空気階段がサザンの名曲で夏の終わりを告げる「真夏の果実を聴かせて」

空気階段がパーソナリティを務める『空気階段の踊り場』(TBSラジオ)。10月6日(月)の放送は、特別企画「真夏の果実を聴かせて」をお届けしました。(TBSラジオ『空気階段の踊り場』2025年10月6日放送分)

夏の恒例企画「真夏の果実を聴かせて」

「真夏の果実を聴かせて」は、サザンオールスターズの「真夏の果実」がかかる前にぴったりのエピソードを紹介し、暑い夏に別れを告げる『空気階段の踊り場』恒例の特別企画。鈴木もぐらさんの「海のラジオをやりたい」という言葉をきっかけに、2021年から毎年夏の終わりの時期に行われています。例年、8月末または9月上旬に行われているものの、今年は猛暑が続いたことを理由に10月上旬での実施となりました。

「株式会社ZENKIGEN」のご厚意により、一昨年、昨年に続いて「ZENKIGENサザンビーチオフィス」(神奈川県茅ヶ崎市)のバルコニーを借りての収録。水川かたまりさんは「秋の感じと目の前の太平洋と烏帽子岩、なんか泣きそうだわ」と、企画開始を前に涙腺が緩んでしまうのでした。

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シングルマザーの女性リスナーから寄せられたメールには、ラジオがきっかけでSNSを通じて知り合った男性と出会うため、東京から大阪まで一人旅に出かけたエピソードが綴られていました。

「大阪までの一人旅」を3分お試しで今すぐ聴く↓

3人の子どもを持つ男性リスナーからのメールでは、今年の夏に家族と娘の彼氏と一緒に海水浴へ訪れた際のエピソードが綴られていました。幼い頃は食べきれないかき氷を父親に渡していた娘も、今年の夏はその相手が彼氏へと変わり、娘が手元から離れる感覚が押し寄せ、寂しさが溢れてしまったという内容でした。

かたまりさんは涙をこらえきれず、「自分も同じ立場だったら、彼氏も来た海水浴で娘がかき氷とフランクフルトを買ってきたら、泣きそうだなあ。彼氏に渡しているのを見て、泣いて、だいぶ気持ち悪い状態になってた」と、父親に感情移入してしまうのでした。

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そのほか、好きだった女の子と過ごした男性リスナーのエピソードを紹介。高校1年生の1学期の終業式、女の子から海に誘われた男性は帰り道に告白するも、女の子からは2学期を前に仕事の都合で遠くに引っ越すことを告げられます。

残された夏休み1ヶ月、男性は女の子と毎日のように一緒に過ごし、DVD鑑賞やお祭りなどで楽しむといった学生ならではの甘酸っぱい内容でしたが、もぐらさんは「結局、親の金でやってることなんでね……」と厳しい現実を突き付けてしまうのでした。

今年も笑いあり、涙ありでお届けした「真夏の果実を聴かせて」。エンディングでは、2人が黄昏時の海岸を歩きながら今年の夏を振り返り、夏に別れを告げました。

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空気階段の踊り場
放送局:TBSラジオ
放送日時:毎週月曜 24時00分~25時00分
出演者:空気階段
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この記事を書いた人

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自動車修理工場の女性社長が「自動販売機のハンバーガー」を開発

トラックなどのドライバーさんのなかには、昭和の頃は、よく幹線道路沿いにあった自動販売機のハンバーガーで、お腹を満たした経験がある方もいらっしゃることでしょう。じつは最近、令和版の「自動販売機のハンバーガー」がじわりじわりと増えているんです。今回は、この自動販売機のハンバーガーを手掛けている自動車修理工場の方のお話です。

ハンバーガー自販機と小林さん

それぞれの朝は、それぞれの物語を連れてやってきます。

東京・新宿から中央道の高速バス、または新幹線と飯田線の特急「伊那路」を乗り継いで、およそ4時間の長野県飯田市に「ガレージいじりや」という自動車修理工場があります。敷地内には、トヨタ・パプリカ、マツダ・シャンテをはじめ、昭和の車がズラリ。しかも、工場の前にある懐かしい自動販売機コーナーが目を引きます。

