山梨県太陽光規制条例が施行規則改正 地域住民への説明状況の報告を義務付け

渡辺麻耶が木曜日のDJを担当するFM FUJIの番組『Bumpy』(毎週月曜~木曜、13:00~18:50)内のコーナー「CLOSE UP TODAY」(毎週木曜、17:35~)。2月2日のオンエアにフリージャーナリストの松田宗弘さんが出演し、山梨県の太陽光規制条例の施行規則改正について解説しました。

松田:今日は太陽光発電による過度な開発を規制し、適正な設置、設備の維持管理を図る山梨県の「太陽光規制条例」の施行規則の改正のお話です。昨年の8月26日付の山梨新報と9月15日放送のバンピーで「今秋にも改正」とお伝えしましたが、それがやっと先週の1月25日に施行されました。

麻耶:前回放送の復習からお願いしたいのですが、改めて山梨県の太陽光条例について教えていただけますか。

松田:太陽光パネルは、住宅やビル・工場の屋根に設置する「建物設置型」と、地面に敷き詰める「野立て」の2つです。長崎知事は昨年の取材で、「建物設置型は推進するが、野立て太陽光はこれ以上増やさない」と明言しました。県内では出力10kW以上の稼働中の野立て太陽光は約1万1800件あり、問題は森林伐採で土砂災害リスクが増大し、近隣住民の生命と財産を脅かしかねないことです。このため、一昨年10月施行の「県太陽光規制条例」は森林地域の「野立て」を規制しました。太陽光発電は、設置して良い安全な場所と、良くない危険な場所があるという考え方です。

麻耶:条例は野立て太陽光のすべてが規制対象なのですか。

松田:条例は県土の約8割を占める森林地域を「設置規制区域」、それ以外は、「規制区域外」とし、区域外は森林の少ない平野部などです。規制区域内では事業者は県の許可がなければ、新規設置はできず、また、許可を得る際は、住民説明会の義務付けと住民理解を得る努力、環境への影響調査など、高いハードルを越えねばなりません。一方、規制区域外でも、新規・既設を問わず、すべて「設置届け出」を出さなくてはならず、その上で、「設備の維持管理計画」の策定と実施、計画の公表を義務付け、違反すれば、立ち入り検査、勧告、事業者名公表、最後は国へ通報し事業認定の取り消しを求めます。

施行規則改正のポイント

麻耶:それでは、先月施行の「条例の施行規則の改正」について教えてください。

松田:昨年の山梨新報のインタビューで長崎知事は「今後のすべての新規届け出の太陽光発電で、近隣住民への説明を事業者に義務付け、内容を住民が理解した『証』―ハンコやサイン―を事業者に提出させることを考えている」と言われました。一方で、その後の事務方の改正作業では、悪質業者が住民にハンコやサインをするように圧力をかけるようなリスクは避けながら、同時に知事が言われた事業者の説明責任も、内容の妥当性も含め担保する―つまり、「リスク回避」と「責任の担保」を両立させる内容になりました。

麻耶:新設の際にこれまで説明の責任がなかった「設置規制区域外」についても、規制区域内の許可と同様に、事業者に説明責任を義務付けたのですね。

松田:はい。設置規制区域外でも新設する野立て太陽光発電設備の事業者には、「地域住民等への説明等の状況報告書」の提出を求めます。規制区域内も区域外もすべての「新設設備」で説明状況を求めます。「説明状況」とは、事業者と地域住民とのやり取り―事業者の説明内容と住民の意見・質問とそれに対する事業者の回答や対応――のことで、これを記述した「地域住民等への説明等状況報告書」の提出を事業者に義務付けます。

麻耶:内容の妥当性はどう担保するのでしょうか。

松田:ここが今回の改正の「肝」、核心部分です。事業者が提出する報告書の内容が、事業者に都合の良い、一方的な内容にならないよう、市町村に「内容が事実であることを確認してもらう」建て付けです。住民のハンコ、サインを求めた場合、住民に事業者から圧力がかかるのは困るから、「市町村が内容を確認し、内容に責任を持って下さい」ということです。市町村が住民説明会に参加する、あるいは、できないなら住民や自治会長などからヒアリングし、事業者の書いた報告書の内容が事実かどうか確認しなければならなくなりました。防災とリスクコミュニケーションの専門である鈴木猛康・防災推進機構理事長は「市町村は地域の利害関係者として住民説明会に参加すべき」と指摘されています。

