「白ナンバー」でもタクシー 山梨県内で「ライドシェア」がスタート

渡辺麻耶が木曜日のDJを担当するFM FUJIの番組『Bumpy』(毎週月曜~木曜、13:00~18:50)。昨年12月12日のオンエアにフリージャーナリストの松田宗弘さんが出演し、山梨県内の「日本版ライドシェア」の開始について解説しました。

松田:今日は山梨県内で白ナンバーのタクシーがお目見えする、というお話です。11月29日付の山梨新報で報じました。国土交通省が推進する「日本版ライドシェア」により、今年度から東京ほか全国の都市圏で先行導入されているものが、山梨県にも登場します。コロナ禍で都市圏を中心に広がったタクシードライバー不足の回復が遅れていることが背景にありますが、それが、地方にも波及してきたということです。

麻耶:タクシーは通常、営業用の緑色のナンバーだと思いますが、白ナンバーのタクシーとはどのようなものなのでしょうか。

松田:よく違法営業のタクシーは「白タク」と呼ばれますが、これとは全く別もので、国が推進する「合法の白ナンバータクシー」です。何が合法かというと、「タクシー会社の運行管理の下」という条件で、マイカー所有者がそのマイカーの運転手として旅客輸送し、合法の白ナンバーのタクシーとなります。ただ、車両台数に上限があり、山梨県では山梨運輸局が、タクシー会社からの事業申請を審査の上、許可します。今回は甲府のタクシー3社で計3台、甲州市は1社1台、富士吉田1社は1台の計5台です。もう1点。違法の白タクと間違われないよう、合法の白ナンバー車には、「タクシー会社名」と「自家用車活用事業」の表示が義務付けられます。

麻耶:マイカーの所有者が運転するというのは、タクシードライバー不足を補うためなのですね。

松田:はい。従来の緑ナンバー車は、運転手は「第2種自動車運転免許」が必要だったのですが、日本版ライドシェアでは、普通自動車免許とマイカーがあれば従事できます。希望者はタクシー会社と雇用契約を結び、アルバイトなどとして雇用されます。ただ、取材によると、タクシー会社も初の試みなので、運転手の公募はせず、自社の乗務員以外の社員を充てる方向です。新規乗務員は社内研修や教育を受け、安全運行が徹底されます。

麻耶:利用できる日や時間帯を伺えますか。

松田:山梨運輸局によると、県内では利用者が多い金曜・土曜日の午後4時から翌朝の5時台です。ただし、ライドシェアの趣旨は、タクシー不足を補うことなので、緑ナンバー車の配車を優先し、それが足りない時のみの出動に限定されます。

麻耶:配車予約の仕方を教えていただけますか。

松田:甲州と富士吉田は配車アプリ、甲府は電話予約と対応が分かれました。配車アプリを使う社によると、支払いはクレジット決済で現金不要。また、違法営業の「白タク」との差別化ができるメリットもあるそうです。一方、電話予約では、たとえば、利用者は「甲府駅から~まで1台お願いします」とタクシー会社に配車依頼の電話をします。オペレーターは、「空車がないので白ナンバー車でも良いですか」と聞き、利用者は「それでお願いします」と同意を求められます。OKなら、電話口で距離に信号待ち時間などを加味した料金総額が提示されます。料金は降車時に現金で支払います。流しのタクシーとほぼ同額です。

麻耶:これなら、タクシーが捕まらない心配をすることなく、お酒を楽しめそうです。ライドシェアのメリットはよく分かりましたが、課題はあるのでしょうか。

松田:ライドシェアはマイカーとその所有者に営業運転を認めるので、安全運行の観点から、一定の歯止めが必要だと思います。ライドシェアを巡っては、自民党内に新しい法律をつくり、タクシー事業へ新規参入を促そうという動きがありますが、タクシーは人命を預かる“公共交通”なので、規制改革が行き過ぎると問題です。国交省を取材すると、実際に海外では新規参入が広がり、事故やタクシー車内での犯罪が増えているとの報告もあります。日本では政府が来年、ライドシェアの事業効果を検証した上で、法制度を議論するとしていますが、国交省は「安全運行の担保が大前提」としており、私もその点は同じ考えです。安全第一なので、国民受けのいい“安易な規制改革”はやってはならないと思います。

Bumpy
放送局:FM FUJI
放送日時:毎週月曜~木曜 13時00分~18時50分
出演者:鈴木ダイ(月)、上野智子(火)、石井てる美(水)、渡辺麻耶(木)
番組ホームページ
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Xハッシュタグは「#ダイピー」(月)、「#ばんぴーのとも」(火)、「#てるぴー」(水)、「#ばんまや」(木)

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「昇進」は荷が重くなるだけ!? “上司らしさ”に悩むリーダーへ江原啓之が送ったアドバイスとは?

