日本発「めっちゃカメレオン」が世界で2,000万本!「宣伝費ゼロ」でも大ヒットした成功の理由とは?

モデル・タレントとして活躍するユージと、フリーアナウンサーの吉田明世がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」(毎週月曜~金曜6:00~9:00)。今回の放送のコーナー「リポビタンD TREND NET」のテーマは「『めっちゃカメレオン』が大ヒット! コンテンツ支援をどう使う?」。情報社会学が専門の学習院大学・非常勤講師 塚越健司さんに解説していただきました。
(※放送時点の内容です)

吉田明世、塚越健司さん、ユージ



◆「めっちゃカメレオン」に見るヒットの新しい形

吉田:早速ですが「めっちゃカメレオン」は、どんなゲームでしょうか?

塚越:簡単にいうと、街などのフィールドを舞台に、カメレオンのように擬態して隠れるチームと、それを追うハンターチームに分かれる、いわば「かくれんぼ」ゲームです。隠れるチームは自分のキャラクターにボディーペイントのように色を塗って「擬態化」し、フィールドに隠れるところに特徴があります。隠れるほうと追うほう、合計最大24人で遊べるシンプルなゲームです。

ユージ:面白いので(実況動画を)観ちゃうんですよね。(遊ぶステージには)いろんな街の設定があって、「この壁の色を塗ったら同化できるんじゃない?」って自分の体に色を塗って、スタートします。そこからは、ずっと隠れてるんですよ。敵が銃を持って探しに来るんだけど、実況のコメントで「ばれてないばれてない。こっちを見てる、危ない!」みたいに盛り上がるんですけど、これが面白いんですよね。世界的にヒットしていますよね。

塚越:2026年6月10日に、PCゲームのプラットフォーム「Steam」でリリースされるとすぐに人気になって、1カ月で世界累計販売本数が1,500万本という記録的なヒットとなり、8月12日のニュースでは2,000万本突破の報道がありました。値段は日本だと790円と安いのですが、単純計算すると、790円×2,000万本で約158億円という規模になります。

ユージ:僕は海外のゲームだと思っていました。

塚越:作ったのは日本のクリエイターの「レモリオン」さんと「はがねいろ」さんの2人だけなんですよね。いわゆる「インディーゲーム」と言われるもので、本作の開発期間もわずか2カ月、広告費ゼロの日本発のゲームということです。

人気になった背景としては、ゲーム実況の動画が拡散されたという分析があって、ネット時代のバズり方だと思います。先ほどもユージさんがおっしゃっていたと思いますが、購入層全体で見ると、日本は全体の1割ということで、海外でウケているということです。海外の実況者がプレイして、それが大きく拡散されたので、世界的なヒットと言えます。

ゲームとしては、上手に隠れても面白いし、ウケを狙って隠れずにいろんなことをして笑ったりもできる。プレイヤー全員で爆笑できるっていう感想も届いているみたいで、作り手の意図を超えて、プレイしているユーザー自身がさまざまな面白さを探せるわけです。

さらに、それがゲーム実況になることで、見ている人も遊んでいる側もみんなで笑えるのが楽しいということで、そのあたりがヒットした理由だと思います。開発人数や制作費の大きさだけでは必ずしもヒットするわけじゃないということを示す事例になったと思いますね。

◆海外展開を見据えたコンテンツ支援のあり方

吉田:国はゲームなどのコンテンツ産業への公的支援も始めていますね。

塚越:番組でもお伝えしたことがありますが、日本はゲームやアニメ、映画や音楽といったコンテンツ産業に対して、2033年までに海外売上を20兆円にする目標を掲げています。そこで経済産業省が作品支援等の公募をしたところ、DeNAの新規モバイルゲーム開発・グローバル展開事業が採択されて、最大で15億円という支援額が話題になりました。これに対して、ネットでは大企業への支援に対する批判がありました。

一方、実際にはコナミやスクウェア・エニックス、セガといった大企業も採択されています。そもそも、この支援事業は採択率が9.5%と、他の業界への補助金制度と比べても少ないことや、枠によっては小規模な作り手でも採択されているので、大手だけの支援ではないという指摘もありました。大企業かどうかに関わらず、エンタメ産業の支援ももっと考えてもいいと思います。

ユージ:塚越さんは、世界でヒットするコンテンツを作るための支援、どんな形がいいと思いますか?

