鉄道ライターが厳選した3つの”この秋おすすめの絶景紅葉・鉄道旅”

秋の行楽シーズン、どこへ行こうか迷っていませんか? 車でのドライブも素敵ですが、ドライバーが景色を楽しみづらいのが悩ましいところ。そこでおすすめなのが「鉄道旅」です! 歴史ある路線ほど山間部のトンネルを避けて作られているため、実は絶景の紅葉スポットを間近で楽しめるルートがたくさんあります。

今回は、鉄道趣味歴40年以上の鉄道ライター・杉山淳一さんが厳選する「この秋乗りたい絶景紅葉ルート」3選をご紹介します!

夢のような絶景と秘境体験!「JR只見線×霧幻峡」

全国屈指の秘境路線として知られる「JR只見線」は、福島県の会津若松駅から新潟県の小出駅までを結ぶ絶景のローカル線です。

なかでも見逃せないのが、会津若松駅から車や電車で進んだ先にある「霧幻峡(むげんきょう)」。かつて生活の足として使われていた手漕ぎの渡し船が観光用に復活しており、川面から見上げる紅葉はまるで夢の中にいるような美しさです。SNSで話題となり、今や世界中から観光客が集まる大人気スポットになっています。

おすすめルート:新幹線で郡山へ行き、磐越西線経由で会津若松に1泊して翌朝只見線へ。または、東武線~野岩鉄道~会津鉄道を経由するルートなら、道中ずっと紅葉の絶景を満喫できます!

五感で秋を浴びる!「わたらせ渓谷鐵道 トロッコ列車」

群馬県の桐生駅から栃木県の足尾駅まで、渡良瀬川の渓谷に沿って走る「わたらせ渓谷鐵道」。ここでの一番の目玉は、窓ガラスのない開放感バツグンの「トロッコ列車」です。

秋風を肌で感じながら、森の香りや渡良瀬川のエメラルドグリーン、そして赤・黄・緑が織りなす山々の鮮やかなグラデーションを五感すべてで堪能できます。

おすすめルート:上越新幹線で高崎駅へ行き、JR両毛線に乗り換えて桐生駅・大間々駅へ。大間々駅からトロッコ列車に乗り込み、約1時間半の贅沢な絶景トリップを楽しめます。

迫力満点の立体交差と紅葉!「JR木次線×奥出雲おろちループ」

島根県の宍道駅から中国山地へと南下する「JR木次線(きすきせん)」。この路線と並行して走る国道314号線には、高低差105メートルを一気に駆け上る日本最大規模の二重ループ道路「奥出雲おろちループ」があります。

木次線の車窓からは、ダイナミックなループ橋の構造美と、鮮やかに色づいた奥出雲の山々が織りなす絶景を眺めることができます。さらに木次線自体も、ジグザグに坂を登る「三段式スイッチバック」を採用しており、鉄道ファンならずとも大興奮間違いなしのルートです。

見どころポイント:神話「ヤマタノオロチ」ゆかりの地でもあり、周辺には道の駅や美術館、名物の地酒なども揃っているため、観光やグルメもあわせて楽しめます!

車窓からあふれる紅葉に包まれながら、お腹も心も満たされる至福の鉄道旅。今年の秋は、電車に揺られてのんびり出かけてみませんか?

(TBSラジオ『BRAND-NEW MORNING』より抜粋)

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金融マンと寿司職人の“二刀流” 50歳を過ぎて寿司職人の学校へ入学した男性

11月は新米のシーズンということもあるのでしょうか。1日が「すしの日」、22日は「回転寿司記念日」と寿司にまつわる記念日が続きます。寿司ロボットの技術は見事ですが、やはり、職人さんが握った寿司はたまりませんね。

画像提供:小川浩司さん

今回は、金融マンの傍ら、“出張寿司職人”としても活躍されている男性のお話です。

大きな観音様が駅を見守る、神奈川県の大船。この大船ご出身で、いまも鎌倉・腰越にお住まいの小川浩司さんは、昭和44年生まれの57歳。普段は、都内の会社で金融関係の仕事をされています。

