東京ドーム約11杯分の「除去土壌」はどうなる? 環境省が進める“復興再生利用”とは?
10月5日(月)の放送では、環境省の伊藤祐暉(いとう・ゆうき)さんをゲストにお迎えして、放射性物質の除染作業で発生した土を活用した「復興再生利用」について伺いました。

(左から)吉田明世、伊藤祐暉さん、ユージ
◆復興再生利用の取り組みを解説!
2011年3月の福島第一原子力発電所事故により、大気中に多くの放射性物質が放出されました。その後、放射性物質の汚染の影響を減らすために除染がおこなわれました。
福島県内の除染作業で発生した土は、福島県大熊町と双葉町にある中間貯蔵施設で保管されており、2045年3月までに福島県外で最終処分を完了することが、国の責務として法律に定められています。しかし現在、中間貯蔵施設に搬入された除去土壌等は約1,400万m³(東京ドーム約11杯分)と膨大です。
そこで、除去土壌の最終処分量を減らすために取り組んでいるのが「復興再生利用」です。この取り組みについて、伊藤さんは、「中間貯蔵施設内に保管されている除去土壌のうち、放射能濃度が低く基準等に従い、資材として安全に活用できる土を再生利用しています。復興再生利用で全体量を減らすこと。「復興再生利用」により、最終処分する全体の量を減らし、福島復興に貢献していきます」と説明します。
では、復興再生利用は、私たちの暮らしのなかでどのように使われるのでしょうか。伊藤さんは、主に公共事業などで活用することを想定していると話し、「使う際は、土が飛散したり、雨で流出したりしないように、上からさらに土で覆う構造にします。また、施工の前と後で継続して放射線量のモニタリングをおこなって安全性を確認しています」と解説します。
実際に、2025年7月には総理大臣官邸の花壇で活用を開始したことを皮切りに、霞が関の中央省庁や仙台合同庁舎、さいたま新都心合同庁舎の花壇でも利用されています。そして、これらの現場で使われている土の放射線量については、「人体への影響を無視できるレベル」であることが確認されています。
◆安全性を伝えるための取り組み
とはいえ、私たちの安全面も気になるところです。そこで、ユージが「環境省として、国民の皆さんに正しく理解してもらうために、どのような取り組みをおこなっているのでしょうか?」と質問します。
これに伊藤さんは、復興再生利用の現場では、作業する人の被ばく量が国際的な基準を超えないように管理していると語り、「IAEA(国際原子力機関)からも『十分に安全』との評価を受けています」と強調します。さらに、「復興再生利用を正しく理解していただくために一番大切なことは、実際に現場に来て、その様子を見ていただくということだと考えています」と語ります。
その取り組みとして、環境省では中間貯蔵施設や、復興再生利用の実証事業がおこなわれている福島県飯舘村長泥地区での見学会を定期的に実施しており、「現場の様子を直接見ていただくことで、安全性や必要性を理解していただきたいと思っています」と呼びかけます。

長泥地区で育った花
また、伊藤さんは、その飯舘村長泥地区で育ったカーネーションなど、色とりどりの花を束ねたブーケをスタジオに持って来てくれました。ブーケを目にした吉田は、「きれいなカーネーションですね!」と感動します。

長泥地区で育った花で彩られた花束
そして、今回の話を通して、ユージは「実際、安全性も(除去土壌の)イメージだけで“ちょっと不安だな”と思われている方もいるかもしれませんが、問題ないことが確認されているんですね。こういう知識を皆さんにも知ってもらえたらうれしいですね」とまとめると、伊藤さんも「このお花も、地元の皆さんが大切に育ててきたものですので、皆さんにも、こうした復興に向けた取り組みを知っていただけたらと思います」と呼びかけました。
復興再生利用の詳細については、環境省のWebサイト「福島、その先の環境へ。」でも確認できます。
【プレゼント】
番組内でも紹介した、飯舘村長泥地区の皆さんが育てたお花を毎日抽選で3名様にプレゼントします(10月9日(金)まで)! 番組公式Xをフォローし、対象の投稿をリポストすることで応募できます。
----------------------------------------------------
この日の放送をradikoタイムフリーで聴く
※放送エリア外の方は、プレミアム会員の登録でご利用いただけます。
----------------------------------------------------
<番組概要>
番組名:ONE MORNING
放送日時:毎週月曜~金曜6:00~9:00
パーソナリティ:ユージ、吉田明世
番組公式X: @ONEMORNING_1
- ONE MORNING
- 放送局:TOKYO FM
- 放送日時:2026年10月5日 月曜日 6時00分~9時00分
-
公式X
※放送情報は変更となる場合があります。
辛坊治郎、EV補助金の副作用を指摘 中古EVの輸出増で「希少金属が海外に流出」
飯田浩司、増山さやか、辛坊治郎
辛坊治郎が22日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』に出演。EV(電気自動車)の新車を購入する際の補助金の“副作用”を指摘した。
経済産業省は現在、環境性能の高いEV(電気自動車)などの新車を購入する際、EVは最大130万円(軽EVは最大58万円)、プラグインハイブリッド車は最大85万円、燃料電池車は最大150万円の補助金を設けている。昨年度の補正予算で確保した1100億円が上限だが、想定を上回る申請によって予算が不足する恐れがあるため、同省は補助金の減額を決定。来年1月から、補助額を減らすと発表した。
この補助金について辛坊は、購入を後押しする効果がある一方で「補助金って、いろんな、実は見えない悪影響もありまして」と、中古車市場に及ぼす“副作用“に言及。辛坊は、補助金によって新車の実質的な購入価格が下がり、中古車の価格面での魅力が薄れるという構造を指摘。中古EVを買うよりも、補助金を利用して新車を買った方が安くなるケースがあると説明。「新車買った方が安いじゃんって話になって、わざわざ中古の電気自動車を買う人いませんから、国内でダブつきますよね」と述べ、国内で売れにくくなった中古EVが輸出に回るとした。
さらに、「電気自動車っていうのは希少金属の塊だったりなんかするわけです」と指摘。中古EVを、国内に資源が蓄積されているものとして捉え、「せっかく日本国内に大量に備蓄されている、つまり中古車の形で備蓄されてる希少金属みたいなものが、海外にガンガン流出していくきっかけになっちゃう」と、補助制度が資源の海外流出につながるという見方を示した。
また、補助金の減額によるメーカー間の競争の変化についても言及。購入時の補助が縮小すれば、車そのものの性能と価格がより問われるとして、「車本来の実力勝負になりますから。実力と値段の勝負になりますから」と語った。新車の販売促進に加え、中古車の流通や資源の行方まで目を向ける必要があるという辛坊。「この手のニュースは、やっぱりちょっと複眼的に、多面的にものを見ないと、なかなか本当のことが見えてこない」と強調した。