市町村はもっと当事者意識を持つべきでは

麻耶:事業者の説明責任と説明内容の妥当性まで踏み込んだのは、住民にとっては有難いですね。松田さんは今回の改正をどう受け止めていますか。

松田:施行規則の改正は、条例改正より格下の印象がありますが、施行規則の改正でもここまでできるのか、と思いました。でも、県はホームページや新聞折り込みで県民への周知は図っていますが、報道機関向けに発表していないから、どこも報道していません。これは良くないですね。それと、この規則改正はそもそも、昨年7月、北杜市で東京の太陽光事業者が開いた住民説明会に参加した市議会議員に対し、事業者の実質的な責任者が腕を掴むなどの暴行事件を起こしたことでした。北杜署は傷害容疑で甲府区検に書類送検しました。県の担当課は、こうしたトラブルの基になる住民説明会のあり方、県条例について、「野立て太陽光の前提は住民の理解を得る地域との共生。市町村にはもっと当事者意識を持ってほしい」と指摘しました。北杜市の対応を見ていると、まったくその通りだと思います。

Bumpy
放送局:FM FUJI
放送日時:毎週月曜~木曜 13時00分~18時50分
出演者:鈴木ダイ(月)、金子桃(火)、石井てる美(水)、渡辺麻耶(木)
番組ホームページ
公式X

Twitterハッシュタグは「#ダイピー」(月)、「#ばんぴーのとも」(火)、「#てるぴー」(水)、「#ばんまや」(木)

出演番組をラジコで聴く

※該当回の聴取期間は終了しました。

菅井友香、青森で馬文化と美味いものを堪能!「うまらぶ旅行社」のロケを振り返る!

9月12日(木)、女優の菅井友香がパーソナリティを務めるラジオ番組「サントリー生ビールpresents『菅井友香の#今日も推しとがんばりき』」(文化放送・毎週木曜日21時30分~22時)が放送。菅井がフジテレビで放送された「うまらぶ旅行社」についてのメールを紹介し、収録について振り返った。

「母がお土産の南部せんべいをすごく喜んで」-

「うまらぶ旅行社」は、JRAの番組で菅井がツアーガイドとなり坂下千里子とますだおかだ岡田圭右と共に、美食の街・八戸で馬の文化を学びながら、激うまグルメを堪能する2つの“うま”を楽しむ魅力満載の旅番組。

番組内では、坂下と岡田というベテラン芸能人を案内することになり、ツアーガイドとしても大先輩である坂下に最後に点数を付けてもらったところ、38点という愛のある厳しい評価をいただいたという。

現地で印象的だったと語ったのが、青森の伝統的な郷土玩具「八幡馬」。「八幡馬」は青森県八戸市を中心とする南部地方で古くから作られている木彫り馬で、訪れた櫛引八幡宮でお土産として購入し、現在も筆箱に付けているという。

さらに、「騎馬打毬」という大河ドラマでも取り上げられたことのある伝統競技に挑戦したという。「騎馬打毬」は各組の競技者が、乗馬して、地上に置かれた自組の色の毬(たま)を、先に網の付いた棒(毬杖きゅうじょう)ですくい、競い合いつつ、ゴール(毬門きゅうもん)に投げ入れる競技。菅井は地上で行うのも難しいこの競技に馬上で挑戦した結果、やはり苦戦してしまったそう。騎乗したローズという馬にも「呆れ顔されちゃいました」と振り返った。

また、お土産で購入した青森名物の南部せんべいは特に心に残ったらしく、パリッとした食感に驚かされたという。チーズやチョコがかかったものもお土産として購入していたが待ちきれずに帰りの新幹線で早速味わうことにしたそうだ。菅井家もこの南部せんべいの美味しさには感動したらしく、「母がお土産の南部せんべいをすごく喜んで、これはおいしい!ネットで買いたい!と調べたんですけど、全然無いじゃないって言ってて。だから、もっと買って帰ればよかったと思うぐらい喜んでもらえて感動しました」と語った。

Facebook

ページトップへ