豪雨で車を失ったら 被災後の「足」を支える

8月の千葉豪雨からおよそ2か月。千葉豪雨では道路の冠水が相次ぎ、多くの車が水没、浸水しました。一般社団法人日本カーシェアリング協会によると、被災した車両はおよそ3万台にものぼるという推計がでています。こうした中、いま千葉県内では、被災して車が使えなくなった人に、車を無料で貸し出す支援が続いています。

車が足りない 被災後に困ること

では実際、どれくらい車を必要としている人がいるのか。災害時に被災者へ車を無料で貸し出している、日本カーシェアリング協会の石渡賢大さんに聞きました。

日本カーシェアリング協会 石渡賢大さん

千葉では、9月24日時点で887件の貸し出しのお申し込みを頂いております。3拠点で今83件の貸し出しを行いました。なので、まだ1割程度しか届いていない状況にはなるので、もっと車を早く集めて、貸し出せる状況を作らないといけないなというふうに考えている所です。車を失ってしまって仕事に行けないっていうようなことだったりとか、病院に行けないとか、今回でいうと、車がなくてまず役所に被災しましたっていう手続きに行けてませんっていう方もいたりして。本当に被災して、いろんな行政サービスを受けなきゃいけない、申請しなきゃいけないところの初めの一歩がもうそもそもできないっていう人がいるんだっていうのは、気づかされたところではありました。

貸し出す車は、協会が持っている車や、全国から寄付された車などです。被災した人の利用は無料で、車には保険もかけています。

ただ、その車が足りません。この夏は、7月に熊本で起きた地震や北陸の豪雨など、全国で災害が相次ぎ、災害用に確保していた車も各地に出ています。寄付された車も、名義変更や点検、運搬が必要で、貸し出せるまで平均でおよそ1か月かかります。さらに、集めた車を、被災した人の近くで渡す場所も必要です。

そこで協会は自治体と連携して、各地に貸し出し拠点を設けています。9月24日の取材時点では、貸し出し拠点は千葉市、柏市、大網白里市の3か所でしたが、その後、八千代市にも拠点ができ、現在は4か所で対応しています。

〈大網白里市貸出拠点〉

自治体が支える貸出拠点

その一つ、柏市では、9月1日から市役所の分庁舎に貸し出し拠点が設けられ、市の職員が車の受け渡しや返却の確認を担当しています。この支援に、市として関わってみて、何が見えたのか、柏市交通政策課 十亀 芳彰さんに聞きました。

柏市交通政策課 十亀 芳彰さん

改めて、車を失うことがその後の生活再建にも大きく影響するということを感じました。柏市には柏駅や柏の葉キャンパス駅周辺のように、鉄道やバスを利用しやすい地域がある一方で、郊外の住宅地や農地が広がる地域では、公共交通だけでは移動することが難しい場合があります。特に、高齢の方や乳幼児のいるご家庭、定期的な通院が必要な方、仕事で車を使う方にとっては、車が重要な移動手段になっていると感じました。自治体が災害時に必要となる台数の車両を、平常時から保有し維持管理することは現実的ではありません。必要なときに全国から寄付車両を集中させ、被災者を助ける。この仕組みは行政コストを抑えながら災害時に必要な支援を迅速に提供できる点が大きなメリットだと感じています。 

利用する場合は、まず日本カーシェアリング協会のホームページか電話で申し込み、車の手配ができたあと、予約した日時に貸し出し拠点へ行きます。柏市の拠点は12月25日までの予定で、8月の豪雨に加えて、9月の台風25号で車が使えなくなった人も対象です。ただ、取材した9月28日時点では、柏市にある5台は、すべて貸し出し中か次の予約が決まっていて、さらに37人が車の手配を待っていました。

〈柏市貸出拠点〉

そこで協会では、貸し出せる車を増やすため、全国から車の寄付を募っています。走れない車や車検切れの車も、リサイクルして活動資金にできるということです。

大雨の時、車はどうする?

一方で、そもそも車を水没させないための備えも大切です。相次ぐ大雨や台風を受けて、街の皆さんはどう考えているのか。柏駅周辺で聞きました。

▶︎千葉中央のアンダーパスに入っちゃって、車放置して逃げてきたっていうのは友人で。アンダーパスのところはチェックして、なるべく雨のときは通らないとかっていうのは知識として。

▶︎うちは危ないとこでした。車のタイヤ半分ぐらい埋まって。対策するとしたら、もう警報とか出たら外に出ないことですね。

▶︎意外と簡単に車が止まるんだなって。もう少し大丈夫かなと思ってたんですけど。

▶︎沼とか川の近くに住んでる方は、事前に車を別のとこに移動されてたっていう人もいます。8月の(豪雨の)ときに、かなり大変な思いをして。タクシーがもう長蛇の列で、だから3,40分ぐらい歩いて帰ってきたって経験をしたので。だからこの9月(の台風)に関してはもう出ないっていうのを決めて、出ないがもう大切かなと思いました。

柏市では、車が使えなくなったときに備えて、普段から鉄道やバス、タクシーなど、ほかの移動手段を知っておくことも大切だとしています。また、カーシェアリング協会では、貸し出し拠点での対応や、寄付された車を被災地まで運ぶボランティアも募集しているそうです。

(TBSラジオ『森本毅郎スタンバイ』より抜粋)

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辛坊治郎、EV補助金の副作用を指摘 中古EVの輸出増で「希少金属が海外に流出」

飯田浩司、増山さやか、辛坊治郎

辛坊治郎が22日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』に出演。EV(電気自動車)の新車を購入する際の補助金の“副作用”を指摘した。

経済産業省は現在、環境性能の高いEV(電気自動車)などの新車を購入する際、EVは最大130万円(軽EVは最大58万円)、プラグインハイブリッド車は最大85万円、燃料電池車は最大150万円の補助金を設けている。昨年度の補正予算で確保した1100億円が上限だが、想定を上回る申請によって予算が不足する恐れがあるため、同省は補助金の減額を決定。来年1月から、補助額を減らすと発表した。

この補助金について辛坊は、購入を後押しする効果がある一方で「補助金って、いろんな、実は見えない悪影響もありまして」と、中古車市場に及ぼす“副作用“に言及。辛坊は、補助金によって新車の実質的な購入価格が下がり、中古車の価格面での魅力が薄れるという構造を指摘。中古EVを買うよりも、補助金を利用して新車を買った方が安くなるケースがあると説明。「新車買った方が安いじゃんって話になって、わざわざ中古の電気自動車を買う人いませんから、国内でダブつきますよね」と述べ、国内で売れにくくなった中古EVが輸出に回るとした。

さらに、「電気自動車っていうのは希少金属の塊だったりなんかするわけです」と指摘。中古EVを、国内に資源が蓄積されているものとして捉え、「せっかく日本国内に大量に備蓄されている、つまり中古車の形で備蓄されてる希少金属みたいなものが、海外にガンガン流出していくきっかけになっちゃう」と、補助制度が資源の海外流出につながるという見方を示した。

また、補助金の減額によるメーカー間の競争の変化についても言及。購入時の補助が縮小すれば、車そのものの性能と価格がより問われるとして、「車本来の実力勝負になりますから。実力と値段の勝負になりますから」と語った。新車の販売促進に加え、中古車の流通や資源の行方まで目を向ける必要があるという辛坊。「この手のニュースは、やっぱりちょっと複眼的に、多面的にものを見ないと、なかなか本当のことが見えてこない」と強調した。

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