スピリチュアリストの江原啓之がパーソナリティをつとめ、番組パートナーの奥迫協子とお送りするTOKYO FMのラジオ番組「Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り」。
4月27日(日)の放送では、リスナーから届いたさまざまな相談に、江原がアドバイスを送りました。


江原啓之



<リスナーからの相談>
この4月から、グループを取りまとめる管理職へ昇進しました。部下となる8人のメンバーには、私と入社同期の人もいるため、上下関係ができることへの気持ちの切り替えに戸惑っています。

このグループには気遣いのできる人が多く、協調性もあるのですが、悪く言えば、お互いに遠慮し合い、本音で意見を言わない傾向があるように見受けられます。そのため上司からは「必要に応じて厳しく指導してほしい」と言われました。私は期待に応えられるよう、部下を引っ張っていこうと決意していますが、上司らしい振る舞いができるための心得があれば、アドバイスをいただきたいです。

<江原からの回答>
江原:協子さんは会社で部下をお持ちですよね。どう思われますか?

奥迫:私も会社では常務や役員の立場にありますが、決して立派なわけではないんです。「こんな未熟者だから……」という気持ちで、本当に自分をさらけ出しています。すると、社員さんたちが助けてくれるんです。

相談者さんのまとめるグループは、“協調性のある人たち”だと書かれていましたよね。だから、「自分はここが得意だけど、ここは苦手で……」と素直に打ち明けると、「私がやりますよ」と手伝ってくれる人が出てくるかもしれません。そうしたら、「やってくれてありがとう!」と伝えられるグループになっていけるといいなと思いました。

江原:そうですね。私が思ったのは、まず相談者さんの考え方が間違っているということです。「上下関係ができることで」とありますが、上下って誰が決めたのでしょうか?「上か下か」という考えがあるから、こうした悩みが生まれるのです。

確かに昇進すれば給料が上がるなど、得るものはあるでしょう。相談者さん自身も「自分は得をしている」と思っているのでは? そうした感覚があるからこそ、悩みが生じるのだと思います。

私は、昇進を「荷が重くなる」と捉えています。つまり、上下関係ではなく、あなたは「荷が重い人」になったのです。

私自身、オペラ団体で評議員になりましたが、オペラにおいて私は遅咲きで、その団体でも新参者です。評議員になれば目立つ立場になり、それを快く思わない人もいるでしょう。しかし、だからといって私はへこたれません。「嫌なら代わってほしい」と思うくらい。それほど荷が重いのです。

理解してくれる人は「自分たちが言うべきことを代わりに言ってくれてありがとう」と言ってくれます。私は団体に風穴を開け、言いたいことが言える環境作りをしているつもりです。本当に大変な思いもします。年齢を重ねると、「荷が重たくなっていくんだな」と、つくづく感じます。

相談者さんに伝えたいのは、「働きなさい」。それだけです。求められた仕事をするだけ。あなたは荷が重たくなっただけですし、それは職場の話です。プライベートと職場をきちんと分け、与えられた業務を全うすること。そうすれば、周囲も「荷が重たくなったんだな、協力しよう」と思ってくれます。

奥迫:周りもきっとそう思って助けてくれますよね。自分自身が一生懸命取り組んでいると、自然と周囲が助けてくれるんです。

江原:その通りですね。例えば協子さんなら、「ああ、大変そうだな」とみんなが思うから、協力してもらえるんです。働く姿を見せていれば、周囲も「上司だから」ではなく、「荷が重そうだから」と助けてくれる。相談者さんも、そうした視点で考えてみてください。


江原啓之、奥迫協子



●江原啓之 今夜の格言
「人生は、目的と意味を感じて生きることが幸せです」


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4月27日(日)放送分より(radiko.jpのタイムフリー)
聴取期限 5月5日(月・祝)AM 4:59まで
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。

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<番組概要>
番組名:Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り
放送日時:TOKYO FM/FM 大阪 毎週日曜 22:00~22:25、エフエム山陰 毎週土曜 12:30~12:55
出演者:江原啓之、奥迫協子
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/oto/

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