:KATSUMI、大島千穂、藤井南美(気象予報士)
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