実親と暮らせない子ども“約4万2000人”…資格、子育て経験がなくても受け入れ可能な「里親」の仕組みを解説

杉浦太陽と松井玲奈がパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「杉浦太陽・松井玲奈 日曜まなびより」(毎週日曜 7:30~7:55)。「学びと成長」をコンセプトに、毎回さまざまなゲスト講師をお招きして、明日の暮らしがもっと豊かになる情報や気になるトピックをひも解いて、今よりもちょっと成長することを目指す番組です。

10月18日(日)の放送テーマは、「こどもの未来に寄り添う。知ってほしい、里親という選択」。こども家庭庁 家庭福祉課の竹中大剛(たけなか・ひろたか)さんから、里親制度の仕組みや、制度利用者の声について伺いました。


(左から)松井玲奈、竹中大剛さん、杉浦太陽



◆親と暮らせない子どもたちを支える制度

親の病気、虐待、死別など、さまざまな事情で親と一緒に暮らすことが難しい子どもたちが、全国には約4万2,000人います。こうした子どもたちが安心して毎日を過ごし、心身ともに健やかに成長できるような社会の仕組みを整えていくことが大切です。その1つが児童養護施設などで、実際に、該当する子どもたちの約8割は、施設に入所して生活しています。

一方、施設以外にも子どもたちを支える場所があります。それが“里親家庭”です。「実親による養育が難しい子どもを、一定期間、温かい愛情を持ってご自身の家庭で育てる方を“里親”といいます。日本では、そうした子どもたちが、できるだけ家庭と同じような環境のなかで健やかに育つことができるよう、里親制度を設け、推進しています」と竹中さんは説明します。

里親家庭で子どもを養育する期間は子どもや実親、里親家庭それぞれの状況を考慮して決定します。平均は4〜5年ほどですが、10年以上の長期にわたるケースもあります。また、自治体のなかには、週末や夏休みなどとあらかじめ期間を決めて、里親が子どもを養育する取り組みをおこなっているところもあります。里親制度では、どのような形であれ、子どもが安心できる家庭的な環境で養育されることを大切にしています。

◆子育て経験がなくても大丈夫

子どもの成長にとって大切なのは、信頼できる特定の大人とのあいだに「この人なら自分を受け入れてくれる」と思える関係を築くことです。たとえケンカをしても、仲直りすればまた元の関係に戻れる。そんな大人がいる家庭は、子どもにとって大きな安心につながります。そして、その安心できる関係のなかで人との関わり方を学び、地域でさまざまな経験を積みながら生活していく力を身に付けていきます。また、自分が家庭を持つときのモデルとして、里親家庭での経験が生かされることもあります。

では、どのような人が里親になれるのでしょうか。竹中さんは「実は、里親になるのに特別な資格は必要ありません。子どもの養育について理解や熱意があり、愛情を持って育てられること、経済的に困窮していないこと、必要な研修を修了していることなど、いくつかの要件を満たした方が里親になっています」と説明します。

一方、「子育て経験がなければ、受け入れが難しいのではないか」と懸念される方もいるかもしれませんが、竹中さんは「子育て経験がなくても里親になれます。子どもの養育に必要な知識や技術を学ぶ研修もありますし、関係機関からのサポートもあります。共働きのご家庭や単身の方も里親になることができます」と解説します。

◆里親経験者の声を紹介

こども家庭庁では、里親制度について多くの人に知ってもらうため、専用のWebサイト『広げよう「里親」の輪』を開設しています。こちらでは、制度の詳しい内容に加え、実際に里親として子どもを育てている方へのインタビューや、里親家庭で育った当事者の声を紹介しています。番組でも、そのなかから実際に里親を受け入れた方のエピソードを紹介しました。

里親歴18年の方の場合、知人が亡くなり、1人になってしまった小学5年生の子どもを案じていたとき、行政の担当者から里親制度を教えてもらったことがきっかけで、里親として、その子を受け入れる決断をしました。その方によると、その子は高校生のときに不登校になったこともありましたが、学校に行けない日々も毎日お弁当を作って見守り続け、再び通学できるようになったそうです。そして現在、その子は結婚して親になり、我が子にご飯を作っており、「ちゃんとご飯を作ってくれたおかげで、自分が作る身になったときに、ご飯が映像として出てくる。感謝しているよ」と言ってもらえたそうです。

