コンサドーレ野々村会長「興梠とシャビエルだけでは面白くならない」若手の奮起一層を期待

ノノさんのお祝いは、おにぎりだよね! ©STVラジオ

サッカーJ1・北海道コンサドーレ札幌の野々村芳和会長が出演するSTVラジオ『GO!GO!コンサドーレ』。3月15日の野々村チェアマン就任まで、放送も今回を含めて2回。それでも番組は通常通りに、歌あり、グルメあり、そしてサッカーの話題ありでお届けします。2月26日のホーム開幕のサンフレッチェ広島戦は1-1のドロー。しかし、新加入のFW興梠慎三が移籍後初ゴールを決めました。

吉川:欲張ったら色々ありますけど、興梠選手のゴールが見られて、満足です。

野々村:いい感じで早い時間に(点を)とって、良かったですよね。リーグ戦2試合目で取れたことも含めて、ホームで取れたのは良かったと思います。本人(興梠選手)も「まだまだチームが勝つためには必要なことはたくさんある」みたいなことは言ってましたけど、ちょっとホッとするところはありますよね。

吉川:ボクらから見ても「いかにもストライカーのゴール」って感じでしたよね。

野々村:そうね。誰でも入るような感じでもないし、凄く難しそうに見えるとか言うと、そう難しそうにも見えないけど、あれをしっかり入れるところがね。(中略)体勢があまりよくなくても、どこに、どれくらいの強さで打てば入るのか、みたいな感覚なんでしょうね。

そして、同じく新加入のシャビエルについても言及しました。

吉川:シャビエルの2試合は、どうご覧になってましたか?

野々村:コンディションは全然、まだまだだろうなと思います、見てて。でも、元気な時間に見せるプレーはやっぱり面白いなと思いますし、例えば数年前に名古屋(グランパス)の中ですごく良かった時のプレイなんかも含めて、「ああ、こんあこと出来たよな」みたいなプレイがチラホラ見えてきたりするので、期待はもちろんできるし「楽しいな、この人がいいコンディションだったら」っていう感じで僕は見ていました。

吉川:興梠やシャビエルが存在感を見せていると、去年までマークも厳しかったFW小柏剛とかMF金子拓郎の動くスペースも変わってくるかなって気がするんですけど。

野々村:上手くやれればいいんですけどね。まだまだ、もっともっと凄い選手になってもらわないといけない年齢だし、彼らが活躍できるかどうかで多分、チームが勝てるかどうかも決まってくるところがあると思うので、この間のゲーム(広島戦)でも、次の1点をその2人(小柏・金子)のどちらかが取るようにならないと、ちょっと面白くないのかなって気がします。

やはり、見るべきところはしっかり見ている野々村会長。興梠の初得点につながる起点となったのが、シャビエルの"技あり"のヒールパスだったのは、サポーターの間でも話題になっていました。会長ならずとも、小柏や金子らの主軸選手にももう一段、ギヤを上げたプレイを期待したいです!。

STVラジオ『GO!GO!コンサドーレ』(毎週土曜 あさ7:30~8:00)


そして、3月15日にチェアマンに就任する野々村会長に感謝おこめて、3月13日(日)には4時間の生放送特番をお届けします。

GO!GO!コンサドーレ『ノノさんチェアマン内定スペシャル〜ありがとうの気持ち“おこめ”て〜』3月13日(日)放送決定!

チェアマン就任直前に4時間生放送! ©STVラジオ

Jリーグ・チェアマンに就任する僅か2日前、3月13日(日)の13:00~17:00の4時間、 『GO!GO!コンサドーレ』特別番組として、その名も『ノノさんチェアマン内定スペシャル〜ありがとうの気持ち“おこめ”て〜』をお送りします!!。

なぜ「感謝を込めて」ではなく「感謝おこめて」なのかは…わざわざ説明するまでもありません。しかし、生放送です。どんな話題が飛び出すか、わかりません。コンサドーレのことに留まらず、野々村会長が「チェアマン」として、Jリーグをどう舵取りしていくか…みたいな話も飛び出すかも知れません(邪推です)。

コンサドーレサポーターならずとも、Jリーグファン、サッカーファンは聞き逃せません。併せて、土曜あさ7:30の番組はどうなるのか…も、この特番の中で発表します。

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GO!GO!コンサドーレ
放送局:STVラジオ
放送日時:毎週土曜 7時30分~8時00分
出演者:野々村芳和(北海道コンサドーレ札幌会長)、吉川のりお(STVアナウンサー)
番組ホームページ

北海道コンサドーレ札幌会長・野々村芳和さんと吉川のりおアナのアラフィフコンビがお送りする【痛快スポーツトークバラエティ】。サッカー番組のようでサッカー番組じゃない!?。誰でも今日からサポーターになれる、そんな番組です。