塚越:行政の支援でいうと、「ヒットするかどうか」というのは事前には見抜けないですから、難しいですよね。なので支援は、まずは小規模な作り手に少額で広く挑戦させるということで、母数を広げるのが重要かなと思います。今回の制度では、個人やスタートアップなどを対象とする「創風」という枠の採択率が4.2%と狭き門でした。

そのうえで、ヒットの兆しが出た作品には、多言語へのローカライズや海外プロモーションとか、そういったところで支援をしていくことが重要だと思います。もちろん大企業の支援も一律に否定すべきではないと思いますが、支援が海外売上につながるかどうか、あとから検証する必要があると思います。

いずれにしても、少額でもいいので広げていくのがいいですよね。何がヒットするかわからない時代でもありますから。スマホゲームもそうですけれども、お金をかければヒットする時代じゃないですよね。いろいろ作ってみて「日本のゲーム面白いよね」ということで世界のバズに乗れるかに期待ですね。

ユージ:誰が見つけて拾ってくれるかにもよるんですよね。

塚越:そうですよね。TikTokの動画でも、誰が広げてバズるかってありますから。

ユージ:運の要因も多少あるけど、やっぱりベースの技術も大事だと思います。

<番組概要>
番組名:ONE MORNING
放送日時:毎週月曜~金曜6:00~9:00
パーソナリティ:ユージ、吉田明世
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/one/

番組公式X: @ONEMORNING_1
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今年5月に法改正…毎日の買い物が日本の「食」を守る?「食育基本法」が示す新たな考え方

杉浦太陽と松井玲奈がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「杉浦太陽・松井玲奈 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30~7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。

10月25日(日)の放送テーマは、「大人もこどもも食育を! 知っておきたいこれからの『食』」。農林水産省 消費者行政・食育課の村山直和(むらやま・なおかず)さんから、食育基本法の改正ポイントについて話を伺いました。


(左から)松井玲奈、村山直和さん、杉浦太陽



◆今年5月に改正「食育基本法」

日本政策金融公庫が2025年11月に実施した「食の志向調査」では、普段の食生活で気にかけていることとして、「食費を節約したい」「健康に配慮したい」「料理や後片付けの手間・時間を省きたい」が上位3項目に挙がりました。

食べる物を選ぶときは、価格や健康面だけではなく、その食べ物の産地や生産者など、食卓に届くまでの過程にも目を向けることが大切です。また、季節や地域の食文化を大切にし、食べ物を無駄にしないことも欠かせません。こうした食について考え、学ぶ取り組みが「食育」です。

村山さんは、食育について「さまざまな経験を通じて、食に関する知識と食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践できる人を育てることです。この食育を国民運動として推進していくための根拠となる法律が、2005年に制定された食育基本法です」と説明します。そして、食育基本法が制定されて20年を迎えた2026年5月に同法が改正され、食育のあり方にも新たな視点が加わりました。

◆食卓と生産現場の距離を縮める食育へ

今回の改正について、村山さんは、「シンプルに説明しますと、食育の目的が『健康のため』だけでなく、『日本の食を守るため』に広がりました」と話します。その背景には、この20年間で食を取り巻く環境が大きく変化したことが挙げられます。

食に対する考え方は人それぞれです。食の志向調査でも、上位3項目のほかに、「食の安全に配慮したい」「味のおいしいものを追求したい」「食材にこだわった手作りの食をとりたい」といった回答があります。