一方、共働きの夫婦が里親になる際は、仕事との両立が課題になります。2歳の女の子を迎えることにした共働きのご夫婦の場合、妻が仕事を辞めるつもりで上司に相談したそうです。ところが、上司は「すばらしい! お休みはどれくらい必要?」と受け入れてくれて、子どもが3歳になるまでの8ヵ月間、育児休暇を取得することができたといいます。

また夫も、当初は「自分に子育てができるのだろうか」と不安を感じていたそうですが、保育園に迎えに行くと、自分を見つけて走ってくる子どもの姿を愛おしく感じ、「こんなにこの子を好きになって、毎日が楽しくなるなんて想像もしていなかった」と話しています。

このエピソードに関連して、竹中さんは、「近年、一部の企業が里親制度に理解を示し、例えば『里親の育児休業制度』などの先進的な独自の制度を設けて、社員の多様な生き方の1つとして里親を応援する取り組みが、少しずつですが進んでいます」と紹介します。なお、『広げよう「里親」の輪』では、里親家庭で育った子どもたちの声も掲載されています。

そして最後に、「親もとで暮らすことが難しい子どもたちが、できるだけ家庭的な環境で生活できるよう支援していますが、実際に里親家庭で暮らす子どもは、まだまだ少ない現状です。里親に興味がある方は、ぜひ地域の児童相談所や里親支援センターなどの支援機関にご相談いただければと思います。また、子どもたちを支える方法は、里親になることだけではありません。学校や企業、地域での取り組みなど、社会全体で里親家庭を支える環境をつくっていけるように、まずは『里親』という制度に関心を持っていただければと思います」と呼びかけました。

番組のエンディングでは、杉浦と松井が今回学んだ「里親」について復習。2人が特に注目した点をピックアップして発表します。松井は“『広げよう「里親」の輪』にアクセス”と呼びかけ、杉浦は“里親制度について関心を持ってみて”と注目ポイントを挙げ、これに松井も「まずは関心を持つことが大事ですね」と共感していました。


(左から)松井玲奈、杉浦太陽



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<番組概要>
番組名:杉浦太陽・松井玲奈 日曜まなびより
放送日時:毎週日曜 7:30~7:55
パーソナリティ:杉浦太陽、松井玲奈
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/manabiyori/
番組公式X:@manabiyori_tfm

杉浦太陽・松井玲奈 日曜まなびより
放送局:TOKYO FM
放送日時:2026年10月18日 日曜日 7時30分~7時55分
公式X

※放送情報は変更となる場合があります。

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危機からの逆転! 宮崎の「道本食品」が“干したくあん”で奇跡の事業転換を果たした裏側

株式会社ジャパンエフエムネットワークが制作する全国JFN系列22局ネットで放送中のラジオ番組「となりのカイシャに聞いてみた!supported by オリックスグループ」。意外とあなたの近くにある、地元で活躍するカイシャ。「そこに辿り着くまでの話」や「事業への想い」など、明日へのヒントになる話から、地域のお気に入りスポットまで、地域に密着してお届けする企業応援ビジネスバラエティプログラムです。パーソナリティは小堺翔太が務めます。今回は、エフエム宮崎アナウンサーの奥山真帆がパートナーを担当。

10月17日(土)の放送では、道本食品株式会社 代表取締役社長の道本英之(みちもと・ひでゆき)さんをゲストにお招きして、干したくあん作りの歴史や生産者とのつながりについて話を伺いました。


(左から)パーソナリティの小堺翔太、道本食品株式会社 代表取締役社長の道本英之、アシスタントの奥山真帆(エフエム宮崎)



◆干したくあんの伝統を受け継ぐ道本食品

道本食品は、宮崎県産の大根を100%使用した干したくあんを約60年にわたって製造してきました。宮崎ではおなじみのメーカーで、「たくあんたくあんみんなで食べよう♪」というCMのフレーズも地元の人々に親しまれています。道本さんによると、このCMは自社で曲と歌詞を制作したもので、秋冬にしか放送していないものの、地域に定着しているといいます。

