名もなきスパイたちの麗しくも悲しき宿命 『無名』

ニッポン放送「ひろたみゆ紀のサンデー早起き有楽町」(日曜朝5時~)で、おススメの最新映画をご紹介しているコーナー『サンデー早起キネマ』。5月5日は、それぞれの時代に生きる人間の内面と真実に迫る3本をご紹介しました。

その1本は、昨年中国で公開され、興行収入約181億円を上回る大ヒットを記録。トニー・レオンvsワン・イーボー、中国の2大スターが競演したスパイ・ノワール『無名』。

『無名』 Copyright2023(C) Bona Film Group Company Limited All Rights Reserved

舞台は、第二次世界大戦下の上海。中華民国、汪兆銘政権の諜報員のフーは部下のイエと共に、日中戦争の勝利に向け、日々諜報活動に明け暮れていました。戦争が激化する中、フーは、任務に失敗して処刑されるはずだった国民党の女スパイを密かに助け、代わりに上海に住む日本人要人リストを手に入れます。

また、イエには婚約者がいるのですが、ある日、大変な出来事が起きてしまうのです。

激動の時代を背景にスパイ同士がしのぎを削る心理戦の応酬。信頼と裏切りの果てに待つものとは……?

『無名』 Copyright2023(C) Bona Film Group Company Limited All Rights Reserved

主演は、ヒット作に次々と出演、実力と世界的な名声を誇る人気スター、トニー・レオン。

そして、もう一人の主役は、中韓合同ボーイズグループ「UNIQ」のメンバーとしてデビュー後、TVドラマ「陳情令」でブレイクし、いま中国で最も注目を集める若手俳優のワン・イーボー。

『無名』 Copyright2023(C) Bona Film Group Company Limited All Rights Reserved

脚本・監督は、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・上海』のチェン・アル。長編4作目にして手がけたこの脚本にトニー・レオンが惚れ込み、出演を決めました。

編集も担当したチェン・アル監督は、約8年間に渡るスパイたちの活動を、時に時系列をずらし同じ行動を違う面から描いたり、フラッシュバックを多用するなど、物語を立体的に描いています。

最初は、その手法に戸惑い、頭の中にはてなマークが浮かぶのですが、ある時から、パズルのピースがパシッとハマるように全てが明らかになっていくのが快感でした。

『無名』 Copyright2023(C) Bona Film Group Company Limited All Rights Reserved

中国共産党から送り込まれたスパイ、日本軍のスパイ。そして国民党と、お互いの素性が全く分からない中でスパイたちが繰り広げる攻防劇にはハラハラドキドキ。誰が敵で誰が味方なのかまったくわからないんです。そして最後の最後に、えーー? そっち? やられたー!って、ひっくり返りそうになりました。

『無名』 Copyright2023(C) Bona Film Group Company Limited All Rights Reserved

見どころは1940年代の上海の街並みとこだわりの室内装飾、光と影の美しさ。

そして、トニー・レオンとワン・イーボーがスタント無しで取り組んだ迫真の対決シーンです。トニー・レオンの還暦過ぎとは思えない動きとワン・イーボーの身体能力の高さ!

格闘する2人の迫力とスピードに圧倒されつつも、身のこなしの美しさにうっとりすること間違いなし。

第2次世界大戦下、激動の中国・上海を舞台に暗躍した名もなきスパイたちの麗しくも悲しき宿命のドラマを、劇場の大きなスクリーンでご覧ください!