その一方で、「栄養バランスの偏り」や「食習慣の乱れ」などは、20年前から課題となっていましたが、現在はさらに深刻化しています。さらに、村山さんは「20年前と比べて、私たちの食卓と、食べ物がつくられる現場との距離が遠くなっていることも変化の1つです」と続けます。

我々は、肉や野菜、魚などをスーパーなどに行って手軽に購入できますが、それらが「どこで、誰によってつくられたものなのか」を意識する機会はあまり多くありません。地域によっては農地が身近にあり、農業に触れる機会もありますが、特に今は農家の人数も減少傾向にあり、食べ物の生産現場を知る機会は以前より少なくなっています。こうした状況を踏まえ、改正された食育基本法では、学校などでおこなう農林漁業の体験を通じ、食べ物がつくられる現場について学ぶ機会を充実させることなどが盛り込まれました。

◆食料安全保障と適正な価格形成

食育基本法の改正ポイントの1つに、日本の食をどのように守っていくかという「食料安全保障」の考え方も加わりました。村山さんは、「食べ物は健康で充実した生活の基礎となる重要なものです。そのため、災害や国際情勢の変化があっても、私たち一人ひとりが必要な食べ物を安定して手に入れられるようにしよう、という考え方です」と解説します。

そのためには、お米や野菜、肉、魚をつくり続けられる環境を整えることが大切です。そこで、今回の法改正では、基本理念に「食料の“合理的な価格形成”への理解を深めること」が明記されました。村山さんは、「合理的な価格形成とは、食べ物をつくるためにかかった費用が、きちんと価格に反映されるようにすることです」と補足します。

消費者がこれからも安定して食べ物を手に入れるためには、生産者だけではなく、運ぶ人や売る人にも必要なコストがあることを知り、その価値が価格として適正に反映されていることを深く理解しておかなければなりません。

さらに、「食料安全保障というと、農林水産業に携わる方々や国の取り組みというイメージが先行しがちですが、消費者もその一員です」と村山さん。消費者が日々の買い物で何を選ぶのかということも、日本の食を守ることにつながります。価格だけで判断するのではなく、収穫に至るまでの背景にも目を向けて、商品を選ぶことが大切です。

◆大学や職場でも進む「大人の食育」

食育は子どもだけが学ぶものではありません。今回の法改正では、20代・30代に向けた「大人の食育」も強化されたものになっています。村山さんは、「食育の場として“大学”や“職場”も追加されていて、年齢にかかわらず食育を推進していく方向性が示されました」と紹介します。

実際、ある企業では朝食の提供や、従業員食堂で野菜の小鉢を1人1品無料で提供しているほか、スマートフォンアプリで毎日の食事を記録し、食生活を見直すきっかけをつくるなど、既にさまざまな取り組みが進められています。

最後に村山さんは、「今日の食卓に並んでいる一皿にも、その食べ物をつくった人、運んだ人、届けてくれた人がいます。今回、食育基本法が改正され、私たちが食べることだけでなく、食卓に届くまでにも目を向けることが、これからの食育の大切なテーマになりました。仕事や家事に追われて忙しい人たちでも、『これは、どこで誰が作ったんだろう?』と食べ物に興味を持つことは、未来の食を守ることにもつながります。ぜひ今日から、いつもの食卓を少し違った角度から見てみてください」とメッセージを送りました。

番組のエンディングでは、杉浦と松井が今回学んだ「新しい食育」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。まず松井は“「何を買うか」「どう選ぶか」が日本の食を守っていく”と注目ポイントを挙げました。続いて、杉浦は“食べる・生きる・楽しむ ニッポンの食育”とスケッチブックに書き、「改正された食育基本法について知りたい方は、農林水産省のWebサイトをご覧ください」とコメントしました。


(左から)松井玲奈、杉浦太陽



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<番組概要>
番組名:杉浦太陽・松井玲奈 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、松井玲奈
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/
番組公式X:@manabiyori_tfm



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