同社の看板商品「日向漬」は、昔ながらの製法で作る干したくあんです。一般的なたくあんが生の大根から作られるのに対し、干したくあんは大根を約2週間、日に干してから漬け込みます。道本さんは「元々それが従来の作り方だった」と説明する一方、「大根を干す作業には手間がかかるため、現在では宮崎県や鹿児島県などで作られる限られた産業になっている」と話します。

大根は干すことで水分が抜け、保存性が高まるだけでなく、味わいにも違いが生まれます。道本さんは「パリパリッとした食感が生まれ、旨味や甘味が凝縮されます」と、その特徴を紹介しました。

続いて話題は、道本食品の創業から現在に至るまでの歩みに移ります。道本さんの祖父はもともと広島県の江田島で農業を営んでいましたが、新たな土地を求めて宮崎へ移住。1937年に、サツマイモを原料とする甘藷(かんしょ)デンプンの工場を立ち上げました。道本さんは「質の良いサツマイモが豊富に収穫できる地域であることに着目した事業だったようです」と、宮崎での創業の背景を語りました。

しかし、1960年代半ばになると、海外から安価な甘藷デンプンが輸入されるようになり、事業の継続が難しくなります。そこで新たに取り組んだのが、干したくあんの製造でした。その背景には、祖父の故郷である江田島の食文化がありました。

道本さんによると、江田島の対岸・呉は当時軍港であり、江田島はそこへ食料を供給する拠点としての役割を担っていました。その供給食料のひとつが「干したくあん」だったといいます。こうした歴史的な縁もあり、甘藷デンプン事業の維持が難しくなった際、農家に「次は干し大根を作ってほしい」と協力を依頼。これを機に、同社は干したくあん作りへと大きな事業転換を果たしました。

新たな作物への切り替えには、農家の理解と協力が欠かせません。小堺が生産者との信頼関係について尋ねると、道本さんは「深い絆があったんだろうなと思います」と話し、農家との強いつながりがあったからこそ、転換を円滑に進められたのではないかと語りました。

◆干し大根の栽培を支える生産者との絆

干したくあん作りに適した環境が整っているのが、宮崎県の田野町です。道本さんによると、海抜約100メートルの台地にあり、冬場の日照時間が長いうえ、「霧島おろし」と呼ばれる霧島連山から吹く乾いた西風が大根を上手に乾かしてくれるといいます。

田野町では、大根を干すためのやぐらが地域の風物詩にもなっており、イルミネーションを施すなど、景観を盛り上げる取り組みも進めています。道本さんは「世界で宮崎でしか見られない風景」と、その独自性を強調し、世界中の人々にも見てもらえるよう情報を発信したいと話しました。

一方、大根づくりには台風という大きなリスクがつきまといます。種まきは「9月20日前後から10月10日ごろまで」におこなう必要があり、この時期を過ぎてしまうと大根が十分に育ちません。道本さんは、過去に台風で蒔いた種や生えたばかりの芽が流されてしまった際のエピソードを振り返ります。

当時、農家に「もう一度、種を蒔き直してほしい」と依頼したところ、農家からは「今から蒔いても、もう大きくならならんよ」と心配されたといいます。それでも諦めずに再播種をお願いした結果、無事に大根は生長し、必要な出荷量を確保することができました。

小堺が農家との信頼関係について尋ねると、道本さんは「直接農家の人とやり取りをしています」と説明。ときには厳しい意見をもらうこともあるそうですが、日頃から対話を重ねることを何より大切にしているといいます。道本さんは「本当にありがたい存在です」と、パートナーである生産者への深い感謝を口にしました。

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音声版「となりのカイシャに聞いてみた!」
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<番組情報>
番組名:となりのカイシャに聞いてみた!supported by オリックスグループ
放送エリア:TOKYO FMをのぞくJFN全国22局ネット
パーソナリティ:小堺翔太
番組Webサイト:https://jfn.co.jp/lp/tonarinokaisha/
番組公式X:@tonarinokaisha
番組公式Instagram:@tonarinokaisya


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