「THE BLUE HEARTSの音楽を読む」悲しみと孤独から始まった“人の絆”を歌うバンドの魅力とは?

日本の音楽の礎となったアーティストに毎月1組ずつスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出していく、FMCOCOLO『J-POP LEGEND FORUM』。

2月はコロナで家にいる時間が増えた今、「音楽を読むという行為、時間を考えてみてはいかがでしょう?」という「最新音楽本特集」

1回目は、河出書房新社から発売になった陣野俊史の著書「ザ・ブルーハーツ: ドブネズミの伝説」を素材にしながら、THE BLUE HEARTSの特集です。

■M1.TOO MUCH PAIN

フランス文学者でもあって、立教大学の教授、文芸批評家である著者が、ありがちなインタビュー集ではなく、歌詞を中心に「THE BLUE HEARTSとはどんなバンドだったのか?」というのを読み込んでいく。

歌詞と曲を軸にして、世の中に既に出ているインタビューや本からの発言を引用しながら当てはめていくんですね。さらに、1985年から1995年にあった世の中の出来事や社会的な背景も織り込んでいて、しかも、文芸批評家ですから、他のジャンルの評論家らが同じようなテーマをどう書いているのかということも触れている。評論なんだけど、独りよがりになっていない。この人は、THE BLUE HEARTSが好きなんだなと思わせてくれる読み応え充分な本です。

■M2.リンダ リンダ
■M3.1985
■M4.未来は僕等の手の中

THE BLUE HEARTSの歌には人と人のつながりを求める歌がたくさんあるなと、と改めて思ったりもしました。「キスしてほしい」、「人にやさしく」なんかも、人と人とつながりたいんだよ、ぼくは友達が欲しいんだよ、君とわかり合いたいんだということをストレートに歌った曲ですね。そういうバンドとして始まった。それを陣野さんは、悲しみと孤独という言葉で表現しておりました。

■M5.街

THE BLUE HEARTSの歌を、友愛の共同体という言葉で表現していました。つまり、愛や恋、性愛を抜きにしてできる共同体。「リンダリンダ」でも「愛じゃなくても 恋じゃなくても 君を離しはしない」という歌詞があるように、ラブソングという言葉で括りきれない人と人の絆を歌っているバンドなのではないか。

■M6.ロクデナシ

メジャーデビューをした時に、彼らが出した条件も書かれていたのですが、絶対に歌詞は変えない、というのが彼らの条件だった。彼らが歌ってきたことは、CD化されても歌詞が変わったりすることはない。これはやはり、メジャーで歌っている人としてはあまり例のないデビューではないでしょうか。そういう歌詞に対して陣野さんは、「どこを切り出しても人を見下ろしたり馬鹿にする言葉が一切ない」と書いてます。

■M7.レストラン

陣野さんは、こんな風にも書いています。「THE BLUE HEARTSの詞は、声を出しづらい者たち、声を奪われている者たち側に立っているように私には思える」。

■M8.青空

田家:「彼らの音楽を必要としている人が今もなおこの島にいるのではないか?」と書かれていましたが、書き終えてから今の若い人たちにどんな風に届けばいいなと思っていますか?

陣野:僕が接している学生も、未だにカラオケでTHE BLUE HEARTSを歌うって言うんですよ。THE BLUE HEARTSの歌は、何十年も若い人が歌い続けていて。それが時代的に政治的な意味を持ったり持たなかったりという意味で言うと、今はわりと息苦しい社会になっていると思うんですけど、この社会の若者の方がTHE BLUE HEARTSを必要としているのかなと。皆歌えるんですよね。それってやっぱすごいことだなと思うんです。

■M9.ブルーハーツより愛をこめて

□ザ・ブルーハーツ ドブネズミの伝説 / 陣野 俊史

※2/1放送「THE BLUE HEARTSの音楽を読む」お聴き逃しの方は
陣野俊史著「ザ・ブルーハーツ: ドブネズミの伝説」 ⇒ 【”読む” J-POP LEGEND FORUM】Rolling Stone Japan

※2回目の2/8(月)は、「あんときのRADWIMPS・人生出会い編」を取り上げます。お楽しみに!

J-POP LEGEND FORUM 『ザ・ブルーハーツ: ドブネズミの伝説』
放送局:FM COCOLO
放送日時:毎週月曜 21時00分~22時00分
出演者:DJ:田家秀樹・ゲスト:陣野俊史
番組ホームページ

※該当回の聴取期間は終了しました。

しずる、単独ライブは冬と夏とでつくり方が違う?

大竹まことがパーソナリティを務める「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜日~金曜日13時~15時30分)、1月23日の放送にお笑いコンビ、しずる(KAƵMA、村上純)が出演。2月11日に開催予定の単独ライブ「白くて白くて白い、白くない」について語った。

大竹まこと「ネタはどっちが書いているの?」

KAƵMA(しずる)「ネタによって違います」

村上純(しずる)「僕ら、どっちも考えています。はい」

大竹「珍しいね。片方が主導権を握っているんじゃないんだ」

村上「完全50:50です」

大竹「今回のライブ(2月11日開催『白くて白くて白い、白くない』)のタイトルはどっちがつけたの?」

村上「僕です」

大竹「シュールなタイトルつけやがって。頭の良さそうな」

村上「頭が良さそうに見られたくてつけました」

大竹「どうしてこんなタイトルつけるかね。ちょっと格好いいけど」

村上「でも本当に思っていることがあって。白黒はっきりつけるとか、黒い交際とか、暗いニュース、黒いものがすごく怖いので、白をいっぱいタイトルに入れようと思って」

ヒコロヒー「アンミカさんも出られるんですか?」

村上「白が200種類とか、そういうことではないです(笑)」

ヒコロヒー「グレーを推奨しているような感じですか?」

村上「二元論が多すぎて。なんでも白黒つけたがるじゃないですか。それがイヤなんです」

大竹「グレーでいたい?」

村上「グレーでいたい。限りなく白に近い。これに関してKAƵMAはノータッチで」

KAƵMA「知らなかった」

大竹「ネタは2人で、って言ったじゃん」

KAƵMA「単独も分けているんです。冬の単独は村上が全部、作・演出。夏は完全に僕、となっていて。冬は一切、関与していないです」

村上「一切ってなんだよ(笑)。出(で)はするじゃん」

KAƵMA「出るだけです。覚えて、出るという感じ。冬はつくりません」

大竹「自分がつくるときはイニシアチブをとるんでしょう?」

KAƵMA「そうです。冬に村上が考えたネタを100%やるので、夏はわかるよな、という」

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