※該当回の聴取期間は終了しました。

みかんに魅せられた大学生、異郷の地で大挑戦「多くの人においしいみかんを食べてほしい!」

暦の上では春になっても、まだまだ「こたつ」が恋しい時期です。こたつに入ると食べたくなるのが、やっぱり「みかん」。

ただ、どんな方がみかんを作っているのか、あまり知らない方も多いと思います。今回は、果物好きが高じてみかん農家になった、北国出身の若い男性のお話です。

赤山大吾さん

それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。

昔、東京と沼津の間を結ぶ電車を「湘南電車」と呼んでいた時代がありました。車両のオレンジと緑のカラーは「湘南色」、俗にみかん色とも云われてきました。今はだいぶ本数も減りましたが、東京駅のホームに、「沼津」と行先が表示されると、何となく、潮の香りと柑橘系の爽やかな香りが漂ってくるような気分になります。

その静岡県沼津市・西浦地区は、駿河湾の最も奥まった所にあって、海越しの富士山を望むことが出来る、風光明媚なみかんの産地として知られています。看板品種は、寿という字に太郎と書いて、「寿太郎」。この「寿太郎」を、今シーズン初めて作り上げて、出荷した男性がいます。

赤山大吾さんは、2000年生まれの24歳。赤山さんは、北海道・札幌のご出身で、小さい頃から果物が大好きでした。土地柄、みかんはあまり出回らないため、りんごを2個、まるかじりするのが日課。残すのは、わずかに芯の部分だけでした。

赤山さんは新潟の大学に進学しましたが、コロナ禍のために授業はリモートが中心。学ぶ内容も想像していたものと違って、あまり納得がいきませんでした。悶々とした日々を送る中で、赤山さんはたまたま近所のスーパーで「沼津・西浦みかん 寿太郎」と、ラベルが貼られた袋を手に取ります。

『寿太郎? 沼津ってドコ?』

赤山さんは、そう不思議に思いながら、家に帰って、さっそく皮をむいて、みかんの小さな袋を一つ、口のなかに入れると、いままでにない食感に感激しました。

『甘い! でも、甘いだけじゃない、甘みと酸味のバランスが絶妙だ!』

赤山さんは、「寿太郎」を食べて、食べて、食べまくりました。そのおいしさに満たされるうちに、自分でもみかんを作りたい気持ちが芽生えます。

沼津市西浦地区のみかん山(画像提供:JAふじ伊豆)

赤山さんは、居ても立ってもいられずに、寿太郎を出荷している沼津のJAに、直接電話をかけました。

「あの……、みかん作りに興味があるんです。教えてもらうことは出来ますか?」

2022年2月、赤山さんは大学を休学して、沼津にみかん作りの研修にやって来ました。地元の農家の皆さんも、北海道出身の赤山さんの挑戦に驚いたといいます。

その初顔合わせ、農家の皆さんは赤山さんの手を見るなり、思わず目を見張りました。

『おお、彼は本物だ! これだけみかんが好きなら、きっとやってくれる!』

そう、赤山さんの手は、みかんをいっぱい食べた、あの黄色い手になっていたんです。赤山さんは、西浦地区でもとくにおいしいみかんを作ると定評のある、御年80歳の大ベテランの農家の方に付いて、みかん作りを学び始めました。

「いいか、農家というものは、人に言われてじゃなくて、自分から動かないとやれないぞ」

「みかんは手間をかければかけるほど、ちゃんと応えてくれる。手間を惜しむな」

赤山さんは、師匠がかけてくれる言葉を一つ一つ噛みしめながら、その背中を追いかけていきます。厳しい言葉の後には、夕飯のおかずをおすそ分けしてくれたり、地元の皆さんの人柄の温かさも、故郷を離れた赤山さんには大きな励みになりました。

赤山大吾さん

籍を置いていた大学にも退学届を出して、退路を断った赤山さんは、2年間の修業を経て、2024年1月、晴れて独立を果たします。高齢でみかん作りが難しくなった方のみかん山・およそ1.5ヘクタールを借り受けて、自分の力が試される時がやって来ました。

いざ作り始めてみると、農家はみかんを作っていればいいわけではなく、事務手続きや生産計画作り、害虫や猛暑対策、アルバイトの雇用などを、全部1人でこなします。

それでも去年は概ね天候に恵まれ、周りの皆さんのサポートにも支えられながら、およそ1万キロの「寿太郎」が無事に実って、収穫することが出来ました。その出来栄えに、赤山さんも手ごたえは十分! 早速、地元の方に食べてもらうと、「おいしい!」と、味に太鼓判を押してくれました。

自分で収穫したみかんが出荷されていく様子を見て、赤山さんは胸が高鳴りました。

『自分で作ったみかんが誰かの手に渡っていく。ようやく自分で稼ぐことが出来たんだ!』

でも、赤山さんに収穫の喜びに浸っている暇はありません。まだ、みかんの管理に甘い点があったこと。そして、この冬は、越冬しているカメムシが多いため、今年は天敵への抜かりない対策が求められそうなことなど、しっかり気を引き締めています。

「もっとおいしいと言ってもらいたい! 多くの人においしいみかんを食べてほしい!」

その思いを胸に、赤山さんは2年目のみかん山に登ります。

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