『無名』 Copyright2023(C) Bona Film Group Company Limited All Rights Reserved

『無名』
5月3日(金・祝)よりヒューマントラストシネマ有楽町、シネマート新宿ほか全国順次公開

監督:チェン・アル
出演:トニー・レオン ワン・イーボー ホアン・レイ 森博之 チャン・ジンイー ジョウ・シュン
2023年/中国/131分/1.85:1/中国語・広東語・上海語・日本語/カラー/5.1ch 字幕:渡邉一治
配給:アンプラグド

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上柳昌彦 あさぼらけ
放送局:ニッポン放送
放送日時:2024年5月9日 木曜日 5時00分~6時00分
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「うまくいくなら全部やめて!」政治資金規正法のニュースにカンニング竹山が本音

野村邦丸アナウンサーがパーソナリティを務めるラジオ番組『くにまる食堂』(文化放送・月曜日~金曜日9〜13時) 5月20日の放送では、月曜レギュラーのカンニング竹山が、政治資金規正法のニュースに独自の見解を述べた。

――今回のニュース――

立憲民主党と国民民主党は今日、自民党派閥の裏金事件を受けた政治資金規正法の改正案を衆議院に共同で提出します。改正案では政策活動費を禁止し、政党から政治家個人への寄付や精算不要な「渡し切り」の経費の支出を禁じます。また政治資金収支報告書に関する罰則強化では、政治家が連帯責任を負う連座制を導入するとしています。

竹山「このニュースを普通に聞いてると、「あ、そうなんだ。そうなるんだ」って勘違いなさる方もいるかもしれないけど、ポイントは「案を提出する」だけなんです。提出してそうなるかって言ったら全く別の問題で、おそらく自民党が反対してる限りは、過半数持っているわけだから、ならないだろうというニュースですよね。もちろん立憲と国民さんが考えたこれの方がすごくいいんでしょう。正当性もあるんだけど、これを自民党が飲むのかってなると、それは別問題」

邦丸「そうですね」

竹山「自民党は「何も変わってないじゃん!」みたいな案を出してるじゃないですか。だから変わらないだろうなあって思います」

邦丸「立憲民主党と国民民主党はもともと一緒の党だった(民進党・民主党)じゃないですか。そこから国民民主党が飛び出して、どちらかというと自民党に是々非々主義で臨み、「立憲民主、何やってんだ!」っていうことになった。それが共同で提出するんですけど、そんなに仲のいい政党じゃないですよね」

竹山「でもこの間、東京15区の補選の時は、立憲さんと国民さんは手を結んでるわけです。まあ政治評論家の方が詳しいとは思うんですけど、結局は「次の選挙」に向けた駆け引きが始まってると思うんですよ。いくら共同で提出しようが、過半数を持っているのは自民・公明の連立政権ですから極端に言うと変わりはしないわけです。じゃあどうなるのかっていうと、解散がいつ行われるか分かりませんけど、我々有権者が選挙でどこに投票するか、結局そこが一番大事。「自民だ!」っていう人もいいと思いますし「いや、野党だ!」って言ってもいいと思います。そこで全て決まるから選挙が大事。なのに意外と投票率が低い。それで後でガチャガチャになった時に、またみんなわーって言うんだけど(笑)」

邦丸「そうですね」

竹山「次の選挙でどこに入れるのか。政権を変えるっていう思いで一票入れるのか、どうするのかがものすごい大事だと思います」

邦丸「自民党のすべてとは言いませんけど、10万円以下とか5万円以下とかって言ってんじゃないですか。政治活動をする上で領収書もいらないお金が必要だって言うじゃないですか。じゃそれは、具体的にはどういう活動?(笑)」

竹山「分かんないですよね。僕もいろいろ考えたんですよ。企業献金とか「そんなのいる?」と思ったりするんですよ。お金なんか給料だけでやってくんない? と思うんだけど、例えば企業献金によって、こういう政治活動ができたとか、夜の飲み会をやったおかげで、こういう法律が生まれたとか、「竹山、お前が朝、ラーメンを食いに行ける生活も、それがあるからできるんだ」とか言われたら「表にはできない裏があるんですね」みたいに思っちゃう。そういうのも、あるかもしれないじゃないですか」

邦丸(笑)

竹山「けどどうなんだろう? 本当に全部やめて、うまくいくんだろうか? うまくいくなら全部やめてよって思うけど、必要って人もいるから必要なんだろうけどね。その辺が何十年も直ってないわけです。あとは〇〇を用いるしかないと思うんですよね。この国は〇〇がないから。〇〇を作っちゃうと色々首絞めることになって嫌なことがあるんでしょうけど」

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