お店の代表・小林由季さんは、埼玉県出身の41歳。小さい頃、ちょうどミニ四駆が大人気だったこともあって、クルマに興味を持ちました。19歳でオートマチック車限定の運転免許を取ると、街を颯爽と駆け抜けていった、白い「マツダ・RX7」に心躍ります。

『カッコいい!あのクルマに乗りたい!!』

そう思った小林さんは、知り合いの自動車関係者に相談すると、軽くあしらわれました。「RX7? アンタ、あのクルマ、マニュアルだし、ロータリーエンジンって知ってるの? 乗りたいなら、自分で自動車が整備出来ないと、まず無理だよ」

愛車のマツダ・シャンテと小林さん

マニュアルもロータリーエンジンも、全くチンプンカンプンだった小林さんですが、乗りたい思いが高まって、マニュアルで免許を取り直し、自動車整備士を目指します。男社会の自動車修理工場で、厳しい試練を乗り越えて、見事、整備士資格を取得。縁あって信州に移り住むと、趣味で借りたガレージで、ノーマルタイヤからスタッドレスタイヤへの履き替えを請け負ったことをきっかけに、2010年、自ら自動車修理工場を立ち上げました。

やがて、工場のスタッフが昭和43年製・スバル360の修復を成し遂げたことから、小林さんも古い車に興味を持ち、旧車が続々持ち込まれて、車雑誌にも注目されます。あれよあれよと、旧車好きならまず知らない人はいない工場に成長。小林さんは雑誌連載企画で、旧車でレトロな自動販売機巡りをすることになりました。

ところが、ここで小林さんは大変なことが起きていたことに気付くんです。

『大きな道路沿いにたくさんあったハンバーガーやうどん・そばの自動販売機コーナーがどんどん無くなっている……』

24時間営業のコンビニエンスストアが増えた一方で、自動販売機は経年劣化、オーナーさんの高齢化も進んで、自動販売機コーナーは次々と姿を消していたんです。そんな折、小林さんはお祖父さまを亡くしたことで、小さい頃、自動販売機のハンバーガーをなかなか買ってもらえなかった記憶がよみがえりました。

『あの思い出の、自動販売機のハンバーガーを残したい。ならば、ハンバーガーを作っている食品メーカーを助けよう!』

自動販売機コーナー

そうひらめいた小林さんは、さっそく自動販売機用のハンバーガーを仕入れます。自動車工場の前に冷蔵機能付きの自動販売機と電子レンジを設置して販売を始めると、ちょうどコロナ禍と重なったことで、テイクアウトのニーズをつかんで大繁盛。各地のレトロ自動販売機で売れたハンバーガーのおよそ4倍を1台で売り上げました。

小林さんはもうイケイケドンドン、自動販売機を増やして各地で大人気となりますが、あまりの売れ行きにハンバーガーメーカーのほうが悲鳴を上げてしまいます。安定した納品が出来ないので、もう勘弁してくれませんか、と言われてしまったのです。代わる製造業者も無く、困り果てた小林さん、思い切りました。

『ハンバーガーを作ってくれる会社が無いなら、自分の会社で作ってしまおう!』

もちろん、小林さんは自動車整備士ではありますが、食品の知識は全くゼロ。体当たりで、様々な食品製造に関する許可や食品衛生を、片っ端から学んでいきます。食品部門の「いじりやフードサービス」も立ち上げ、ハンバーガーを作ってみましたが、パンはパサつき、肉の脂は溶け出し、レタスなどの生野菜は安全性の面で使えません。しかも、自動車修理工場と食品工場の二刀流で、睡眠時間3時間の日々が続きました。

ふんわりバンズのチーズバーガー

それでも試行錯誤を繰り返し、味やソースにもこだわったチーズバーガーに辿り着いて、安定した製造、出荷も出来るようになりました。今は、全国で39台の自動販売機が元気に稼働中。自動車修理工場生まれの自動販売機とハンバーガーは、各地域で話題になっています。

「気合と根性でやってきました」と笑う小林さんですが、やりたいことはいっぱいです。

「レストランもやってみたいですし、クルマのテーマパークがあっても面白いですよね。ハンバーガー片手にみんなに巡ってもらって。夢は大きく持てば、きっと叶います!」

「RX7に乗りたい」から始まった小林さんの夢、今はまだ、その途中です。

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