実は小川さん、もう一つの顔があります。週末を中心に首都圏各地で開かれるホームパーティーに出向いたり、お店を間借りして、手際よく寿司を握っている“出張寿司職人”なんです。だいたい、ひと月に3回、この3年半でおよそ120回の“出張”を重ねてきました。

若い頃の小川さんは、「スタミナが第一!」と、魚よりも肉でした。なかでも焼肉が大好きで、地元・神奈川に多い精肉スーパーの超常連。さらに本場・韓国、ソウルの明洞に足しげく通っていたこともあって、友達からは“ヨン様”ならぬ“ミョン様”とニックネームを付けられたほどだったんです。

そんな小川さんが寿司に目覚めたのは、コロナの時期でした。在宅勤務の空き時間、ぼんやりとインターネット動画を眺めていると、あるインフルエンサーの方が、寿司をテーマにしゃべっていたことをきっかけに、「寿司職人」という仕事が気になり始めます。

小川さんはその時、50歳を超えたばかり。仕事・家庭・趣味も充実していましたが、定年後のことを考えると、経済的なことや社会とのつながりに少し不安もありました。

「もしも、寿司を握ることが出来れば、定年後にすし屋さんのパートでも働けるし、たとえ、自給自足の生活になっても、魚をさばければ生活できるはずだ!」

色々と考えた小川さん、まずは寿司職人への道を一歩踏み出すことにしました。

小川さんは、寿司職人を養成する専門学校の門を叩きます。1クラスには20人くらいいましたが、見渡すと周りは、海外に寿司屋さんを出して一旗揚げようという若い人たちばかり。でも、何人かは、同じように手に職をつけたいと考えた中高年の方の姿も見えました。

最初のステップは、寿司のにぎり方を徹底的に学びます。にぎり寿司に合ったシャリの量と重さを、サッと手に取った指先の感覚で憶えていかなければなりませんが、小川さんはさっそく苦戦。シャリの形を整えていくのもままなりません。

続いて、小川さんの前に立ちはだかったのは、様々な魚たちでした。アジを三枚におろしていくのも、なかなかきれいに出来ません。穴子が出てくると骨の多さに大苦戦。真鯛はウロコの多さに、もう圧倒されてしまいます。一方、脂がのったブリに至っては、どこから包丁を入れていいのか迷うばかり。でも、小川さんは諦めませんでした。

「せっかく始めた以上は、何とかして形にしたい!」

その思いを胸に練習に練習を重ねた小川さん、いつしか魚の筋肉の繊維をサッと見極め、迷わずスッと包丁を入れ、身と骨が分かれるように捌くことが出来るようになります。

晴れて2022年春、小川さんは、無事に専門学校を卒業。お勤めになっている会社の上司の方に、寿司職人としても活動したいと申し出ると、まるで目が点になったように驚かれました。それでも寿司職人への熱い思いを伝えると、副業として認めてくれることになりました。

今ではお店を間借りして営業する機会やリピーターのお客さんも増えてきた小川さん。少し前にはお子さんの高校合格のご褒美に、“人生初めての回らないカウンター寿司”を食べさせてほしいという依頼も受けたそうです。

「子供が元気よくお寿司を食べてくれたり、カウンター越しにお客様から直接美味しいとおっしゃっていただけると、やってよかったという気持ちになりますね」

一方、寿司を握り始めたことで、本業のお仕事にもいい影響が出てきたといいます。

「副業が出来たことで、思い切りがよくなりました。たとえ本業でヘマをしたとしても、副業があるからと気持ちがラクになったんです。これから、もっと年齢を重ねてもチャレンジは続けていきたいと思っています」

金融マンと寿司職人、小川さんの“二刀流”への挑戦は、新たな人生を切り開いています。

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